定年・退職のお金

60代70代もお小遣い稼ぎ?フリマアプリで終活するメリット

フリマアプリ「ラクマ」を使う60代70代以降のシニア層が急増しているそうです。ある調査では、終活をしたいと思っている人は約5割を超えていると言います。そんな中フリマアプリを使って終活をはじめる方にインタビューしてみました。

小沢 美奈子

執筆者:小沢 美奈子

お金が貯められない人の貯金術や節約術ガイド

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約5割が「終活をしたい」と回答

マーケティングリサーチ会社マクロミルが男女2000人に実施した「終活に関する調査」によると、終活を実際に行っている人は10.7%いるそうです。

それほど多くの人はやっていないという印象のある終活ですが、一方で終活をしていない人に「終活をしてみたい?」と質問してみたところ、約半数(47%)の人が「したい」と答えています。また、興味のある終活について尋ねている項目の1位は「所持品の整理」(63.7%)と回答されていました。
 
さらに同調査では、「終活をしている・したい」理由について聞いています。
ダントツの1位は「家族に迷惑をかけたくないから」(89.2%)。
2位は「病気やけが、介護生活で寝たきりになった場合に備えるため」(48%)。
3位は「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」(35.4%)となっています。
(複数回答)
 

シニア層のフリマアプリユーザーが急増!

このように、「終活をしたい」と思っている人が多い中、最近はシニア層の間で、フリマプリを使って不用品などを出品する人が増えてきているようです。

楽天のフリマアプリ「ラクマ」の調査によると、ここ2年間のシニアユーザーは驚くほど伸びていて、60代で27.7倍、70代についてはなんと約50倍まで上昇していることが判明したそうです。
そんな折、筆者は楽天のフリマアプリ「ラクマ」を使って終活をはじめようとしているシニアの女性がいると聞き、取材に行ってみることにしました。

ちなみにウィキペディア(Wikipedia)によると、フリマアプリとは、「オンライン上にてフリーマーケットのように、主に個人間による物品の売買を行えるスマートフォン用のアプリ」のことを言います。
 

フリマアプリは終活や断捨離にうってつけ

そこでお会いしたのは、関野紅子さん(70歳)です。
関野さんは保育士としての経験が長く、現在はシングルマザー家族のためのシェアハウス「MANAHOUSE上用賀」の管理人を務めている方です。

取材では、関野さんがフリマアプリ「ラクマ」に会員登録をして、実際に商品を出展するところまで見せてもらうことができました。
商品の説明を入力している関野さん(筆者撮影)

商品の説明を入力している関野さん(筆者撮影)

 
商品を梱包している関野さん(筆者撮影)

商品を梱包している関野さん(筆者撮影)


出品後、関野さんに「ラクマ」をはじめてみた感想を伺いました。
難しい操作はあまりないので、シニアでもそれほどハードルは高くないと思います

さらに関野さんは「フリマアプリは、終活や生前整理するシニアにうってつけのアプリ」と話します。

関野さんによると、シニアの多くは、家に不用品がたくさん眠っていたとしても、捨ててしまうのは「もったいない」と思う人が多く、結局家に溜めたままの人が多いと言います。

それだったらこのようなフリマアプリを利用して、必要としている人に使ってもらう方がよっぽどいいですよね

しかし、そこでシニアの方にとってハードルとなるのがスマホの操作ではないでしょうか。

「画面の文字が小さければ、文字が大きくなる設定をすれば大丈夫です。操作がわからなければスマホを買ったお店の方に聞いてみればいいですし。私はスマホをあれこれいじるのが結構好きなので、全く問題はありませんでしたよ」

また関野さんの周りには、「綺麗な写真を撮りたいから」と、ガラケーからスマホに変えるシニアの方が増えているそうで、中にはスマホを巧みに使いこなしている人もたくさんいると言います。
出品するお皿を撮影する関野さん

出品するお皿を撮影する関野さん


「最近は不用品を捨てるのにも、お金がかかる場合があります。だったら終活や断捨離を兼ねてフリマアプリで売って、そこで得た収入を、お孫さんにおこづかいとしてあげたり、自分の好きなことに使ったりするとよいのではないでしょうか。フリマアプリは商品の見せ方や文字をどうするかなど、あれこれ考えることで頭の体操にもなります。老化の予防にもつながりますしね」と楽しそうに語っていました。

尚、関野さんがラクマで出品した商品は、後日購入者が現れ、無事に発送されたという報告をいただきました。
終活を兼ねて、作家ものの器を出品

終活を兼ねて、作家ものの器を出品

 

「ラクマ」と「メルカリ」のサービスを比較!

 
ラクマとメルカリの手数料の違いは?

ラクマとメルカリの手数料の違いは?


今やフリマアプリの2強と言われているのが「ラクマ」と「メルカリ」。
両者の手数料を中心としたサービスを比較すると、売れた時の手数料は「ラクマ」が3.5%であるのに対して、メルカリは10%となっているように、「ラクマ」に軍配が上がります。

販売代金を引き出す際の手数料については、どこの金融機関を選んだとしても、1万円以上は無料で1万円未満は一律210円としているメルカリがお得になる場合もあるでしょう。
 

フリマアプリを使った終活のメリット

また、シニアの方がフリマアプリを使った終活をするメリットには、重い商品をわざわざどこかに持って行かなくても、家まで取りに来てもらえるということが挙げられます。梱包さえしてしまえば、後は宅配便などで送るだけです。

このように、シニアにとってたくさんのメリットがあるフリマアプリを使った終活。スマホが使える世代の年齢が上昇するとともに、今後ますますフリマアプリを使った終活が増えていくのではないでしょうか。
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