麻疹・風疹・水ぼうそう(水痘)で見られる皮膚症状
皮膚症状が特徴な感染症はさまざま。水ぼうそうによる湿疹で皮膚科を受診される患者さんも珍しくありません
<目次>
- 皮膚症状が特徴的な感染症……麻疹・風疹・水ぼうそう(水痘)
- 症例写真で見る麻疹・風疹・水ぼうそうの湿疹の違い
- 麻疹の症例写真・画像
- 風疹の症例写真・画像
- 水ぼうそう(水痘)の症例写真・画像
- 麻疹・風疹・水ぼうそう(水痘)が疑われる場合、何科を受診すべき?
- ウイルスが原因の皮膚症状は様々。早期受診で適切な治療を
皮膚症状が特徴的な感染症……麻疹・風疹・水ぼうそう(水痘)
子どもに多い皮膚症状が特徴的なよくある感染症としては、麻疹・風疹・水ぼうそうが挙げられます。それぞれの皮膚症状の特徴は以下の通りです。■麻疹の皮膚症状
麻疹の皮膚症状の特徴は、体の広範囲で赤みがみられて発熱の症状をはじめとして倦怠感も非常に強い点です。最初はポツポツとした赤みのこともありますが、最終的には赤みが融合して体の広範囲が赤みで覆われます。小児の患者さんは多くが小児科へ行かれるためか、皮膚科では大人の患者さんの方が多いです。
■風疹の皮膚症状
風疹の場合は、麻疹に比べると発熱、倦怠感ともに軽いのが特徴です。パラパラとした赤みが体全体的に出現します。また、口の中をみると、出血点がみられるのも特徴です。風疹に関しても皮膚科では小児よりも大人の患者さんの方が多く受診される印象です。
■水ぼうそう(水痘)の皮膚症状
水疱が全身にまんべんなく出現するのが特徴です。ヘルペスや帯状疱疹、とびひでは一部に強く水疱が出現するのが通常ですが、これが水ぼうそうとの違いになります。水疱だけでなく、やぶれた場所、かさぶたになっている場所、など水疱ができてからの時間によって見え方は様々です。
水疱が大きかったり深いと、そこがえぐれた傷になり、大きなニキビ跡のようなクレーター状に凹んだキズを残すことがあります。おでこなど顔に残るとかなり目立ってしまいますので、早めに治療するのが大切です。傷あとになってしまうと、治療がかなり難しいです。
子どもでは熱は伴わないことも多いですが、大人がなるとより重症になり、たいていは発熱と倦怠感を伴います。水ぼうそうは皮膚の症状がメインになること、とびひや帯状疱疹、ヘルペスなどほかの病気との区別がつきにくいこともあることから、子ども、大人問わず皮膚科をまず受診することが多いです。そのため、皮膚科では麻疹や風疹よりも多くの患者さんを診ることになります。
症例写真で見る麻疹・風疹・水ぼうそうの湿疹の違い
では、それぞれの湿疹の違いを、症例写真を見ながら比べてみましょう。麻疹の症例写真・画像
風疹の症例写真・画像
水ぼうそう(水痘)の症例写真・画像
麻疹・風疹・水ぼうそう(水痘)が疑われる場合、何科を受診すべき?
もし皮膚症状とあわせて38度の発熱があり、倦怠感が強い場合は、まず小児科や内科を受診されるのがよいでしょう。皮膚科での診察・治療が必要な場合は、そこから適切に皮膚科を紹介されることが多いです。水疱がたくさんできているなど皮膚の症状が強く、診断に悩む場合は、最初に皮膚科を受診するのがよいでしょう。