NISSAN(日産)

日産リーフe+は性能が向上!進化した点と2つの課題とは

日産の電気自動車リーフは航続距離や夏場のオーバーヒートが課題となっていた。今回追加されたリーフe+はそんな標準リーフから大幅に性能が向上。電池容量などリーフe+の進化したポイントと2つの課題をお伝えする。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

日産リーフe+は航続距離が向上

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日産リーフe+は航続距離が標準リーフより格段に長くなった

電気自動車最大の弱点は「航続距離が少ない」。確かに毎日乗る距離ということから考えれば、初期型リーフの120km程度という性能で十分だと思う。けれど休日のドライブなど考えると、少しばかり物足りない……ということは電気自動車を開発している日産も十分承知していた。今回追加されたリーフe+は、格段に長い航続距離を持つ!

JC08と呼ばれるカタログ上の航続距離で570km。実際の使い方により近いWLTCモードなら458km。まぁ普通の使い方だと余裕持って400kmをイメージして頂ければいい。これだけ走ってくれたらガソリンエンジン車と同等。さらに30分ほど急速充電することにより、100km程度の後続距離を上乗せ出来る。もはや十分だと思う。
 

電池容量もアップ! 標準リーフ最大の弱点を解消

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リーフe+は電池容量も約1.5倍アップ。標準リーフの課題を解消した。

また、懸念される電池の劣化も、10年で70%まで容量が減ったとして300km程度を確保出来ている。リーフe+なら15年間/15万km程度まで電池交換不要だと考えていい。書き遅れたが標準リーフの電池容量40kWhに対し、リーフe+は62kWhと1.5倍の大きな電池を搭載してきた。圧倒的な進化といっていいだろう。

電池容量を増やすことにより、標準リーフの決定的な弱点だった夏場のオーバーヒートも解消された。40kWhの標準リーフには、世界規模で不満が出ている。暑い日に乗っていると、電池温度が上昇。急速充電を受け付けなくなってしまう。日産自ら「急速受電するなら電池が熱くならない前に」と、欠点を認めるアピールまでしているほど。

リーフe+に搭載されている電池は、電池1つあたりの負担も3分の2になる。発熱量という点で考えれば半分以下。発売前の事前試乗会をサーキットで行ったのだけれど、アクセル全開のまま20ラップ近く走ってオーバーヒートせず。ちなみに40kWhの標準リーフだと数周でギブアップします。モーターのパワー上がり、走り性能だって大幅に向上した。
 

課題は充電時間と価格

性能面で全く問題無くなったリーフe+ながら、課題は2つ。まず充電時間。通常の家庭用200V充電装置(1時間あたり3kWh)を使った場合、10時間充電して容量の半分に相当する30kWhしか入らない。フルに使い切ったら20時間掛かります。ということで1時間の6kWhという専用の充電装置を導入しなければならない(20万円程度)。

もう一つは車両価格。リーフe+に最低限必要な安全装備を付けると424万円。まだ決定してないものの、補助金が40万円付くため実質は382万円。それにしても決して安いと言えない。例えば50kmくらいまで電気自動車として使え、電池を使い切ったらガソリンで走るアウトランダーPHEVは399万円(安全装備同等レベルのモデル)。補助金使うと379万円だ。

車体を見るとアウトランダーPHEVは人気のSUVだし、後席やラゲッジスペースもリーフe+より圧倒的に広い。加えて4WDである。もちろんリーフe+と同じく取得税や重量税、自動車税は免税。実用性で圧倒的に優位なPHVが電気自動車より安く買えるなら大いに魅力的だ。e+を300万円くらいで買えるなら手放しで購入を推奨出来ます。
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