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食費の平均はいくら? 家族の人数別の食費
気になるけど人には聞けない毎月の食費。総務省「家計調査(2022年)」から、世帯人数別の平均食費を紹介します。地域や年収別など、食費の平均を別の切り口でも比較していきます。食費の平均を知ることで、あなたの家の食費が多いのか少ないのか、うまく節約できているのかを測る指標にしてください。
1人暮らしの食費は4万301円。4分の1超が外食費!
まずは1人暮らしの食費から見ていきます。 1人暮らし世帯の平均食費は月4万301円でした。1日当たりにすると約1343円です。食費の中でも、浪費の原因になりがちな「外食費」は1万1492円でした。食費のうち外食に4分の1以上を使っていることになります。収入に対する食費の占める割合は13.3%、外食費は3.8%。エンゲル係数は22.6%です。食費・外食費率、エンゲル係数を年収ごとに比べたグラフも見てみましょう。
このグラフを見ると、
・年収が高いほど「手取収入に占める食費の割合」は小さくなる(黄緑色の線)
・年収が高いほど「食費に占める外食費の割合」は高くなる(水色の線)
ということがわかります。
ここで登場した『エンゲル係数』は、消費支出に対する食費の割合(=食費÷消費支出)で、生活水準を示す指数でもあります。エンゲル係数の値が高いほど生活水準は低いとされています。
2人世帯の食費は?
2人世帯の食費は月6万6187円、1日当たりにすると2206円です。2021年は食費が6万4056円で手取収入に占める割合(食費÷手取収入が)が13.4%でした。今年はその数値が14.2%になっているので、負担が若干重くなっています。3人以上世帯の食費は?
3~5人世帯と6人以上世帯の食費をまとめて紹介します。 世帯人数が3人以上になると、世帯人数ごとの手取収入に大きな違いがありませんが(夫婦以外に働き手がいる(3人以上働き手がいる)家族は少数のため)、人数が増えるごとに支出だけが増えていくことになります。世帯人数が増えると食費の割合・エンゲル係数は増えていきます。平均食費を年収別に比較
次の画像は、2人以上世帯の年収別食費・外食費率・エンゲル係数のグラフです。2人以上世帯の年収別食費も1人世帯と同様、年収が高くなるにつれ、収入に対する食費の割合(黄緑色の線)は減っていきますが、食費に占める外食費は高くなっていく(水色の線)ことがわかります。しかし、収入に対する外食費の割合は、ほぼ一定です(外食費÷手取収入)。
地方ごとに食費の違いはある?
2人以上、勤労者世帯のデータを使って地方別の食費を比べてみます。 収入に対する食費の割合は、沖縄が18.5%と最も高く、北陸が15.5%と最も低くなっています。その他の地方も16%前後です。食費に占める外食費の割合は、関東が19.3%と最も高く、東北が14.0%と最も低くなっています。その他の地方は15%~17%台です。2021年と比べると外食費の割合がすべての地方で上昇しました。物価高騰の影響が表れているのかもしれません。効率的な食費の節約法
最後に、食費の節約を効率的に行うおすすめの方法を紹介します。その方法とは、食費の品目の優先順位を決めることです。優先順位の決め方は、支出額を金額の大きい品目に並べて、上位から順に見直すだけです。Excelなど表計算ソフトが使える方は、パレート図(グラフ)を作成するとよいでしょう。2022年のデータを基にパレート図を作成すると次のようになります。 このパレート図は、棒グラフ(黄色・単位は左軸)が品目ごとの支出額を、折れ線グラフ(青色・単位は右軸)が累積の構成比率を示しています。
例えば菓子類の支出額は7768円であり、12の品目の中では4番目に支出額が多くなっています。1品目目の外食から4品目目の菓子類の支出額を合計すると、食費全体の50%である赤い点線を超えているので、食費の半分がこの4品目で占められていることが図から読み取れることです。
パレート図を使うと、食費の中でどの品目が影響力を持っているかがひと目でわかります。家庭ごとに順位や構成割合は異なるので、パレート図を作ってみてください。そして支出の多い順に見直しを行ってください。
まとめ
食費の平均と食費節約の優先順位のつけ方を紹介しました。家族構成や世帯の年齢、生活様式、方針などは家庭ごとに異なり、食費の使い方もさまざまです。平均額を知るだけではなく、自分の家計も振り返り、見直しを行ってみてください。【関連記事・動画をチェック!】