100万円単位という、まとまったお金だからこそ高い金利も期待できる

家計を見直して、貯蓄をコツコツ始めて、やっと貯められた100万円。お金を増やしたいとは思うけれど、何に預けていいかわからず、そのまま普通預金に預けっぱなしになっているという人もいるかもしれません。元本割れが怖いなどの理由で、預け替えができないのであれば、それはもったいない話です。なぜなら世の中には、まとまったお金を預けるなら、普通預金よりも金利が高くて、同じように安全性が高い商品があるからです。使う予定が先のお金なら、より有利な商品が利用できます。

 
ある程度、まとまったお金が貯まったときの、元本保証でオススメ預け先を解説

ある程度、まとまったお金が貯まったときの、元本保証でおすすめ預け先を解説

 
  例えば大手銀行の場合、1年定期で金利は0.01%程度です。ところがネット定期の場合、0.2%のところもあり、大手銀行と比べて20倍の金利を稼ぐことができるのです。では、この金利差が将来どれくらいの運用効果を生み出すのでしょうか。
 

100万円を複利運用した場合の結果

金利   10年後     15年後    
0.01% 100万1000円 100万1501円 
0.05% 100万5011円 100万7526円 
0.2%   102万0181円 103万0424円 
0.5%     105万1140円 107万7683円 
1.0%     110万4622円 116万0969円 

※いずれも税引き前 

100万円を0.01%で10年間運用した場合、受取額は100万1000円ですが、0.2%なら 102万181円、1.0%なら110万4622円まで増やすことができます。わずかな金利差でも受取額にはこれだけの違いが出てくるのです。
 

預けられる金額×期間によって商品を使い分け

元本保証商品に預けるときは、せっかくなら一番高い金利の商品に預けたくなりますが、金利が高い商品は満期が長いケースが多く、満期前に解約すると元本割れをする可能性が高くなります。そのため、まずは貯まった100万円を、使う時期に応じて分けましょう。
 
使う時期を分けたら、次は金額によって利用できる商品を選択します。元本保証商品で金利が高いのは、預入金額が100万円程度の「個人向け社債」と「仕組み預金」です。ただし、これらの商品は満期前に解約すると元本割れのリスクがあるので、預けっぱなしが前提になります。
 
預けられる金額×期間によって商品を変える

預けられる金額×期間によって商品を変える



 
商品や時間を分散させることが、確実に増やすための鉄則といえます。以上のことを踏まえたうえで、おすすめの元本保証商品を紹介します。
 

【1】ネット定期預金…手軽に高金利で運用できる

元本保証商品の代表選手が「ネット定期預金」です。大手銀行の場合、1年定期で金利は0.01%ですが、ネット定期なら0.2%程度と高い金利が期待できます。中途解約はいつでもできますが、中途解約利率が適用されます。
 
ある程度資金がないと預けられないネット定期もありますが、1円、1000円などの少額から利用できるものもあります。そのため、1つの商品に全額預けるのではなく、1年もの、3年ものなど満期の異なるネット定期に預け分けて、必要な時に必要な分の満期金を受け取るという方法も効果的です。
 
●ネット定期(1年定期)の金利例(8月10日現在)
・岡崎信用金庫 おかしんインターネット支店「オカザえもん定期預金」(10万円以上)…0.30%(2019年9月30日まで)

・愛媛銀行 四国八十八カ所支店「100万円限定だんだん定期預金」(100万円)…0.27%

・香川銀行 セルフうどん支店「超金利トッピング定期預金」(10万円以上)…0.27%

・島根銀行 しまぎんインターネット定期預金「ネットプラス」(10万円以上)…0.25%

・SBJ銀行「100万円上限定期預金」<ミリオくん>(1円以上100万円まで)…0.20%

・住信SBIネット銀行 円定期預金(1000円以上)…0.20%
 

【2】個人向け国債…下限金利でも定期預金より高金利

国が発行する債券で、保有中は定期的に利子がもらえ、満期には元本がそのまま戻ってくるというしくみです。個人向け国債には固定金利の「固定3年」「固定5年」と、金利が変動する「変動10年」の3種類があります。いずれも0.05%の下限金利保証があります。
 
発行から1年経てば1万円単位で中途解約できますが、直前2回分の税引き前利子×0.79685が差し引かれます。金利の先行きが読めない今は、流動性の高い「変動10年」に預けておいて、金利が上がったら、より金利が有利な商品に預け替えてもいいでしょう。
 
●個人向け国債の金利例(2019年8月募集のもの)
・「固定3年」「固定5年」「変動10年」(1万円以上)…0.05%
 

【3】地方債…1万円から購入可能で、安全性も高い

地方自治体が発行する債券で、国債に次いで安全性が高い商品です。申込単位は1万円または10万円のものが多くなっています。国債の利回りを参考にプラスアルファの金利が設定されています。

地方債には、全国型市場公募地方債と住民参加型市場公募地方債(ミニ公募債)があり、全国型は、金融機関を通じて申し込めば、どこの地方債でも購入が可能です。
 
償還期間は10年と長期にわたる商品が一般的です。中途売却すると売却価格は時価になり、元本割れの可能性が高くなります。満期まで持ち切ることを前提に購入しましょう。
 
なお、地方債の発行予定は、「財団法人 地方債協会」や、各自治体のホームページで確認しましょう。
 
一般財団法人 地方債協会 

 ●地方債の例(2019年8月発行のもの)
・神奈川県第240回10年公募公債(1万円以上)/償還期限10年…0.06%
・千葉市令和元年度第3回公募公債(1万円以上)/償還期限10年…0.06%
・愛知県令和元年度第8回公募公債(1万円以上)/償還期限10年…0.06%
 

【4】個人向け社債…高金利のお宝社債もあるが、発行自体は少なめ

企業が資金調達のために発行する債券です。年に2回利息分が支払われて、償還されると元本が戻ってきます。元本保証商品の中でも、相対的に高い金利が魅力です。
 
中途売却すると時価となり、元本割れすることもあるので、満期まで預けるのが鉄則です。なお、発行する企業が破たんすると元本が戻ってこない可能性もあるので、格付けが高く、満期まで期間が長くない個人向け社債を選択するといいでしょう。
 
ただし現在は、発行自体が少なく、発行してもすぐ完売してしまうほどの人気を博しています。扱うのは証券会社が中心なので、証券会社の口座を開設しておき、ホームページや店頭で情報を得るのが得策です。預け入れ金額は100万円単位が多くなっています。

また、ちょっと変わった商品として気温連動型「個人向けマネックス債 夏祭り」があります。これは、最低利率が決まっていて、観測日の気温に応じて猛暑日が続くと金利がアップするというもの。償還まで1年というのも魅力のひとつです。今年の募集は7月に終わっていますが、来年の募集に注目しましょう。

●個人向け社債の例(2019年発行のもの)
・第39回SBI債(10万円単位)/発行2019年6月/償還期限2年/格付けBBB+…0.49%

・個人向けマネックス債 2019年 夏祭り(1万円単位)/発行2019年7月/償還期限1年/格付けBBB…0.01%~最高7.46%

・福岡ソフトバンクホークスボンド(100万円単位)/発行2019年4月/償還期限6年/格付けA-…1.64%

・商船三井ブルーオーシャンサステナビリティ債(10万円単位)/発行2019年7月/償還期限6年/格付けA-…0.49%
 

【5】仕組み預金…比較的高金利。銀行の判断で満期が変わるので注意

金利動向などに応じて銀行が満期を決めるという商品です。最長の満期はあらかじめ設定されていますが、途中で償還される可能性があるかわりに、一般の定期預金よりも高めの金利となっています。金利が段階的に上がる「ステップアップ型」と、預け入れた金利がずっと続く「フラット型」があります。
 
中途解約は原則できず、できても中途解約手数料などがかかり、元本割れをする可能性が高くなります。預入期間中に金利が上昇した場合、その資金をほかの商品に預けて、有利な金利を稼ぐ機会を失う可能性も。最長の満期までじっくり預けておける、余裕資金の預け先として、利用しましょう。
 
●仕組み預金の金利例(2019年8月時点)
・ソニー銀行「円定期plus+ステップアップ型」(10万円以上)/満期最長10年…0.10%~0.60%
・住信SBI ネット銀行「円仕組預金プレーオフ 最長10年(ステップアップ)」(10万円以上) /満期最長10年…0.10~0.50%
 
100万円を元本保証で運用するには、預けられる金額と期間を考慮しつつ、商品を使い分ける必要があります。預け入れ金額が大きくなるほど、有利な金利の商品が利用できますが、中途解約してしまうと、せっかくの金利を無駄にしてしまうことになりかねません。使う用途に応じて預け分けることを原則に、一日でも早く運用を始めましょう。

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