タイ/タイの通貨・物価・予算・両替

タイの物価2018!レストランや日用品・水の相場は?

人がよく、食事も美味しく、治安も悪くない、そして何より物価が安い!そんなイメージのタイですが、最近は物価が上がってきているなんて話も耳にします。実際のところ、タイの物価はどの程度のものなのでしょうか?旅行前に知っておきたいレストランや交通費の相場から、生活用品の値段の目安、用意しておくべきバーツの量など、タイの物価とお金にまつわる基礎知識を紹介します。

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

タイの物価って本当に安いの?

エメラルド寺院=ワット・プラケオと摩天楼群

バンコクのエメラルド寺院=ワット・プラケオと摩天楼群。バンコクは人口870万人を誇る東南アジア屈指のメトロポリス

かつては安い安いと言われたタイの物価。でも、タイの経済もずいぶん成長して様相は少しずつ変わってきています。バックパッカーが「安い!」と言う一方で、ビーチリゾートを旅した観光客が「日本と変わらない」なんて感じることだってあったりします。

実際、タイはどれほどの物価なのでしょうか? 個人旅行やフリープランで旅行に出掛ける場合、どのくらい予算でどの程度のバーツを用意すればよいのでしょうか? 気になるタイの物価の実際を紹介します。なお、記事中のレートは2018年7月中旬時点のもので、1円=3.35バーツで計算しています。
 

タイへの旅行、予算の目安、必要なバーツは?

水上マーケットの果物屋

水上マーケットの果物屋。市場で買うフルーツはとにかく安い! 市場や屋台ではジュースや切り売りより丸で買う方が安全でオススメ

基本的に、日本でバーツを用意する必要はありません。日本円のお札を持っていって現地で両替するのがいちばんお得です。

都市やリゾートならATMもあちらこちらにあるので、クレジットカードや銀行の国際キャッシュカードで気軽にバーツを引き下ろせます。外国人向けの店やショッピングモールならカードでショッピングも可能です。ただし、ATMやカードでのショッピングには通常手数料がかかります。

タイの空港に着いたら、とりあえず1万~2万円ほど両替すればいいでしょう。そしてレートのよい両替所で都度両替するか、ATMで引き下ろしましょう。

食費や交通費の予算の目安を紹介しておきましょう。あくまでも目安程度です。

■レストランの予算目安
  • 外国人向けレストラン:日本と同じ(3000円程度~1万円超まで)
  • エアコン完備の現地中級レストラン:300~1000バーツ程度(1000~3400円程度)
  • 食堂やフードコート:1品50~100バーツ程度(170~340円程度)
  • 屋台:1品20~50バーツ程度(70~170円程度)
■交通費の目安
  • タクシー:初乗り35バーツ(約120円)、5kmで60バーツ程度(約200円)
  • ソンテウ:10~30バーツ程度(34~100円程度)
  • 電車・バス(市内):15~30バーツ程度(50~100円程度)
外国人向けの中級~高級レストランで食事をしたい人は、同レベルの日本のレストランを想定すればいいでしょう。屋台や食堂は100円程度から麺類や定食(ご飯+おかず)が食べられます。

交通費もたいへん安く、日本の半額以下。トゥクトゥクはタクシーより安いのですが、交渉が必要です。タイは長距離バスも安く、たとえばバンコクからチェンマイまで約600キロメートルを移動しても400~800バーツ(1300~2700円)程度です。国内線も、時期によっては片道500バーツ程度(約1700円)で見つかったりします。
 

タイの値段の目安、高いもの&安いもの

家庭料理が味わえる屋台メシ

気軽に家庭料理が味わえる屋台メシ。1品30バーツ(約100円)、ご飯10バーツ(約34円)程度

タイの都市やリゾートでは至る所にセブン-イレブンやテスコ・ロータスといったコンビニやスーパーがあるので、物に困ることはないでしょう。日本と違うのは、コンビニやスーパーには簡単な薬が売られていることと、お酒の販売時間に制限があることです(酒類販売は11~14時、17~24時)。

コンビニ商品の標準的な値段を紹介しましょう。ホテルや外国人向けの店では同じ商品がかなり高くなりますし、スーパーや市場では安くなります。

■コンビニ商品の値段の目安
○飲料
  • ミネラルウォーター1.5リットル:13~20バーツ程度(44~70円程度)
  • コーラ500ミリペットボトル:17バーツ前後(57円前後)
  • ビール500ミリ缶:50バーツ前後(170円前後)
○食品
  • コンビニ弁当:35~45バーツ程度(120~150円程度)
  • 菓子パン:12~20バーツ程度(40~70円程度)
  • カップラーメン:13~20バーツ程度(44~70円程度)
  • スナック菓子:20~30バーツ程度(70~100円程度)
○生活雑貨
  • 歯磨き粉(チューブ大):30バーツ前後(100円前後)
  • ひげ剃り3本入り:30バーツ前後(100円前後)
  • Tシャツ:85~125バーツ程度(280~420円程度)
  • ストッキング:20~50バーツ程度(70~170円程度)
  • ビーチサンダル:80バーツ前後(270円前後)
高いのは輸入品です。関税の関係で自動車やiPhoneなどは日本より高く、欧米のブランド品も日本より高いことが多いです。マクドナルドやユニクロのような世界的チェーン店の値段は日本とあまり変わりません。都市部にはダイソーが進出していて重宝しますが、タイでは60バーツ(200円弱)です。

現地生産品は海外ブランドでも安いことが多く、たとえばポッキーは18バーツ(約60円)、コロン16バーツ(約54円)、プリングルス45バーツ(約150円)といった具合。

特に安いのは食材で、一例がフルーツです。旬のマンゴーが1個10バーツ(約34円)、スイカ1個50バーツ(約170円)、女王マンゴスチンでもキロ60バーツ程度(約200円)です(季節や種類・大きさ・店等でかなり変わります)。
 

タイの中では断然高い南部ビーチリゾートの物価

ピピ諸島のピピ・レイ島マヤビーチ

映画『ザ・ビーチ』で一躍ブレイクした人気リゾート、ピピ諸島のピピ・レイ島マヤビーチ。すばらしい海だけど物価は高い

上に記した通り、タイの物価は一般的に日本よりかなり安く、体感的に半分~三分の一といったところ。でも、プーケットやサムイといったマレー半島のビーチリゾートの物価は少々異なります。

マクドナルドやミスタードーナツのようなチェーン店でさえ、同じものがバンコクの1.5~2倍もします。屋台のパッタイもバンコクやチェンマイで30バーツ程度(約100円)であるのに対し、プーケットでは40~50バーツ(130~170円程度)ほどします。タクシーも初乗り35バーツ(約120円)に対して50バーツ(約170円)といったところ。

ビーチリゾートでは交通の便の悪さなどからもともとの物価が北部よりやや高いうえに、かなり町外れに行かないと外国人向けの店しかなかったりします。これが物価を高く感じることのひとつの理由です。もっとも、高いといっても日本と比べればやや安いので、タイを知っている人ほど面食らうことになります。

そんな中で、タイ全域で値段がほとんど変わらないのがコンビニです。
 

格差が大きいタイの社会の実情

サムットソンクラームのメークロン市場

線路上に市場が広がるバンコク近郊サムットソンクラームのメークロン市場。地元の人々と触れ合える市場巡りは本当に楽しい

政府の発表によると、タイの平均月収は27000バーツ弱(約9万円)。一方、最低賃金は1日320バーツ前後(約1070円)で、月収で2万~3万円程度。タイには自営業者や無国籍者なども多いので、これ以下で生活している人もたくさんいます。これで平均9万円なのですから、上が相当もらっていることになります。

バンコクなどの都市ではピカピカの日本車やドイツ車がバンバン走っていますが、関税のため日本よりはるかに高い値段です。月収10万~30万円ほど稼ぐ人も珍しくなく、このように相当な格差があるのです。

ですから屋台でフレッシュなマンゴーシェークが20バーツ(約70円)で売られている一方で、隣のスターバックスではマンゴーのミックスジュースが145バーツ(約500円)もしたりするわけです。この二面性も、タイの現実です。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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