PTA委員決めでは、これまでの事例や噂に流されないことが大切
多くの学校では、新年度最初の保護者会の後にPTA委員選出会が行われます。なかなか手があがらず沈黙が続いたり、押し付け合いになったりなど、気まずい雰囲気が漂うことも……。PTA委員決めの前に、心がけておきたいことを紹介します!<PTA委員決めの心得5つ 目次>
PTA委員とは? 執行部の下部組織メンバー
「PTA委員」(地域や学校により名称は異なる)とはひと言でいうと、PTA役員を中心に構成される執行部の"下部組織"のメンバー。PTA役員をサポートしながら、同じ立場の委員さんと協力して活動を進めるのが一般的です。このPTA委員は「〇〇委員は各クラスから2名」など選出人数が決まっていることが多いもの。
「なかなか手が挙がらず、予定より2時間オーバーしてやっと決まった」
「なかなか決まらないのでクジで決めようと提案したら、賛成派と反対派に分かれて殺伐とした雰囲気になってしまった」などの声が聞かれることも少なくありません。
こうしたネガティブな事例が代々語り継がれ、毎年、PTA委員決めの時期になると、憂うつになったり、不安な気持ちを抱く人もいるでしょう。
しかし昨今のPTAは程度の差こそあれ、これまでのPTA活動を見直してムダを省き、保護者が参加しやすい組織にしていこう」と、改革を進める学校が少しずつ増えています(詳しくは「脱・ブラック組織?! PTA改革で始まる新たなカタチ」で紹介)。
以前は「大変なことが多い」と聞いていたPTAのあり方や運営方法が、新年度から変わるかもしれません。これまでの事例や噂だけに流されず、PTAの今を"自分ごと"として考えてみませんか? そして加入、非加入を含め、自分はPTAとどのように向き合うかを検討しましょう。
PTA委員決めの心がけ1.「PTAの手引き」に目を通しておく
「PTAの手引き」とは、- PTA会員について
- 組織と活動内容について
- 会計について
まずは、この書類に目を通しましょう。そして、子どもが通う学校のPTAは、どのように活動しているのかを確認しましょう。
PTA委員決めの心がけ2.経験者から情報収集
子どもの同級生ママから「いっしょにやらない?」と誘われたり、「去年はやらなかったから、今年は何かやろうかな」などと考えたり……。そんな人は、経験者から集まる頻度や活動内容などについて、情報収集しましょう。PTA委員は一般的に1~2ヶ月に一回程度開催される定例会に参加し、委員長をサポートしながら他の委員さんと協力して活動します。執行部の役員と比べると、その負担はかなり軽いものです。
仕事や家庭生活となんとか両立できそうと思えたら、まずはやってみることをオススメします。
PTA委員決めの心がけ3.家族に伝えておく
PTA委員を引き受けると、定例会等で学校に足を運ぶ機会が増え、場合によっては下の子のお世話をだれかに頼みたいなどというケースが生じることも。そんな時のことを想定し、夫や祖父母など家族に「もしかしたら、今年度はPTA委員を引き受けるかも」と伝えておくと安心です。パパにもPTAのことを知ってもらい「何かあったときは、よろしくね!」と、応援を頼んでおきましょう。
また、PTA委員の男女比は、女性が圧倒的に多いですが、ママが活動に参加できない場合は、パパの参加OKというPTAも少なくありません。引き受ける可能性のあるPTA委員の活動内容について、夫婦で事前に共有しておきましょう。
PTA委員決めの心がけ4.できない場合やらない。罪悪感を持たない
PTAは本来、できる人が、できるときに、できることを活動する組織です。自身が闘病中である、自宅で介護をしている、ひとり親家庭である、下の子が生まれたばかり……などの理由から、PTA委員として活動することが、物理的に困難なケースもあります。
今年は、PTA委員を引き受けるのが無理そうだな、と思ったら、「できません」と意思表示をしましょう。それを責められる必要もありませんし、罪悪感を感じる必要もありません。
PTA委員決めの心がけ5.執行部のPTA役員に感謝の気持ちを
会長、副会長、会計、書記、各委員長といった役員さんによる執行部があってこその、PTA委員です。ハラをくくってPTA役員を引き受け、リーダーとして委員を束ねてくれる人たちへの感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。
「知り合いの保護者がPTA役員になった」という場合は、学校で会った時に「役員おつかれさまです。よろしくお願いします!」など、声をかけてあげましょう。
そして、もし自分がPTA委員になったら、役員さんたちと協力しながら楽しくラクに活動できるようサポートしたり、提案していきましょう。
「本当はPTA委員なんてやりたくないけど、選出会で皆の沈黙が続いたら、手をあげちゃいそうだな……」などとネガティブに考えてしまうと、同じ活動をするのも、楽しくなくなったり、苦痛になったりしてしまいます。
まずは、子どもが通う学校のPTAについて知り、「今年はできそうかな」「できるとしたら、どんな活動かな」「今年はできそうにないから、来年以降やれるときにやろう」など、主体的に心の準備をしていきたいものです。
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