ボディの基本骨格を一新、最新の安全・走行性能を搭載
新型フォレスターが登場してきた。今やミドルクラスのSUVは日本車の売れ筋になっており、ヒットすればスバルにとって大きな収益源になる。年初のニューヨーク・モーターショーに出展されたプロトタイプを見て、少なからぬ人から「従来型車にそっくり」と評価されたけれど、果たして人気車になるだろうか?まずアウトラインを紹介したい。ボディサイズは全長4625mm(4610mm。以下カッコ内は従来型)×全幅1815mm(1795mm)×全高1730mm(1715mm)なので、ホンの少しだけワイドになった。ちなみにボディの基本骨格を一新。インプレッサなどと同じ最新の安全&走行性能を持つ新世代にアップグレードしている。
従来型フォレスターの課題になっていたリアシートの居住性は(特にレッグスペース)、アメリカの大柄なユーザー層も考慮し、ハッキリと広くなっている。従来型に身長183cmの私が座ると狭さを感じさせたものの、新型なら普通に座れる広さを確保出来ている。ミドルクラスSUVの平均レベルになったと思えばOK。
2種類のエンジン、乗り方に合わせて選びたい
搭載されるエンジンを見たら、残念なことに2000ccターボが無くなっていた。184馬力の2500cc水平対向4気筒と、145馬力の2000ccを10kW(13.6馬力)のモーターでアシストするハイブリッドの2タイプ。都市部などストップ&ゴーの多い乗り方だとハイブリッドが燃費で勝ち。一方、絶対的な性能や、流れの良い道での燃費で2500cc優位となる。興味深いことに、2500ccと2000ccハイブリッドの価格差は同じ装備内容で比べたら7万5600円。もう少し詳しく説明すれば、ハイブリッドを選ぶと「ドライバーモニタリングスステム」が上乗せになる。この装備を考えたら、事実上同じ。つまり乗り方によってお好みのエンジンを選んでください、ということ。
よそ見や居眠りを検知する「ドライバーモニタリングシステム」
となると「ドライバーモニタリングシステム」が気になるかもしれない。このシステム、室内カメラでシートに座ったドライバーの顔をチェック。よそ見や居眠りを検知し、アラーム出すという安全デバイスだ。優れた画像解析能力持っており、5人までの顔を覚える認識機能する。座ると自動的にシート調整をしてくれるそうな。
自動ブレーキは「アイサイト・ツーリングアシスト」で、今回新しい機能追加や、バージョンアップは行われていない。ここにきてトヨタや日産、マツダなどがアイサイトより高い歩行者認識機能を持つ自動ブレーキを出してきているため、そろそろ大幅なパフォーマンス向上も必要だと思う。
世界トップレベル、ヨーロッパ車に負けないSUVへ
従来型に似ていると言われているデザインだけれど、フロントグリルを隠してボディの面構成など見ると、全くイメージが違ってくる。おそらく「ジワジワと新しさを感じさせるデザイン」を狙ったんだろう。スバルがどうやってアピールしてくるか楽しみにしておく。グリル違いのモデルを出したら面白い?まだ試乗出来ていないものの、インプレッサから採用されている新世代の車体骨格の仕上がりは、間違いなく世界TOPレベルにある。同じような方向性を持たせていれば、ヨーロッパ車と比べても負けていない上質かつ、しっかりしたハンドリングのSUVに仕上がっていることだろう。
価格は2500ccが『ツーリング』(280万8000円)と『Xブレイク』(291万6000円)。『プレミアム』(302万4000円)の3グレード。ハイブリッドがプレミアムと同じ装備内容+ドライバーモニタリングシステムとなる『アドバンス』(309万9600円)。詳しい装備内容は以下からどうぞ。
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