6月21日は部分日食!
2020年6月21日の夕方、日本全国で部分日食が起きます。部分日食に備えてそもそも日食の仕組みとは何か? 家庭でできる安全な観察方法やしてはいけないことなどを、大人も子どもも学びましょう!そもそも日食・部分日食とは?
日食とは、月が太陽の前を横切ることで、太陽の一部または全部が隠される現象です。日食が起きる仕組み(提供:国立天文台)
部分食、皆既食、金環食の違い(提供:国立天文台)
3種類の日食には、それぞれ
部分食:太陽と月の中心は重ならず、月によって太陽の一部分だけが隠される
皆既食:太陽と月の中心がほぼ重なるため、月によって太陽全体が隠される
金環食:太陽と月の中心はほぼ重なるものの、月が地球から遠く離れたところにいて、月の見かけの大きさが小さいために太陽全体を隠すことができず、太陽の縁がリング状に見える
という違いがあります。
▽参考記事
3月9日は部分日食! 特別な機会を逃さない方法
6月21日の部分日食は何時頃に起こる?
今回の部分日食は、日本全国で起こります。日時はおおよそ、6月21日(日)の夕方16時頃から。国内でも、始まり、ピーク、終わりの時間がそれぞれ地域によって異なります。2020年6月21日の日食予報(提供:国立天文台)
■2020年6月21日(日)の日食予報
「日本国内のおもな地点における日食の予報」より
始まり | ピーク | 終わり | |
---|---|---|---|
那覇 | 15時59分36秒 | 17時16分41秒 | 18時23分11秒 |
福岡 | 15時59分40秒 | 17時09分33秒 | 18時11分23秒 |
京都 | 16時06分34秒 | 17時09分58秒 | 18時06分54秒 |
東京 | 16時11分13秒 | 17時10分12秒 | 18時03分43秒 |
仙台 | 16時12分05秒 | 17時07分09秒 | 17時57分37秒 |
札幌 | 16時12分45秒 | 17時00分56秒 | 17時45分50秒 |
▽参考サイト
日食はなぜ西から始まったのですか?/国立天文台
部分日食ってどれくらいレアなこと?
前回日本で日食が起こったのは2019年12月26日で、部分食でした。このときは中東からアジアにかけての一部地域では金環食となりました。次に日本で日食が起こるのは約3年後、2023年4月20日の部分食で、一部地域に限られます。オセアニアの一部地域では金環皆既食となる見込みです。日本全国で部分食が起こる次の機会は、2030年6月1日まで待たなければいけません。このときは北海道の大部分で金環食となります。
家庭でできる!日食の安全な観察方法
太陽光を直接見たり、不十分な方法で見てしまったりすると、目を傷めてしまう危険があります。日食を観察する際は、安全な方法で行いましょう。子どもと観察する場合も、決して危険な方法をとらないよう注意が必要です。■ピンホール
ピンホールなら、太陽の方向は向かないので安全(提供:国立天文台)
本来なら丸い形になるはずが、日食で欠けた太陽の形になる(出典:部分日食をピンホールで観察する方法)
■日食グラスなど専用の道具
専用の日食グラスなどは、説明書をよく読んで(提供:国立天文台)
▽参考記事
部分日食をピンホールで観察する方法
日食観察時に絶対にしてはいけないこと
日食を観察する際に、以下の行為は絶対にやめましょう。- 直接、肉眼で見る
- 望遠鏡や双眼鏡を使う(日食グラスとあわせて使うのも危険)
- 色付き下敷きをかざして見る
- CDを使う
- フィルムの切れ端を使う
- すすをつけたガラス板を使う
- サングラスやゴーグルを使う
望遠鏡や双眼鏡などは、専門家によって適切な減光を施されたものを除き、太陽の光や熱を集めて強くするため、肉眼以上に危険です。日食グラスとあわせて使っても、危険なことに変わりはありません。以前はススをつけたガラス板や下敷き・CDを使って観察する方法が紹介されることもあったようですが、目でまぶしさを感じなくても、強い赤外線が目に達し、網膜を焼いてしまうことが考えられるため現在では危険だとされています。
日食の基礎知識と観察方法についての理解は深まりましたか? 日食本番は、安全な方法で気を付けながら観察しましょうね!
▽参考サイト
国立天文台
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