31歳からの恋愛相談室/瀧波ユカリさんの回答

「男を立てる」のが苦手・嫌…どうするべき?

「男を立てる」のが苦手で、周りから「もっと男のプライドを理解したほうが仕事も恋愛もうまくいく」と指摘された相談者さん。相手が男性だから特別に気を使うというのは嫌だけれど、そのせいで彼氏ができないのかもしれない……と悩んでいるそう。そこで今回は、「誰かを立てる」というコミュニケーションをどう活用したらいいか、瀧波ユカリ先生の考えをお伝えします。

執筆者:All About 編集部

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31歳からの恋愛相談室:今回の回答者は瀧波ユカリさん

「31歳からの恋愛相談室」今回の回答者は、瀧波ユカリさんです

「31歳からの恋愛相談室」今回の回答者は、瀧波ユカリさんです

オトナ女子の恋活・婚活にまつわる悩みにお答えする、その名も「31歳からの恋愛相談室」。今回の回答者は「瀧波ユカリさん」が担当します。


■瀧波ユカリさんプロフィール
 今回の回答者:瀧波ユカリさん

 今回の回答者:瀧波ユカリさん

恋に悩める女性が大共感!『臨死!! 江古田ちゃん』『モトカレマニア』作者

漫画家。フリーター独身女性の赤裸々な日常をコミカルに描いた4コマ『臨死!!江古田ちゃん』や、元彼に未練タラタラな女性が元彼と再会、七転八倒するラブコメ『モトカレマニア』など、女性読者の心を揺さぶり、共感を呼ぶ作品を次々に発表。漫画『あさはかな夢みし』、エッセイ『女もたけなわ』『30と40のあいだ』『ありがとうって言えたなら』他著書多数。

HP:https://takinamiyukari.com/
twitter:@takinamiyukari
note:https://note.mu/takinamiyukari
 

お悩み:「男を立てる」のがばかばかしいので苦手......

 
お悩み:「男を立てる」のが苦手で、このままでいいのか悩んでいます

お悩み:「男を立てる」のが苦手で、このままでいいのか悩んでいます


■まなさん(29歳・一般事務)のお悩み 
私は「男を立てる」というのが苦手です。相手が男性だから特別に気を使うということが、どうもピンときません。同僚の男性からは「君はもっと、男のプライドを理解したほうがいい。そうしたら、仕事も恋愛も、もっとうまくいくと思うけどね」と言われました。
 
おそらく私は、気が強い、扱いにくい、生意気な女という印象を持たれやすいんだと思います。長く彼氏ができないのも、もしかしたらこのせいかもしれません。かといって、つまらない自慢話を笑顔で聞いたり、あえて自分のほうが弱いふりをしたりはしたくないな……とも思います。
 
男性とうまくコミュニケーションはとりたいし、彼氏もほしい場合、どこをどう改善したらいいのでしょうか。アドバイスいただけたら幸いです。
 

アドバイス1:誰かを立てる=見返りを前提とした処世術の1つに過ぎない

アドバイス1:誰かを立てる=見返りを前提とした処世術の1つに過ぎない

アドバイス1:誰かを立てる=見返りを前提とした処世術の1つに過ぎない

私に言わせれば「立てる」というのは、数ある処世術の1つです。自分よりも上の立場の人が「ここでは自分を立ててほしい」と思っているな、と感じたら、へりくだったり花を持たせたりして「立てる」。その結果「この人はこちらの求めているリアクションがわかるタイプだ」と認定され、何かしらの見返りが発生する。この「見返り」があってこその「立てる」であります。

たとえば、洋服を買いに来たお客さんが試着室から出てきたときに店員さんが「お客さま、たいへんお似合いです」とほめるのは、店員さんがお客さんを「立てている」のです。立てた結果、気分がよくなったお客さんが服を買ってくれて、自分の利益になる。だから、立てるわけです。

もう1つ例を。ビジネスマンが、取引先の人たちをゴルフで接待するとしましょう。そんなとき、彼はどんなにゴルフが上手でも本気を出さず、取引先の人たちが勝てるように調整し「すばらしい腕前で」とほめ、取引先の人たちを「立てる」はずです。その結果、関係性がよくなり、商談がうまくいき、自分の利益になるわけですから。

その先の成果を見越して、相手がほしいものを先に差し出してあげる。「立てる」ってそういうものです。
 

アドバイス2:立てたところで見返りのない相手は、どんどんスルー

でも、世の中にはタダで立ててもらおうとする勘違い野郎も多数存在します。たとえば「合コンで自慢話垂れ流しマン」。無限に垂れ流される自慢をにこにこ笑顔で聞いてあげたところで、手に入るものはせいぜい「垂れ流しマンと2軒目に行く権利」です。いらねえ。

個人的には、もしこの垂れ流しマンが「話を聞いてくれてありがとう、少ないけど帰りのタクシー代だよ」と10万円くれるような気前のいい人だったら立ててもいいかなと思います。でも別にお金がほしくて合コンに参加したんじゃないし!

こういう、立てたところでなんにもならない相手は、まったくもって立てる必要がありません。私もしょっちゅう受け流してます。

こないだもバーで隣り合った知らんおっさんから「僕にあるのは肩書きだけ。本当は空虚な人間なんですよ」と語られましたが「ふぁ~、そうなんですね~」と返しました。たぶん「そんなことないですよぉ、とても素敵な方ですよ」とかなんとか言ってほしかったんだと思いますが、一度立てる姿勢を見せると骨の髄までしゃぶられるので。

こういうときはだいたい「気が利かねえ女だな」という顔をされますが、タダで立ててもらおうとする人間に好かれたところで搾取されるだけだし、知らんおっさんに嫌われたところでまったく問題ありません。
 

アドバイス3:相手を立てるかどうかは、打算的に、柔軟に判断すればいい

しかし、これがたとえば仕事上でつながりのある相手だとすれば、ちょっと話は変わってきます。「うわっ、今こいつ俺を立ててオーラ出してきてるな、でもここでひとつ立てておけばこの場が丸くおさまって、御社も弊者(弊社の個人事業主バージョン)もいい感じになる系?」と思ったら、しぶしぶながらも腹の底から可愛らしい声を絞り出して「スゴイデスネ~」と言ったりします。

また、もっと仲良くなりたいと思っている相手がいて、その人が立ててオーラを出していなくても、「もしかしてここでちょっと立てることで場が和んで会話が弾むかも?」と思ったら積極的に立てにいきます。この場合はもし立て損になったとしても気にしません。自分の作戦が刺さらなかったんだな~と思って忘れます。

このように、相手を立てるかどうかは常に「自分中心」で考えていいのです。立てた先に、自分にとって利益があるのか、そこだけを打算的に見るということです。
 

アドバイス4:無駄な「立てる」をしない女性に好感を持つ男性もいる

そうして無駄な「立てる」をせずに生きていることで、タダで立ててもらいたいと思っている勘違い野郎に「気が強い、扱いにくい、生意気な女」と思われたとしても全然問題ないし、むしろ勘違い野郎に煩わされずにすむのでオールオッケー。

また、これは私の個人的な考えですが、「気が強い、扱いにくい、生意気な女」を忌避する男って「俺に合わせていろいろやってくれマン」だったりするので、自分を殺してそういう人を立てて付き合ったとしてもいいことないですよ。「この子はたぶんみんなから気が強くて扱いにくくて生意気って思われるタイプだけど、個性的で面白いな」って思ってくれる人と出会ってほしい!

でももし、そういう人と出会って「今、ちょこっとだけ立てたらいい感じになるかも」と思ったら立てればいいんですよ。そのときの状況や自分の気持ちに合わせて、立てる立てないを柔軟に決めていくスタイルを、ぜひ一度試してみてください! 応援しています。

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