教育費、車の買い替え、住宅ローンの繰上返済……。お金が必要なことが続きます

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、借金を抱えてスタートした結婚生活から貯蓄350万円までになったものの、子どもが年子のため一気にやってくる教育費、住宅ローンの繰上返済、老後資金など悩みが尽きないという33歳の会社員。そんなゆぅさんのお悩みに、ファイナンシャル・プランナーの藤川太さんがアドバイスします。※マネープランクリニックに相談したい方はコチラのリンクからご応募ください(相談は無料です)
 
お金が必要なイベントが続きます

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■相談者
ゆぅさん(仮名)
女性/会社員/33歳
東海地方/持ち家(一戸建て)
 
■家族構成
夫(会社員・37歳)、子ども2人(10歳・9歳)、義母(契約社員・63歳)
 
■相談内容
結婚して11年。当初は2人合わせてマイナスからのスタートでした。夫の借金、ブライダルローンを抱え、出産。そのため私は仕事を辞められず、ずっと正社員で働いています。いまとなっては子どもたちも大きくなり、正社員を辞めなくてよかったと思います。過去10年間で、借金返済、住宅ローン、新車を2台購入しました。
 
保険は、夫しか入っていません。保険の内容も、ゴチャゴチャしていてよくわからない状態です。夫の保険見直しと、私の保険加入を検討していますが、どのような保険が良いのかわかりません。住宅は持ち家で築8年です。あと10年もしたら修繕費などがかかってくるのかなと考えています。田舎なので車2台は必須です。10年後くらいに、2台とも買い替え予定です。
 
子ども2人が年子で一気に教育費がかかるため、住宅ローンの繰上返済は子どもたちが独立してからでもよいのかなと思っています。今後8年ほどは年間130万~160万円ほどの貯蓄が出来る予定です。家計診断をお願いします。

 
■家計収支データ
相談者「ゆぅ」さんの家計収支データ

相談者「ゆぅ」さんの家計収支データ




■家計データ補足
(1)住宅ローンについて
購入した物件:新築・一戸建て
借り入れ時期:2010年
物件価格:1952万円
ローン残高:1558万円
借り入れ期間:35年
金利のタイプ:10年固定、金利1.1%
毎月の返済額:5万7000円
固定資産税:義母宅と合わせて14万円
 
(2)加入している保険の内容
・定期付新積立型介護保険(名義/夫、保険料払込満了日/終身、死亡保険金3700万円、災害死亡保険金3750万円、介護保険金200万円)=毎月の保険料1万円
・医療保険(名義/夫、保険料払込満了日/平成40年3月末、入院日額6000円)=毎月の保険料5000円
・個人年金(名義/妻、65歳から10年確定、年金額45万円/年)=毎月の保険料1万円
・学資保険(名義/上の子ども、18歳満期、満期金200万円)=毎月の保険料1万2000円
(名義/下の子ども、18歳満期、満期金160万円)=毎月の保険料1万円
 
(3)ボーナスの支出内訳
特別費120万円(車検費用・自動車税などを含む)、貯金40万円
 
(4)子どもの進路について
本人たちの希望しだい。夫婦は高校まででいいのではと思っているが、将来の事はわからないので大学資金まで貯めておきたい。
 
(5)60歳以降の働き方
65歳までは現在の職場で働けると思う。それ以降は具体的には考えていない。
 
(6)退職金の有無、年金の加入履歴
夫婦二人とも退職金はあるが、中小企業なので少ないと思われる。年金は、夫婦とも18歳から厚生年金。
 
 
■ファイナンシャル・プランナー藤川太の3つのアドバイス
アドバイス1 家計管理はきちんとできている。ただ、保険は見直しの余地あり
アドバイス2 教育費の目途が立つまでは貯蓄を増やすことが最優先
アドバイス3 老後資金は教育費が終わってからで間に合う
 

アドバイス1 家計管理はきちんとできている。ただ、保険は見直しの余地あり

支出内容を見る限り、家計管理はしっかりできていると思います。そう判断できる理由のひとつは、毎月の貯蓄額と貯蓄性の保険料を合わせると、ゆぅさんの収入はほとんど貯められているからです。子どもが公立小学校へ通っている間はいまはそれほど頑張らなくても貯められる貯め時だからでもあります。公立でも中学生、高校生になると学校にかかる費用だけでなく塾費用なども増えていきます。貯蓄ペースは徐々に落ちていくはずです。
 
ただ、ゆぅさんも気にしていらっしゃる通り夫の保険は見直しの必要があります。というのは、この保険は更新時に保険料が上がるタイプではないでしょうか。そうだとすると教育費がかかる時期に保険料が上がり、毎月の家計が苦しくなる可能性があります。なるべく早く見直しましょう。死亡保障は4000万円の収入保障保険、医療保険は日額5000円の終身医療保険であれば保険料は月1万円程度に収まるはずです。
 

アドバイス2 教育費の目途が立つまでは貯蓄を増やすことが最優先

子どもの進学先を親が選択することはできません。高校卒業後の進路には大学だけでなく専門学校などもあり費用は私立大学並みにかかりますから、準備しておこうと考えるのは賢明な判断です。お住まいの場所から考えると自宅から通学できない、通学定期代が高額になる、といったことも考えに入れておく必要があるかもしれません。となると学資保険に加入していらっしゃいますが、これでは足りません。「今後8年ほどは年間130万~160万ほどの貯蓄が出来る予定です」とのことですから、油断しないでしっかり貯めてください。
 
というのも、10年後くらいには教育費だけでなく車の買い替え、自宅の修繕といったまとまったお金が必要になるライフイベントが集中しています。ここが資金需要のヤマ場ですから、手元にお金を確保しておかなくてはいけません。教育費がいくらかかるのかがはっきりするまでは、ほかの支出は先延ばしにできればより安心です。支出する場合も貯金があるからと気が大きくなることなく、必要な範囲にとどめてください。
 

 アドバイス3 老後資金は教育費が終わってからで間に合う

前項では厳しいアドバイスをしましたが、教育費の目途が立てばその後の家計は一気にラクになります。というのは若くして出産・住宅購入をしているので、下のお子さんが大学へ進学しても卒業時に夫は50歳、住宅ローンは繰上返済をしなくても63歳で完済です。ということは、老後資金は教育費が終わってから準備すればいいのです。
 
これは、若いときに結婚した人の最大の強みです。所得が高くない時期に住宅ローンを返済しながら教育費を貯めるのはたいへんですが、教育費だけを意識していれば老後資金を貯める期間を残して教育費を終えることができます。教育費を貯められる家計管理能力があれば、老後資金も50歳からでしっかり準備できるはず。まずは、目の前の教育費に備えることを第一に考えてください。
 

相談者「ゆぅ」さんから寄せられた感想

私自身が不安に感じていた部分をきちんと分析してくださり、やはり、保険の見直しは必要だとのアドバイス、また、オススメの保険も紹介していただき、1つ悩みが消え、前に進めそうです!
ありがとうございます!このまま気を引き締めて家計管理を継続していこうと思いました。ありがとうございました。


教えてくれたのは……
藤川太さん 
 
 

 


All About「資産運用」ガイド。「家計の見直し相談センター」で10年以上にわたり1万5000世帯を超える家計の見直しを行ってきたFP。資産運用、家計管理、マイホーム購入、不動産投資などに詳しく「普通の人」でもお金を貯める・増やせるようになる方法をアドバイスしています。

取材・文/鈴木弥生




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