心のセルフケア……ストレス対処の3分類と8種類のパターン
ストレスマネジメント、できていますか?
A: a. 問題に向き合う / b. 問題から目を背ける
B: c. 問題を解決する / d. 感情を落ち着かせる
C: e. 考える / f. 行動する
そして、各組み合わせによって「心のセルフケア」の方法は、以下の8パターンに分けられます。
<目次>
パターン1.「a」×「c」×「e」問題解決に向けて建設的に考える
問題解決に向け、どう動いたらいいか?
いま自分を悩ませている問題の解決に向けて、原因を検討し、どのように動いたらいいのかを考えるのです。
たとえば、以前、『仕事がうまくいかない…ストレスに対処する4ステップ』の記事のなかで紹介した「たしかに」と絶望する根拠を明確にしたうえで、「しかし」と反証を考え、根拠と反証とを見比べ全体像をフラットに把握し、建設的に考えていくという方法は、これにあたります。
パターン2.「a」×「c」×「f」問題解決に向けて行動する
このパターンは、ストレスをもたらす問題と向き合い、その解決に向けて、行動する方法です。自分の問題を解決するのに役立つ情報を探したり、経験豊かな人生の先輩に相談したり、あるいは権力のある人に解決してもらうように頼んだりすること等が、これに含まれます。
意思疎通が難しい上司がストレスという場合の方法として紹介した、『なぜあの上司の話はコロコロ変わる?疲弊しない対処法』も、これにあたります。
また『仕事がうまくいかない時に!理想に近づく認知行動療法』の記事のなかで紹介した、希望する状況と現状とのギャップを縮めるために何をすればいいのかを考え、行動にうつすという方法は、パターン1とパターン2を合わせた方法と言えます。
パターン3.「a」×「d」×「e」捉え方を変え感情を落ち着かせる
物事の良い面に気づき、楽観的になれたら、ラクになる
たとえば、仕事で大きな失敗をして落ち込んでいる場合に、「この方法ではダメだということが学べた」というように良い面を見つけたり、「今回の学びを活かしたら、また信頼を取り戻すことができるだろう」と楽観的に考えたりするのが、これに含まれます。
パターン4.「a」×「d」×「f」問題を話し、感情を落ち着かせる
このパターンは、ストレスをもたらす問題について話す等、感情を落ち着かせる行動をとる方法です。パートナーや友人につらい気持ちを話したり、同僚と「困った上司」についての愚痴を言い合ったりするのが、一例です。
パターン5.「b」×「c」×「e」「どうにもならない」と認める
どうにもならないときは、心の引き出しに入れてしまおう
たとえば、巨大な権力争いに巻き込まれたり、話し合っても誤解がとけなかったりする等、自分の力ではどうしようもない問題が起きた場合、「仕方がない」と諦めたり、「時間が解決してくれる」と解決を後延ばしにして、その問題について考えないようにするのが、これにあたります。
パターン6.「b」×「c」×「f」問題から逃げる行動でやり過ごす
このパターンは、「自分の力ではどうしようもなかった」ということを伝えたり、逃げたりする方法です。たとえば、人員削減のため自分の仕事量が増えミスをした際に「自分だけの責任ではなく体制に問題があった」と人事にも責任があることを主張したり、攻撃的な同僚をできるだけ避けたりするのが、これに含まれます。
パターン7.「b」×「d」×「e」嫌な気分になることを考えない
嫌な気分になることは考えない
嫌なことを思い浮かべないように、心の引き出しに入れて、ムリにでも忘れるようにするのです。
嫌なことが思い浮かんだら、「意識を “いま” “ここ”」に向ける呼吸瞑想をするのも、一つの手です。
パターン8.「b」×「d」×「f」良い気分になることをする
このパターンは、自分の感情を落ち着かせるために、行動する方法です。たとえば、散歩したり、運動をしたり、美味しいものを食べに行ったり等、気晴らしをし、リフレッシュすることがこれに当てはまります。
選択肢が多いほど、多様なストレスとうまくつきあえる
【関連記事】