子供の英語教育/子供の英語教室

4タイプの目標別!幼児の英語教室の選び方・おすすめ

英語教育の低年齢化が進み、幼児向けの英語教育サービスが多様化しています。英語漬けの環境でネイティブ並みの英語力を目指すプリスクールから、家庭で気軽に受講できるオンライン英会話まで……幼児向け英語教育サービスを4タイプの目指すゴール設定別に選び方とともにご紹介します。

松江 由紀子

執筆者:松江 由紀子

子供の教育・子育てガイド

充実する英語教育サービスの中から子供に合ったものを

英語教育熱が高まっている昨今、書店には英語教育関連の書籍が並び、英語教室が続々と開校。幼児から始められる英語教育サービスも数多く誕生しています。しかし幼児期の子供に身につけてもらいたいことは他にも色々ありますし、闇雲に英語教育だけに注力することは、果たして得策なのでしょうか。

現時点で我が子にどの英語教育が適しているかは、掲げる目標に応じて変わってきます。とにかくネイティブのようにきれいな英語を喋れるようになりたいのか、将来的に外資系企業で働ける程度の英語力を身につけたいのか、小学校から始まる英語学習に向けて苦手意識を払拭したいのか……。今回はゴール設定で選ぶ英語教室をタイプ別に4つ紹介します。

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小学校の英語を先取りする、通学制英語教室

全国に校舎も多く、子供の習い事として定番化してきています。

全国に校舎も多く、子供の習い事として定番化してきています。

通学制の英語教室が全国に続々と誕生しています。例えばイーオンの子供向けクラス『イーオンキッズ」のような大手英語教室が手がけるものや、有名予備校東進ハイスクール系列の『東進こども英語塾』など、従来は社会人や中高生以上を相手にしていたスクールが、幼児向けクラスを開講しています。

こうしたスクールは英語を教科として学ぶ学習塾的な要素を持つところが多く、英語4技能と呼ばれる「聞く、話す、読む、書く」を満遍なく身につけられるカリキュラムが練られています。毎週決まった曜日に1回、30分~1時間からの通学制をとっているところが多く、幼児に人気の習い事の一つに挙げられます。週1回の通塾でどれほど英語が身につくのか、という点が指摘されることもありますが、最近では家で閲覧できる子供向けの教育番組を英語で配信したり、ホームワークを出すことで、生徒が英語に触れる時間を少しでも伸ばそうという取り組みも見られます。

内容はそれぞれのスクールによって異なりますが、英語の歌などの導入から始まり、フォニックスや英文法の学習を通して、最終的にはセンター試験レベルの英文を読めるレベルを目指すところもあります。小学校での英語の授業に向けての英語の先取りとしてはもちろん、継続することで将来的に受験にも活かせる着実な英語力の習得が期待されます。

英語で楽しむ "英語+αのホビングリッシュ"

英語だけでなく他の習い事も兼ねられるのが魅力

英語だけでなく他の習い事も兼ねられるのが魅力

英語でダンスレッスンを行う『T.N.G.ダンスAcademy』、英語でアートを行う『マイジム ART CLASS』など、英語+αのホビングリッシュと呼ばれるスクールも登場しています。ホビー+イングリッシュという名の通り、英語ともう一つの習い事を同時に行うことができ、効率の良い習い事として人気があります。

英語を教科として学ぶのではなく、英語を使って自分の関心のあるアクティビティを行うことで「英語は楽しい」というイメージを醸成できます。テキストの中の英語には興味を持てないという子供も少なくありませんが、実際に体を動かしたりアートを楽しむ中で自然に英語に触れることができるのです。

ただし、テキストワークはほとんどなく文法などの学習はほとんどしないところが多く、+αの習い事をしながらの「ながら英語」になるため、他のタイプと比較すると純粋に英語を使う分量はどうしても少なくなってします。将来の英語学習に向けての導入としてポジティブなイメージを持ってもらいたい、英語だけではなく他の習い事も兼ねたい、という場合にはこの形式がいいでしょう。


英語が自然に身につく、インターナショナルプリスクール

英語で友達と話すことが上達への近道

英語で友達と話すことが上達への近道

日本にいながら英語力を最大限に伸ばしたいと願うなら、インターナショナルプリスクールに通うという選択肢もあります。かつては外国籍の子ども向けの施設がほとんどでしたが、最近では日本人向けのスクールも続々と開校しています。

校内では日本語の使用が禁止されているところが多く、先生はもちろん友達との会話も英語という環境で自然に英語力が身につきます。幼児期であれば比較的習得しやすいといわれるネイティブのような美しい発音やリスニング能力の向上にも期待ができます。

また英語だけでなく外国の文化や習慣を取り入れているインターナショナルプリスクールも多く、高額な授業料にも関わらずグローバル志向の強い家庭の間で人気が高まっています。なおスクールによっては保護者向け資料も全て英語というところもあり、親の英語力が求められる学校もあります。

ただし、インターナショナルプリスクールを卒業した子供が皆、ネイティブのような英語力を将来に渡って発揮できるとは限りません。プリスクールで英語を習得しても、使う機会がないと忘れてしまったり、幼児期に使うような幼児語だけでなく年齢に応じた語彙や表現を学ぶ必要があります。せっかく身につけた高い英語力を維持するには、卒業後も英語を使う機会を定期的に設けるなど、継続的なメンテナンスが重要です。

気軽に始められる、子供向けオンライン英会話

パソコンに向かう親子

家庭で簡単に始められます

最近ではスカイプなどのWEBサービスを用いてのオンライン英会話にも子供向けコースが登場しています。オンライン英会話はレッスン料が安く、インターネット環境さえあれば受講可能なので、通学や送迎の手間がなく簡単に始めることができます。安価なオンライン英会話サービスでは第2言語としての英語力に定評のあるフィリピン人講師を採用しているところが多いですが、サービスによっては講師の国籍を選んだりネイティブの指定も可能です。

例えば『DMM英会話』には100カ国以上の講師が在籍しています。オリジナルのキッズ用教材も用意されており、非英語圏の子供達向けの教材として世界中で使われている教材『Let’s go』も無料で利用できます。また、『リップルキッズパーク』のような子供専門オンライン英会話サービスも登場しています。

オンライン英会話は通学制のスクールに比べて手軽に始められるというメリットがありますが、一方でモチベーションの維持が課題となります。また、「毎日受講すれば1日当たり数百円」という受講料に割安感を感じても、子供のコンディションや講師の予約状況によっては実際に毎日授業を受けるのが難しい場合もあります。オンラインという特性上画面を通してのコミュニケーションとなるため、小さい子供にとっては画面の前に座っていることすら難しい場合もあります。講師は日本語を話せないことがほとんどなので、小さい子供の場合にはセットアップも含め親のサポートが不可欠になります。

オンライン英会話は安価で非常に便利なサービスですが、全く初めて英語に触れる子供にとってはハードルが高い部分もあります。他の教室などで英語の素地を身につけた子供がさらなるブラッシュアップのために活用するのが効果的でしょう。


幼児の英語教室選びは逆算方式で

幼児を持つ親御さんから「将来英語ができた方がいいか?」というご相談をいただくことも多いのですが、その質問への答えは当然Yesです。今の子供たちが成人する頃には、英語が必要となる場面が今以上に増えていることが予想されますし、英語を操ることができれば将来の選択肢も広がるでしょう。

英語教育の低年齢化が進んでいますが、子供が小さいうちはどうしても親の舵取りが必要です。現時点で我が子に英語教育が必要なのか、どのサービスが有効なのか、各家庭ごとに方針を決めることが重要です。まずは目標となるイメージを想像してみて、そこから逆算する形で検討してみてはいかがでしょう。
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