睡眠

子どもと親が、一緒に快適に眠るコツ

子どもが幼いうちは、ベッドや布団で一緒に寝ている、という家庭も多いでしょう。一方で、寝相の悪い子どもに起こされたり、布団の奪い合いになってしまったりで「ゆっくり寝られない」という声も聞きます。子どもと一緒に寝ること大きなメリットがあります。親子がストレスなく一緒に寝られる方法をご紹介します。

坪田 聡

執筆者:坪田 聡

医師 / 睡眠ガイド

子どもにとって親と眠るメリットは?

 
睡眠

親子で眠るメリットとは?


24時間社会になって、刺激に囲まれた子どもは眠っている暇がなくなりました。睡眠を奪われた子どもたちには、いろいろな問題が起こっています。

夜更かしは知能の発達を遅らせ、学校の成績も悪くします。夜のカロリー摂取が増え、一方で日中の活動量が減るので、子どもでも肥満や生活習慣病が増えます。気持ちを落ち着かせる脳内物質の「セロトニン」の働きが悪くなって、キレる子どもや逆にうつ状態になる子どもも目立ってきました。

子どもの生活習慣は親の影響を受けます。
特に、就寝時刻は母親の影響が大きいことが知られています。また、夜更かしの子どもにその理由を尋ねると、「親が起きているから」という回答が多くあります。ですから、親が子どもと一緒に眠ることで、子どもは早く眠れるのです。さらに、心配事などがあって一人でなかなか眠れない子どもも、親と一緒なら安心してよく眠ってくれます。
 

子どもを気持ちよく寝つかせるコツ

  • 食事と入浴が終わったらすぐに布団へ
楽しい刺激にあふれた今の時代では、家族の協力なしに子どもは眠りません。子どもが保育所や幼稚園、学校から帰宅したら、徹底的に段取りを良くして、食事と入浴を早く済ませて寝かせましょう。
食器洗いや風呂掃除は後まわしにして、親も子どもと一緒に布団に入れば、子どもは安心して寝つきやすくなります。このときに、親も眠ってしまっても構いません。夜中あるいは朝に目覚めたら、やり残した家事を済ませばよいのです。
  • 寝る前30分はテレビ・スマホを我慢、叱ることも控える
明るい光や青い光は、睡眠に悪影響があります。眠る前の1時間、少なくとも30分は、テレビやパソコン、スマートフォンなどの画面を子どもに見せないようにしましょう。コンビニエンス・ストアなど明るいお店へ連れて行くのもやめてください。小言も、眠る1時間前までにしましょう。叱られた子どもは精神的なショックで、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりします。
 

親も子どももグッスリ眠るためのコツ

 
快眠,親子

親子でぐっすり眠るためのコツ

 
  • 寝付いてから30分は待つ
子どもが寝ついたと思っても、すぐに離れると子どもが目を覚ますことがあります。睡眠には周期があり、寝ついてから眠りが最も深くなるまでには40~50分ほどかかります。少なくとも、寝ついてから30分は一緒に寝ていた方が、子どもを起こさずに親だけ起きられます。
 
  • ポケットコイルのマットレスを
ベッドで子どもと眠っていて起きようとすると、マットレスが動いて子どもが目覚めることがあります。隣で眠っている子どもを起こさないためには、独立したコイルが敷き詰めてある「ポケットコイル」のマットレスがお勧めです。ポケットコイルは、身体の動きが隣で寝ている子どもに伝わりにくいのが特徴です。和室があるならば、畳に敷き布団を敷いて眠るのも良いでしょう。
 
  • 掛け布団は十分な大きさを
寒い時期に子どもとひとつの布団にくるまっていると、温かくて気持ちが良いものです。でも、掛け布団の取り合いに負けると、カゼをひくこともあります。そんなときは、十分な大きさの掛け布団を使うか、部屋の温度が下がり過ぎないように暖房器具を調整しましょう。

 

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