映画

事象が起きた裏側にある理由を読むきっかけになった『君の名は。』

大ヒットした新海誠監督の『君の名は。』。フリマアプリ・ネットオークションガイドの川崎さちえさんは、「ヒットの理由を探る」という見方で本作を鑑賞したとのこと。フリマアプリで商品が売れる理由を考えることで、仕事につながることも多くなったと語っています。

川崎 さちえ

執筆者:川崎 さちえ

フリマアプリ・ネットオークションガイド

 
爆発的ヒットの理由を考えながら見るのもアリ

爆発的ヒットの理由を考えながら見るのもまた一興
 

社会現象にもなった新海誠監督の『君の名は。』。公開が2016年なので、あれからもう3年が経つわけですが、私にとってはいまだに影響を与えられている映画と言えます。

実は、私は普段ほとんど映画を見ないのですが『君の名は。』は映画館で見ました。きっかけは夫の「見たほうがいい」という言葉です。

映画を見ないのを知っているはずの夫がなぜそんなことを言うのかと不思議だったのですが、理由を聞いてなるほど。「これだけヒットするのは理由があるはずだから、それを考えるためにも見た方がいい」ということだったのです。
 

映画を見る目的は理由を考えること

大切なのは理由を考えること

大切なのは理由を考えること
 

実際に映画を見て、映像はキレイで音楽も耳に残る。そしてストーリーも神秘性があって惹かれる部分は多いと思いました。でも、この3つがそろった映画は少なくありません。映画制作側だって戦略的な面もちゃんと考えているはずです。

『君の名は。』はあれだけの爆発的なヒットを飛ばしました。その裏には、綿密なプロモーションやSNSを使った口コミ、何回でも見たいと思わせるような仕掛けがあったのだと思います。

実際に正解がどれなのかは分かりませんが、私にとって大切なのは「理由を考える」ことです。映画を見ろと言った夫の目的もここにあったというわけです。

 

事象と理由がセットになって初めて説得力を持つ

事象には必ず理由があります。でも、私たちは見えている部分だけに注目をしてしまう。その裏側を考えることが意外と少ないのではないでしょうか。

物事において理由はとても大切です。私はテレビや雑誌の取材のとき「メルカリで売れているなかで、意外性がある物はありますか?」とよく聞かれます。そのときその物だけを伝えても、情報としては意味がありません。たとえば、エアコンのリモコンだけでも売れるという事実があったとき、「リモコンが壊れてしまったから」「中古で買ったほうが安いから」という理由をつけることで説得力が生まれ、情報に価値が出てくるのです。

 

理由が分かれば情報の応用ができる

ゴミだよね?と思うチロルチョコの包み紙から思考を広げて行く

「ゴミだよね?」と思うチロルチョコの包み紙から思考を広げていく
 

自分なりに理由を理解できると、情報として応用することもできます。たとえば、「チロルチョコの包み紙」がネットフリマなどで取り引きされているのですが、普通は「え? ゴミだよね?」と考えるでしょう。でも、実際には根強いコレクターがいて、かなり昔の物やご当地物など手に入りにくいアイテムをネットで買うのです。

そういった理由がわかると、「ほかにもパッケージが取り引きされているのではないか?」と考えることができます。実際、駅弁の包み紙やハーゲンダッツのフタがけっこうな値段で取り引きされていることが分かりました。

私の場合、売れる物を探すために理由から深堀りをすることで芋づる式に情報が見つかり、それが仕事に直結することも多々あります。でも、理由を考えることはどんな仕事においても大切なことです。情報が多すぎてあっという間に過ぎ去っていってしまうのは事実。でも、深堀りをしていくとこれまでにない仕事の仕方が見つかることもあるのです。
 
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DATA
君の名は。

監督:新海誠
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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