「今からしっかり勉強しないと」という制約から自由になる
のんびりしていて、なかなか勉強に取り組まない……。そんな子にひと言だけ声をかけるとしたら、どのように声をかけるでしょうか。
状況にもよりますが、私なら次のように言います。
「とりあえず、1分間だけ集中してやってみようか」
今からしっかり勉強しなければならない。
そう考えるから面倒になるのです。
たった1分間なら、軽い気持ちで始められます。
勉強に取り掛かるハードルを極限まで下げる
多くの子供は親から「勉強しなさい」と言われなくても、勉強の必要性を理解しています。それなのに勉強しない理由はただひとつ。
面倒くさいから。
面倒くささを解消するために、勉強に取りかかるハードルを極限まで下げるのです。
それには、「とりあえず1分間だけ」という前提で、勉強を始めてしまうことです。
この「とりあえず1分間」の効能はほかにもあります。
それは、始めてしまえば、やる気が出てくるということです。
やる気はやる前から出るものではありません。
私は「やる気スイッチ」というものは、幻想だと考えています。
やる気は行動しないうちから出るものではありません。
やる気はやり始めると出てくるのです。
車は走り出すときにもっともエネルギーを必要とします。
走り出しさえすれば、あとはわずかな力で走り続けます。
慣性が働くからです。
勉強もそれと同じです。
私は「うちの子は、のんびりしていてなかなか勉強しない」という相談をよく受けます。
そこで、「一日の勉強時間を『ゼロ』にしない。たった1分でいいから勉強するように声がけしてみてください」とアドバイスしています。
「1分間なら」と勉強を始めた子供は、ほぼ間違いなく1分間を過ぎても勉強し続けます。
勉強し始めるとやる気が出てくるからです。
とにかく1分、まず1分。
これを誘い文句に、子供が勉強し始めるように促してみてください。
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