フランスで英語はどのくらい通じる? 主要な場所での英語表示は充実
海外旅行での一番の関心事、不安といえば言葉ではないかと思います。ましてフランス語となれば、問題なくコミュニケーションできるという人はほんの一部にすぎず、ほとんどの人は英語で対応しなければなりません。フランス人では英語を話したがらないという噂も根強く、本当のところはどうなのか気になるところです。そこで今回は、フランスにおける英語事情についてご紹介します。フランスで英語はどのくらい通じるか?という問題に関しては、パリか地方、相手の年齢層により事情が違ってきます。フランスは世界一の観光国で世界中から観光客が訪問するというだけあり、主要な場所での英語表示は充実しています。空港はもちろんのこと、駅や有名な観光スポット(モニュメントや美術館など)では、フランス語と英語が併記してある場合がほとんどです。
英語が通じる場所
お店に関しては、やはりデパートや免税店、土産店といった観光客が集まるような所は英語が話せるスタッフがおり、中には日本語が話せる人や日本人がいる場合も。個人経営の小さな店やスーパー、市場など、地元の人を主にターゲットにしているような店はフランス語が中心ですが、簡単な英語が話せる場合もあります。一番の不安とえいば、飲食店だと思います。自分が頼んだものがちゃんと来るかどうか、心配になりますよね。カフェでは、有名な所は英語併記がありますが、全てのカフェがそうとは限りません。ですが、サービスの人には英語が通じると言っていいと思います。問題はレストランです。カフェ同様、星付きや有名な店では英語メニューはほとんどの場合用意されており、時には日本語メニューもある場合があります。ビストロのような小さな店では、メニューに英語表記がある場合は半々でしょうか。ただし、サービスの人は英語が話せる場合が多いです。飲食店の場合は、事前に通じる言語をチェックしておくことをおススメします。
「フランス人は英語を話さない」のは昔の話!?
ひと昔前は、「フランス人は英語を話したがらない」という話をよく耳にしたと思います。確かに、年配の人の中にはフランス語に誇りを持っていて、英語を話すこと自体に抵抗を持つ人もいました。また「話さない」というよりは、「話せない」と言った方がいい人も少なくありません。しかし今の若い人(特にパリジャン)は、むしろ「英語を話せることがステイタスであり、国際人の証」と思うようになっており、積極的に英語を話したがる傾向にあります。若いフランス人が英語を話してくれるようになったのは私たち外国人にとっては嬉しいことなのですが、問題は彼らの発音です。フランス語ならではの独特のアクセントがあるので、ゆっくり話してくれないとかなり聞き取りが難しいのです。それでも英語で何とかコミュニケーションを取ってくれようとする姿勢はありがたいと思います。
フランス人と英語教育
ドイツ語圏や北欧圏に比べると、フランス人の英語力はけして優秀とは言えません。それでも、日本に比べるとずっと早い1960年代から小学校での英語教育に着手しており、現在は小学校低学年から英語を選択肢に入れた外国語の授業が始まっており、早くから英語に触れる機会に恵まれています。旅行でフランス語を話してみたい、上達させたいという特別な目的がある場合を除けば、中途半端にフランス語旅行会話を覚えていくのではれば、元々持っている英語力を仕上げて行く方が有効ではあると思います。ただし、「こんにちは=Bonjour(ボンジュー)」や「お願いします=S'il vous plait(スィルヴプレ)」、「ありがとう=Merci(メッスィ)」といった基本的な言葉はフランス語で言うと、グッと現地の人との距離が近くなりますよ。