子供室の壁に適する素材はさまざま。多く用いられるビニールクロス
ひとつの面にやさしい色合いを取り入れて。部屋の電気を消すと壁に星が現れる蓄光タイプ。防カビ。 サンゲツ
内壁の仕上げ材には、壁紙(壁クロス)、塗壁、木などが挙げられますが、一般的な子供部屋に多く用いられているのは、石膏ボードなどの下地の上に張っていく乾式工法の壁クロス。素材によって、ビニールクロスや紙クロス、織物クロスなどに分類され、それぞれ豊富な商品が揃っています。
ビニールクロスは、塩化ビニール樹脂などを主な素材とするビニールシートに紙などを裏打ちしたもの。広く取り入れられている素材で、比較的安価なものから揃い、色やデザインのバリエーションも豊富、プリントを施したものだけでなく、凸凹のあるエンボス加工、発泡させたタイプなどもみられます。
紙クロスは、パルプが原料の洋紙を原紙に、プリント加工やエンボス加工を施したもの。欧米では多く用いられる素材です。織物(布)クロスは、平織りや綾織、不織布などがあり、温かみのあるテクスチャーや重厚感が魅力でしょう。
Point1 子供部屋の壁クロス選びは、年齢を考慮して検討を
子供部屋といっても、そのプランニングは子供の年齢によって異なるものです。保育園・幼稚園に通う年齢なのか、小学生なのか、中学生なのか。また、子供部屋の目的が寝室を主とするのか、遊びや勉強部屋としても使われるのか、などによっても変わってくるでしょう。壁クロスを選ぶ際には、子供部屋の用途に合わせ、デザイン性だけでなく、機能性に配慮して選ぶことが大切です。Point2 壁クロスに付加された機能をチェック
各メーカーからは、さまざまな機能を持たせた商品(機能クロスと呼ばれることも)が多くみられ、カタログでは各社それぞれのマークなどで表現されています。商品によって性能に違いがあるので、どの程度の性能が期待できるか、具体的な特徴や機能は、カタログやショールームなどで確認すること。多目的に利用されるケースも多い子供部屋の場合、メンテナンスや快適性などはチェックしておきたいポイントでしょう。Point3 清潔さや美しさを保つタイプを
幼いお子さんの部屋の場合は、汚れがつきにくく、落としやすい性能を持つタイプがおすすめ。特殊な表面加工が施されているため、水拭きなどで汚れを落とすことが可能です。また、引っ掻きキズや衝撃などよる傷つきに強い加工を表面に施したタイプも向いてます。おもちゃなど、物がぶつかった際の表面のはがれなどを防ぐことができるでしょう。Point4 快適さ、居心地のよさを高める機能も注目
心地よい空間を保つことができるクロスも適しているでしょう。湿気を吸収し、結露を緩和し、乾燥時には逆に水分を放出するという調湿機能を備えたものであれば、カビや結露の抑制することが可能です。また、気になるに臭い成分を吸着・分解除去するもの、においの元となる雑菌の繁殖を防ぐものなどもみられますし、ダニの糞、死がいや花粉などのアレルゲンを吸着し、その働きを抑制する抗アレルゲンタイプも。その他、天然鉱石を用いてマイナスイオンを発生させ、リラックス効果を持つ商品もみられます。
Point5 年齢によっては遊び心を取り入れても
お子さんの年齢にもよりますが、楽しい空間づくりができる壁クロスを取り入れてもいいでしょう。たとえば、表面に光りを蓄える特殊なインクで柄を印刷、消灯後にその柄が光って浮き出てくるクロス、黒板のように絵を書くことができるもなどもみられます。人気のキャラクターを取り入れた商品も揃っているので、お子さんの好みに合わせて用いても。デザインにもよりますが、キャラクターなどのクロスはインパクトも強いので、ひとつの面にポイントとして取り入れるといいでしょう。
Point6 空間全体で検討する。カーテンなどとのコーディネートを
子供部屋は、限られたスペースに机やベットなど家具が置かれることも多く、また、窓や扉などによっては、見える壁面はあまり広くないケースもあるものです。せっかく大きめの柄のある壁クロスを選んでも、活かしきれなかったり、ボーダーを用いて上下で貼り分けても家具で隠れてしまうケースも。模様や柄のあるタイプを選ぶ場合は、特に注意が必要でしょう。また、同じ壁面に取り付けることになるカーテンやブラインドなどとのコーディネートにも配慮することも大切です。
Point7 将来性を考えたクロス選びを。リフォームしやすいタイプも
子供部屋は成長に合わせて、また、家族構成やライフスタイルの変化によって、将来的にリフォームするケースもあるでしょう。たとえば、幼い頃のかわいらしい雰囲気の壁クロスも、高校生になれば居心地が悪くなることもあるかもしれませんし、また、子供の独り立ち後、親の趣味の部屋として模様替えする場合も。クロスはおおよそ10年程度で貼り替えを検討する時期となるものです。選ぶ際には、現状だけでなく将来の変化を考慮することも大切でしょう。また、リフォームの際には、下地の凹凸の影響が出にくい厚みがあるものなど、施工しやすいタイプを選ぶことも美しく仕上がるポイントのひとつです。
Point8 ショールームでは大きなサンプルで確認を
最近の壁クロスは、デザインはもちろんのこと、さまざまな特徴を持たせた商品が数多く提案されています。選ぶ際には、カタログやサンプル帳だけでなく、できる限りショールームの大きな見本で、デザインや性能を比較検討すること。商品の特徴やメンテナンス方法など、個別に確認することが大切でしょう。【関連記事】
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