アラフォー男性・アラフォー女性の不倫が増えている?
「アラフィフの不倫」の話は、最近とてもよく聞きます。そこで今回は話題のキーワード「セカンドパートナー」をもとに、40代、50代の不倫の例について、リアルな現状・本音をご紹介します。セカンドパートナーとは、友達以上不倫未満な既婚者たちの関係
最近話題になったキーワードのひとつに「セカンドパートナー」というのがあります。セカンドパートナーとは、友達以上不倫未満のプラトニックな既婚者の関係を指します。いわゆる「一線を越えてない関係」ですね。「一線」とはこの場合セックスを指す場合が多いといわれているようですが、「手をつなぐだけならOK」という説や「キスまではOK」という説までいろいろあるようです。アラフォーたちの不倫、どこからが「不倫」になる?
「いくら体の関係がなくても、2人きりで会ったり、メールや電話SNSなどで親密な会話をするだけで不倫なんじゃないの?」と思う方も多いかもしれません。「どこからが不倫か」については、「セックスがあったかどうか」がひとつの判断になることは間違いないです。民法770条にも「配偶者に不貞な行為があったとき」と明示されており、挿入、射精の有無はともかく、「ベッドイン」したらNGであることは間違いないでしょう。ではセックスをしなければセーフかというと、話はそれほど単純ではありません。同じ法律には「その他婚姻を継続し難い重大な事由」というのがあり、その例として「不貞に類する行為」というのがありますので、プラトニックでも不倫は不倫。十分にリスクはあります。
ちなみに拙書『モンスターワイフ』(講談社)で、私は不倫の定義を「2回以上のSEXをした関係」としました。1度目はアクシデントでも2度目はあきらかにお互いが欲していたと。2度あることは3度以上あります。
なぜプラトニックな不倫にハマる既婚者がいるのか?
さて、なぜプラトニックな不倫にハマるひとがいるのか? 実際にセカンドパートナー持つ女性の声を聞いてみました。■サトミさん(50代)のケース
メーカー勤務の旦那様とは結婚25年。独身時代が80年代後半~90年代だったというバブルど真ん中世代。Hanako族という言葉がありました。2人の息子がいるとは思えない若々しさで、当然、オシャレにも美容にも関心が高い。新しいお店や新しい商品と聞けば、試したくなりほしくなるそう。
「やっぱ、バブル期に『オトナとしての価値観の基礎』が出来ちゃったんで、これは一生変わらなさそうです」と笑うサトミさんのセカンドパートナーは同世代の既婚者。 「ベタですけど、同窓会で知り合った、高校の同学年。当時はクラスも違ったんで話もしたことはなかったんですけど、会場でたまたまオーベルジュの話で盛り上がって……。そのあとFacebookでつながって、LINEでチャットするようになって。ドライブを兼ねて、地方においしいものを食べに行こうとなりました。さすがにオーベルジュには泊まらないで、ランチ日帰りで行けるところに出かけています。まさか自分に、こんなコテコテの出会いがあるとは思ってませんでした(苦笑)」
「夫は彼のことは知らないです。たぶん気づいていないと思います。もともと、女友達と『バブリー女子会』と称して、夫抜きで遊びに行くことはよくやってましたから」
「夫とはもうずっとセックスレスですし、夫も私も別にそれで不満がないです。私に性欲? 無いことはないけど、別にセックス目当てで彼と付き合ってるわけじゃないです。女友達には『セフレ作ったの?』って意地悪く聞かれましたけどね」
「『デート中に迫られないか』ですか? あー、キスとかハグぐらいはしますよ。雰囲気で。でも、彼は自分の家庭を壊す気はないし、私もそうです。取りあえず子供たちが巣立つまでは夫と一緒に居ますね。でもそのあとはどうなるかわからないです。別に嫌いではないんです、夫のことも。いい人だし、気配りのできる人だし。」 「でも、趣味の話やバブル的感性は彼の方が合う。ほら、あの時代アッシーだのメッシーだの、男子を用途で使い分けてたじゃないですか。今の夫と彼の感じもそれに近いです。そこはお互い、彼も私も賢いから。『70才まで元気だったら一緒に住もうか』って話はしてますけどね。(笑)」まさにバブル期の名称で「保険くん」。
■ハルカさん(40代)のケース
「セカンドパートナーの彼は年下です。実は10歳ぐらい若い(笑)。仕事先で知り合ったフリーのカメラマンです。『いつかは写真で食えるようになりたい』って言ってるけど、才能があるのかどうかはわからないですねー」
「出会い? 私は編集プロダクションにパートで行ってるので、その取材現場で。猛プッシュかけてきたんですよ、あっちが(笑)」
たしかに年より若く見えるハルカさん。趣味だという個性的なネイルアートが指先を彩っている。8歳年上の銀行員のだんな様との間の高校生の一人娘と一緒に、韓流アイドルのイベントに出かけることもあるという。
「基本的に若い人が好きですね。夫はおじさんだけど(笑)。でも今の彼と結婚したいとは思わないです。だって『銀行員の妻』だからこそ、こんな生活できてるんだし。フリーカメラマンの妻はヤバいでしょ(笑)でも、好きなことに一生懸命になったり、夢に向かって熱くなれる彼を見てるのは好きだし、可愛くて応援したくなっちゃいます」
「『だんな様にバレてないか』ですか? どうだろう。妻の変化に気付いているかな(笑)。彼ができて、プレ更年期のイライラがなくなって、自分でも笑顔が増えたと思ってます。妻の機嫌が良くなってくれたことは喜んでるんじゃないかな」
「前はけっこう、夫に毒のある言葉を吐いたりしてましたからねー。昔から、私のしたいことは『家庭に迷惑をかけなければいいよ』と許してくれていたので、たとえ、今の彼の存在に気付いていたとしても『家庭に迷惑をかけてない』からOKなんじゃないでしょうか」 「家事も手を抜いてないし、夫婦のセックスもありますよ。隔週ぐらいであちらから求めてくるので、拒否はしないです。実際、そんなに楽しいものじゃないけど、まあ、妻としての仕事って感じですかね。1回30分もかからないし、無理なことも求めてこないし、いつも通りの手順で、だんな様がイって終わり」
「『それで空しくないか』って? ぜんぜん。だってしょうがないじゃないですか、夫婦のセックスってそんなもんでしょ。多くは求めてないです。オーガズムを求めるなら、自分でやったほうが気持ちいいし。それ用のグッズとか持ってますから、ムラムラしたら自分で対応ですね(笑)」
話を伺った2人とも、パターンは違うがいわゆる「不倫」からイメージされるドロドロしたものが一切ないのが印象的でした。とはいえ、これはあくまでも妻側に話を聞いただけで、だんな様に話を伺えば全く違う側面が見えてくるのかもしれません。何事も、真実は「藪の中」です……。
そしてセックスありきの不倫もまた増加中です。先日、女性向け風俗経営者にお話をうかがいました。「夫とセックスレスではないけれど、もっと気持ちよくなるセックスを求めている」「夫が誘ってくれないから風俗を利用する」など、きっかけはさまざまですが、「お金を払うビジネスだから不倫ではない」というきちんとした理由があるようです。
とはいえ、夫以外の男性と"夫以上に濃密なセックス"を体験するわけですから、これがステップになり、近くにいる男性、昔の同級生などと一線を超えるハードルが低くなるのではと推測しました。
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