貯蓄

100万円を元本保証で資産運用するには? おすすめ商品3選

ようやく貯めた100万円を安全に運用するためには、少しでも高金利の商品に預けることが鉄則です。満期前に解約すると元本割れする可能性もあるので、その資金をいつまで預けておけるかが商品選びのポイントになります。

滝田 知歩

執筆者:滝田 知歩

初心者向け貯蓄に役立つ情報ガイド

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<目次>

100万円単位という、まとまったお金だからこそ高い金利も期待できる

家計を見直して、貯蓄をコツコツ始めて、やっと貯められた100万円。お金を増やしたいとは思うけれど、何に預けていいかわからず、そのままいつもの銀行の普通預金口座に預けっぱなしになっているという人もいるかもしれません。

「面倒だから」などの理由で、預け替えができないのであれば、それはもったいない話です。なぜなら世の中には、まとまったお金を預けるなら、普通預金よりも金利が高くて、同じように安全性が高い商品があるからです。使う予定が先のお金なら、より有利な商品が利用できます。
ある程度、まとまったお金が貯まったときの、元本保証でおすすめの預け先を解説

ある程度、まとまったお金が貯まったときの、元本保証でおすすめの預け先を解説

例えば大手銀行の場合、定期預金の利率は現在、1年定期で0.002%程度です。ところがネット定期の場合、0.2%以上のところもあり、大手銀行と比べて100倍の金利を稼ぐことができるのです。では、この金利差が将来どれくらいの運用効果を生み出すのでしょうか。

100万円を複利運用した場合の結果

【金利】……10年後→15年後
【0.002%】……100万200円→100万300円
【0.01%】……100万1000円→100万1501円
【0.2%】……102万181円→103万424円
【0.5%】……105万1140円→107万7683円
【1.0%】……110万4622円→116万969円

※いずれも税引き前

100万円を0.002%で10年間運用した場合、受取額はわずか100万200円ですが、0.2%なら102万181円、1.0%なら110万4622円まで増やすことができるのです。

預けられる金額×期間によって商品を使い分け

元本保証商品に預けるときは、せっかくなら一番高い金利の商品に預けたくなりますが、金利が高い商品は満期が長いケースが多く、満期前に解約すると元本割れをする可能性が高くなります。そのため、まずは貯まった100万円を、使う時期に応じて分けましょう。

使う時期を分けたら、次は金額によって利用できる商品を選択します。商品や時間を分散させることが、確実に増やすための鉄則といえます。

以上のことを踏まえた上で、おすすめの元本保証商品を紹介します。

【1】ネット普通預金……条件に応じて高金利が得られる

預け替えるだけで高金利を確保できるのが、ネット銀行の普通預金です。通常は、普通預金より定期預金のほうが高金利なのが一般的ですが、一部のネット銀行では普通預金でも高金利を得ることができます。

1円から預け入れができて、いつでも引き出しできるのが魅力です。なお一定の条件を満たすことが高金利を得られる条件となっている銀行もあるので、条件を確認した上で利用するか検討するといいでしょう。

●ネット普通預金の金利例(2023年7月16日時点)
・あおぞら銀行/普通預金(BANK専用)……0.2%

・auじぶん銀行/普通預金……0.2%(au PAYアプリとの連携、au PAYカードの引落とし口座に設定、auカブコム証券とauじぶん銀行の口座を連携する「auマネーコネクト」を設定した場合)

・GMOあおぞらネット銀行/普通預金……0.11%(GMOクリック証券と連携する証券コネクト口座の場合)

・イオン銀行/普通預金……0.1%(対象取引の利用に応じたイオン銀行Myステージがプラチナステージの場合)

・楽天銀行/普通預金……0.1%(楽天証券と楽天銀行の口座を連携する「マネーブリッジ」申し込みの場合)

【2】ネット定期預金……手軽に高金利で運用できる

元本保証商品の代表選手が「ネット定期預金」です。大手銀行と比べて高い金利が期待できるのが魅力です。中途解約はいつでもできますが、中途解約利率が適用されます。

ある程度資金がないと預けられないネット定期もありますが、1円、1000円などの少額から利用できるものもあります。そのため、1つの商品に全額預けるのではなく、1年もの、3年ものなど満期の異なるネット定期に預け分けて、必要なときに必要な分の満期金を受け取るという方法も効果的です。

●ネット定期(1年定期)の金利例(2023年7月25日時点
・中京銀行/なごやめし支店「なごやめし定期」(1万円以上)……0.26%
※2023年8月1日より0.085%に引下げ

・愛媛銀行/四国八十八カ所支店「100万円限定だんだん定期預金」(100万円)……0.25%
※2023年12月25日までのキャンペーン金利

・香川銀行/セルフうどん支店「超金利トッピング定期預金」(10万円以上100万円まで)……0.25%

・あおぞら銀行/「BANK The 定期」(50万円以上300万円未満)……0.21%

・SBJ銀行/「100万円上限定期預金」<ミリオくん>(1円以上100万円まで)……0.20%

・住信SBIネット銀行/「円定期預金」(1000円以上)……0.20%
※2023年9月3日までのキャンペーン金利

【3】個人向け国債……金利上昇時は「変動10年」がおすすめ

国が発行する債券で、保有中は定期的に利子がもらえ、満期には元本がそのまま戻ってくるというしくみです。1万円から購入できて発行は毎月、取扱金融機関も多いことから、現在お付き合いのある銀行から手軽に購入できるのが魅力です。

個人向け国債には固定金利の「固定3年」「固定5年」と、金利が変動する「変動10年」の3種類があり、いずれも0.05%の最低金利が保証されます。

金利は下記のとおりですが、これから金利が上がるタイミングでは「変動10年」がおすすめです。「変動10年」は市場金利にあわせて半年ごとに適用金利が見直されるので、金利の上昇局面では有利に運用することができます。現在金利はネット定期よりやや高い水準となっています。

なお、発行から1年たてば1万円単位で中途換金できますが、直前2回分の税引き前利子×0.79685が差し引かれます。

●個人向け国債の金利例(2023年8月発行のもの)
・「固定3年」(1万円以上)……0.05%
・「固定5年」(1万円以上)……0.05%
・「変動10年」(1万円以上)……0.28%

100万円を元本保証で運用するには、預けられる金額と期間を考慮しつつ、商品を使い分ける必要があります。預け入れ金額が大きくなるほど、有利な金利の商品が利用できますが、中途解約してしまうと、せっかくの金利を無駄にしてしまうことになりかねません。使う用途に応じて預け分けることを原則に、一日でも早く運用を始めましょう。

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