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飛行機の座席、どこに座ると快適?「機種別」おすすめ座席位置を解説

飛行機には大型機から中・小型機までさまざまな機種があり、機種ごとに快適なシート(座席)の位置が異なります。そこで、日本でメジャーな飛行機の「機種別」に快適なシート位置を解説します。

シカマ アキ

執筆者:シカマ アキ

飛行機の旅ガイド

飛行機に乗るとなったら、フライト時は誰しもできるだけ快適に過ごしたいはず。そして飛行機は機種ごとに快適なシート(座席)はそれぞれ異なります。
<目次>

快適なシート(座席)位置は、機種ごとに異なる

飛行機,大型機,小型機

飛行機は大きさによって座席数が異なり、どの席に座るかによって快適さが違います

飛行機には大型機から中型機、小型機をはじめとするジェット機、小型のプロペラ機など、さまざまな機種があります。

大型機の場合はここが快適、プロペラ機の場合はこの辺りは避けるべきなど、「飛行機の旅」ガイドが日本国内に飛来する主な機種別にシートを詳しく解説します。

※この記事は、国内線の普通席、国際線のエコノミークラスが対象です

大・中型機の場合|人気は前方、国際線長距離線は中央通路側

飛行機,エアバス,A350

国際線の主力機が、以前のボーイング777からエアバスA350、ボーイング787が主流になっています

日本で近年、最も主流の大型機、その1つが「ボーイング777」シリーズです。かつて大型機といえば、ジャンボ機と呼ばれた「ボーイング747」シリーズが多く運航され、国内線で最大500席以上ありましたが、現在では400席前後が主流です。

一方、最近はもう少し小型の「ボーイング787」シリーズ、「エアバスA350」シリーズが、国際線で増えています。座席数もボーイング777と比べると、若干少ないです。

JALの場合、A350は国内線で369席/391席、国際線で239席です。787は国内線で291席/186席/206席、国際線で239席/203席/195席。

■おすすめ座席位置
いずれの席も、最もおすすめはブロックごとに「最前列の座席」です。その理由は、足元のスペースが広いから。

また「前方座席」だと、到着時に機内からいち早く出ることができます。トイレが近い人はトイレに近い座席、かつ通路側を選びましょう。

■おすすめ座席位置(国際線 中長距離路線の場合)
一方、国際線で5、6時間を超えるような中長距離路線の場合、国内線とは事情が異なります。

先におすすめした座席の位置は、国際線でも人気です。ただし、トイレが近い座席だと、食事の後などに行列ができてやや騒々しくなります。

また、飛行機で人気の窓側は、通路側に人が座るとトイレで通路に出にくいというデメリットもあります。長時間のフライトだとトイレを我慢するのは苦痛です。
JAL,シートマップ

JALの座席配置。国際線のエアバスA350 -1000(JAL公式ホームページより)

国際線の中長距離路線でおすすめなのは、「後方座席」「中央部分」「通路側」です。

例えば、ボーイング787の「3-3-3」のシート配列の場合。窓がある両端部分のシートで通路側を選ぶと、シートピッチ(足元のスペース)が狭いエコノミークラスでは窓側2席の人が通路に出るたびにいちいちスペースを空ける必要があります。

一方、中央部分のシートであれば両端から通路に出られるため、自分の前を通って通路に出る人は多くても1人なのでラク。

■空席率が高いのは機体後方
また、時期などにもよりますが、機体の前方より後方のほうが空いていることが多いです。

後方座席だと、到着時に機内から出るのがやや遅くなるものの、手荷物をターンテーブルで受け取るのに時間がかかるのを考えると、デメリットは少ないです。

(対象機種)
ボーイング777、ボーイング787、エアバスA350、エアバスA330、ボーイング767など

小型機の場合|足元スペースが広い席がラク

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LCC(格安航空会社)に多い「エアバスA320」シリーズ。機内は単通路

近年、LCC(格安航空会社)の普及により、ボーイング737やエアバスA320といった約150~200席クラスの機種が、国内線・国際線の両方で増えています。国内線の地方路線、国際線の台湾や上海といった近距離路線でもよく利用されています。

大・中型機との大きな違いは、座席の数。そして、機内の通路が1本しかないことです。

■おすすめ座席位置
この小型ジェット機のおすすめの座席位置は、足元が広めの「最前列」「非常口座席」に加え、到着時に早く機内から出られる「前方座席」です。窓側か通路側かは、フライト時間が短めなので大中型機ほど通路側にこだわらなくて良いでしょう。
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Peachが導入するエアバスA321LRのシートマップ(Peach公式ホームページより)

LCCの場合、シートピッチが大手航空会社と比べると狭いため、足元のスペースが広い座席だとより快適です。ただし座席指定「有料」で、他の座席を指定するよりも割高になるのがネックといえます。

(対象機種)
ボーイング737、エアバスA320、エンブラエル170/190など

プロペラ機の場合|プロペラの近くはやや煩い

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日本エアコミューターのATR42-600型機。日本国内の離島路線などを飛んでいます

プロペラ機は、日本では国内線の近距離路線に就航しています。飛行時間が短く、座席も100席以下。たとえ満席でドアに遠いシートであっても、乗り降りする際にそれほど時間差がないのがメリットの1つといえます。

■おすすめ座席位置
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プロペラ機の機内。基本的に2-2のシート配列(画像は日本エアコミューター)

プロペラの近くだと、機種によっては音が気になることも。また、プロペラ機が苦手な人も、窓の外からプロペラが見えにくい前方か後方のシートが良いでしょう。

(対象機種)
ボンバルディアDHC-Q400、ATR42-600/72-600など

超大型機(ジャンボ機)の場合|最前列や通路側が人気

エミレーツ航空,A380

エミレーツ航空のエアバスA380型機。総2階建ての超大型機で知られます

かつて国内線、国際線で多く見られた2階建ての飛行機、通称“ジャンボ機”は近年減りつつあるものの、エアバスA380、ボーイング747といった機種はまだまだ現役です。

■おすすめ座席位置
ジャンボ機の場合、最前列の足元スペースが広い座席、中央部分、通路側が最もおすすめです。2階席にエコノミークラスがある場合は、1階席または2階席という選択もできます。 

日系航空会社で唯一、エアバスA380を運航するANAは、1階席がすべてエコノミークラス、2階席にプレミアムエコノミー、ビジネスクラス、ファーストクラスが設置されています。

■カウチシート指定もおすすめ
ANA,カウチシート

ANAのA380、エコノミークラスに導入されているカウチシート「ANA COUCHii」

1階席のエコノミークラス後方に、シートに寝転がることができるカウチシート「ANA COUCHii」があります。レッグレストを上げることでベッドのようになり、フライト中に寝転がることができるのはとてもラク。

エコノミークラスに追加料金で利用できますので、この座席をあえて指定するのもおすすめです。

(対象機種)
エアバスA380、ボーイング747

「事前座席指定」フル活用、LCCだけでなく大手も有料化の流れ

JAL,事前指定席,有料

JALが国際線で導入する有料の「事前指定席」

快適な座席を確保するのにおすすめなのは、航空券を予約・購入した際に「事前座席指定」をすることです。

■座席指定は「早い者勝ち」
例えば、航空会社の公式ウェブサイトから直接購入すると、その航空会社の便だと事前に座席指定ができます。いわば“早い者勝ち”なので、まずはチェック。「窓側」「通路側」のリクエストのみ可能な場合もあります。なお、事前座席指定ができる座席の数は限られています。

もし、ツアー利用などで事前座席指定ができなければ、出発当日、空港にとにかく早めに行くのが肝心。搭乗手続き(チェックイン)開始時間とほぼ同時にカウンターで申告するのがおすすめ。自分が希望する座席をカウンターのスタッフにしっかり伝えましょう。もし事前座席指定をしていても、このタイミングでの変更も可能です。

■LCCは座席指定が基本「有料」
LCC,座席

LCCのシートピッチは狭く、満席近いことも多いので、有料でも事前座席していたほうが良い場合も

一方、 LCCの場合、座席指定が「有料」なのが基本です。

もし座席指定していないと、当日の空港でのチェックイン時に自動的にシートを割り当てられます。「窓の外の景色を楽しみたい」「足元のスペースが広いほうがいい」などの希望があれば、航空券の購入時に同時に有料であっても座席指定をしておくと、当日の空港での手続きよりも格安です。

特に、国際線ではフライト時間が2時間以上などやや長くなります。トイレに行きたい時などに便利な通路側のシートをあらかじめ有料で指定しておくとより快適です。

さらに、大手航空会社の場合、エコノミークラスであっても事前座席指定の無料が以前は一般的だったのが、近年は有料になるケースがかなり増えています。航空券の予約クラスによる、航空会社の上級会員であることの有無などで、基本有料であっても無料になる場合もけっこうあります。どうしても有料が嫌であれば、オンラインチェックイン開始と同時に座席指定しましょう。

※記事の情報は2024年8月現在

<参考>
・JAL 機内座席配置 国内線 国際線
・ANA 機種・シートマップ 国内線 国際線
Peach 使用機材/シートマップ
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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