スキューバダイビング

スキューバダイビングインストラクターになるには?

ダイバーにとって憧れの存在といえる「ダイビングインストラクター」。多くの人と触れあうことができ、世界中の様々な海を舞台に活躍できるダイビングインストラクターは、とてもやりがいのある仕事です。「どうすればインストラクターになれるのか」「インストラクターの仕事にはどのようなものがあるのか」など、詳しく紹介します。

鴫谷 隆

執筆者:鴫谷 隆

海洋環境問題・スキューバダイビングガイド

ダイビングインストラクターのメリットは?

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多くの人と触れあうことができ、世界中の様々な海を舞台に活躍できるダイビングインストラクターは、とてもやりがいのある仕事です


「何と言っても好きな海にいつでも触れていられること」。ほとんどのダイビングインストラクターはこう答えるでしょう。その他にもインストラクターのメリットには、

  1. 大好きなダイビングを仕事としてできる
  2. 人に教えることの喜びを感じることができる
  3. 多くの人との出会いがある
  4. 海も陸も今まで以上に楽しめる
  5. 尊敬される

などがあります。中でも「多くの人との出会い」は、インストラクターの特権。普通に会社員をしていたら絶対に話しもしなかったであろう人と出会い、海の話を通して仲よくなれば、いろいろな話をその人達から聞くことができます。また、好きな道に一生をかけることができるのも大きなメリット。ダイビングインストラクターはお客様の命を預かり、安全を確保しなくてはならない大変な仕事ですが、十分なやりがいがあります。

ダイビングインストラクターの仕事ってどんなもの?

ひと口にダイビングインストラクターと言っても、働く場所によってその仕事内容は大きく異なります。

◆都市型ショップのインストラクター
スキューバダイビング,インストラクター

講習以外にもインストラクターにはさまざまな仕事があります


都市型のショップとは、都市部にあり講習やファンダイビングをメインに行っているダイビングショップのこと。そこで働くインストラクターの仕事は実にさまざまです。大きく分けて2つ。ショップ内の仕事とプールや海での仕事があり、平日はショップ内、休日はプールや海で仕事することが多く、ダイビングをする以外にも、ショップに遊びに来たお客様の接待、器材購入のお客様の手伝い、ツアーのポスター作り、ウェブサイトやSNSの更新、預かっている器材のオーバーホールなど、さまざまな仕事があります。

◆リゾート型のインストラクター
リゾートで働くインストラクターの仕事の多くは、ファンダイビングや体験ダイビングをしに来たお客様を楽しませること。海の中に詳しいことはもちろん、リゾートでインストラクターとして働くには、海外ならば語学力も必要となるし、多くのダイバーが訪れるため社交性も重要です。

なにより必要とされるのは体力。ピーク時になると数多くのタンクを運んだり、1日に何本も潜ったりします。体力のない女性は初めのうちは大変かもしれませんが、それを克服してバリバリ活躍している女性インストラクターもたくさんいます。

◆週末だけの非常勤インストラクター
平日は学校や会社に行き、休日だけインストラクターとして働く。ダイビングショップに非常勤スタッフとして登録しておけば、そんな働き方も可能です。最近では「働き方改革」で副業OKの会社も増えてきていますので、「今の仕事も続けながら、ダイビングインストラクターとしても活躍したい」という人にはおすすめのパターンです。非常勤とはいってもショップのスタッフの一員ということには変わりないので、スタッフとしての自覚を持って行動する必要があります。

どうすればダイビングインストラクターになれる?

ダイビングインストラクターになるには、以下のようにステップアップしていく必要があります(指導団体により多少異なります)。これらのコースを受けていくことで、インストラクターとして最低限必要な知識・スキル・経験を身につけることができます。

■オープン・ウォーター・ダイバー・コース
ダイバーになるための最初の講習。ダイビングに必要なスキルのほとんどはここで習得します。講習は、ダイビングに関しての基礎知識を得るための学科講習と、実際に水の中でスキルを練習するプール実習、海洋実習の3つに分かれています。
⇒講習を受けてダイバーになる!~Cカードと講習~

■アドヴァンスド・オープン・ウォーター・ダイバー・コース
時間や深度によって変化する海の中を、より楽しむためのコース。コンパスを使用して水中でナビゲーションの練習、18mより深い深度へのダイビングなど、いろいろな環境でのダイビングを体験することができます。

■レスキュー・ダイバー・コース
海でのトラブルの対処法の講習。行方不明ダイバーの捜索法、溺れているダイバーの救助法など、トラブルに遭っているダイバーへの対処法を練習することがメイン。ただし実際には、自分がトラブルに遭ったときに冷静に対処することができるようになるという、セルフレスキューの意味合いが強い。自分のダイビングスキルに自信が持てるようになります。

■ダイブマスター・コース
ここからはお客さまを相手にするプロコース。講習は学科講習、プール実習、海洋実習に分かれています。いかにお客さまをうまくまとめ、インストラクターの負担を軽くするかがポイント。そのため、海に関する多くの知識と、しっかりとしたスキルが身についていることが重要です。ダイブマスターに認定されると、お客さまをガイドしたり、講習のアシスタントについたりできます。

■インストラクター開発コース
インストラクター試験に合格するための直前講習。講習の内容は大きく分けると2つ。1つは自分自身のスキルチェック。お客さまの見本となれるだけのレベルであるか確認します。もう1つは講習の教え方。いかにうまく楽しくお客さまに講習するかをマスターします。このコースは短期間の合宿コースなら8~10日間程度、週末を利用してなら2カ月ほど。インストラクター試験の行なわれる日程に合わせて開催されることが多いようです。

■インストラクター試験
インストラクター開発コースを終了したら、指導団体によって開催されるインストラクター試験を受講します。学科、プール、海での教え方、自分自身の知識、スキルなどが試験官によってチェックされます。

ひとつ注意したいのは、インストラクター試験に合格したからといって、すぐに一人前というわけではありません。まだインストラクターとして最低限の知識やスキルを身につけているだけなので、ここからさまざまな経験を積み、インストラクターとしての引き出しを増やしていく必要があります。

皆さんも、たくさんの人に海の感動を伝える「ダイビングインストラクター」を目指してみませんか?

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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