どの角度から見ても美しい、ボルボS60
最近世界的規模で人気が高まっているボルボながら、当初は優れた安全性を大きなアピールポイントにしていた。しかし今や「センスが良くてカッコ良い」という評価も大きくなってきている。
今回紹介する『S60』という最新モデルは、写真を見ても解る通り、どの方向から見ても素晴らしくバランス取れており美しい。「ボディサイドは良いけれどフロントがね~」みたいにならないのだ。
フロントもサイドも斜めから見た時のスタイルも、全てまとまっている。そして、低く&ワイドに見える。同じ車格のライバルはベンツCクラスやBMWの3シリーズ、アウディA4となるが、どのクルマと比べたって負けていない。やはり、クルマはカッコ良くなくちゃ魅力がないと思う。ちなみに上で紹介した500万円前後の輸入4ドアセダンは、けっこう売れている。
ガソリン車とPHVの2タイプを試乗
では、新しいS60の紹介をしよう。ボルボ新型S60は、アメリカでは発売されていて、日本では2019年秋のようだ。全長4761mm×全幅1850mmに、2000cc4気筒ターボエンジンを搭載している。今回、アメリカで試乗したのは、320馬力の普通ガソリン車(T6)と、システム出力415馬力というPHV(T8)の2タイプ。
日本で売るときのエンジンについて聞くと「現時点で決まっていません。すでに発売されているワゴンボディのV60T5(254馬力)と同じエンジンは入ってくると思います」とのこと。
ライバルである、ベンツやBMWより一回りパワフルなエンジンを積んでいる。320馬力エンジン搭載車ですら、アクセルを踏むと「使い切れないほどのパワーですね!」と感じる。なんせ日本だとスポーツカーとして分類されるスバル WRX S4が2000ccで300馬力。それよりパワーあるのだ。ボルボといえば質実剛健でマジメというイメージあるけれど、320馬力に乗ると驚く。
PHVでもパワーある走りのT8
さらにパワーあるのがPHVの『T8』。ECOに走りたいときは充電しておくと電池だけで40kmくらい走る電気自動車として使え、電池容量がなくなると自動的にエンジンが掛かりハイブリッド車に切り替わるというもの。アクセル全開すると、エンジンパワー+モーターパワーの両方使いができ、415馬力という圧倒的な出力を出す。ハンドルを握ってみたら、いわゆる「ジキルとハイド」状態だ。
街中など電気自動車モードで走っていれば、滑らか&静か、そしてクリーンだ。されどワインディングロードでスポーツモードに切り替えた途端、アクセルを踏むと傲然と415馬力が目覚める! 4WDということもあり、コーナーからの立ち上がりで全開してみたら身体がシートバックに押しつけられる感じ。ブレーキは『ブレンボ』。ダンパーが『オーリンズ』。高い部品を使ってる。
安全性だけでなくデザイン性も向上
冒頭に書いた通り、今までのボルボのイメージは「安全」だ。新型S60も安全装備はテンコ盛りの上、新しい世代のボルボが持っている安全デバイスを全て標準装備している。そして最近になって、オシャレさとデザインが評価され始めている。今後は走りの魅力もアピールしていきたいということなんだろう。ブランド力を磨くなら走りの質感も重要だと思う。日本仕様についてまだ詳細が決まっていないようだけれど、先行販売されているS60のステーションワゴンモデルであるV60を見ると、ライバルであるベンツCクラスやBMW3シリーズのワンランク高価なエンジンを積むグレードと同等の価格を付けてきている。S60も相当期待していいんじゃなかろうか。日本導入が決まったら随時新しい情報をお伝えしたい。