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雑巾は使い捨てが正解!? 掃除アイテムの扱い方

雑巾などの掃除アイテムは使い捨てが正解なのでしょうか?我々、日本人はモノを大事に使い続けることが善いという価値観にとらわれがちですが、現実的にはあまりそぐわないシーンというものもあります。「掃除アイテム」の使い捨てについて考えました。

藤原 千秋

執筆者:藤原 千秋

家事・掃除・子育てガイド

「掃除アイテム」は一生モノ?!

雑巾などの掃除アイテムは、使い捨てが正解?

雑巾などの掃除アイテムは、使い捨てが正解?

通常、家のお掃除に使うアイテム(道具)といえば……何? えーと、雑巾、ほうき、掃除機に、クイックルワイパーなどのフロアワイパー、コロコロみたいなもの(粘着シート)? あとスポンジとか、たわしとか、なんかいろいろブラシ的なもの?や、ウエットティッシュなど、なんかまあいろいろありますね。

さて、すでにして「使い捨て」るのが当たり前な掃除アイテムも世の中には数多ありますが(フロアワイパーに挟んで使うドライシートや、ウエットシートや、転がす粘着シートなどなど)、「掃除機」本体を使い捨てにするという発想は基本的に、ありえない選択肢でしょう。

モップとかほうきとかデッキブラシとかの比較的大物もそう。小物でも、スポンジやたわしなども1回で使い捨てるのはしのびなく、「劣化するまでは」使い込むというのが、ほぼ順当な扱いという認識の方が多数派なのではないでしょうか。

しかし、今回は「あえて」使い捨てることをおすすめする、掃除アイテムをご説明します。どんなものこそ、なぜ、使い捨てるべきなのでしょうか?
 

「雑巾」は使い捨てがおすすめ

「雑巾」を清潔に保つのは、意外と手間がかかるもの

「雑巾」を清潔に保つのは、意外と手間がかかるもの

洗剤でしっかり洗濯したはずの普通の衣類ですら、洗い方や干し方を間違うと臭うものですよね。ですから、洗剤を使って洗ったわけではなかったり、洗濯機ほどの脱水力で絞ったわけでもなかったりする、多くの「雑巾」が、干しているうちに「雑巾臭く」なるのは不思議でもなんでもありません。

なぜかといえば、寒すぎず暑すぎずの環境下では、汚れたところを拭いた際に付着した汚れ由来の栄養分、脱水しきれない水分をエサに「黄色ブドウ球菌」や「大腸菌」がどんどん増えてしまうからです。これらの細菌が汚れを分解して発生させる臭いこそが、いわゆる「雑巾臭さ」のおおもとなのです。

そのうえ、汚れ、栄養を湛えた雑巾は、適切に洗濯乾燥させてもなお多くの雑菌を擁しがちなもの。掃除のつもりで「雑巾」で清潔な部分を拭いたために、もともとなかった細菌が検出されてしまったという身も蓋もない報告がなされているほどです(※1)。

雑巾を、清潔に維持するには、通常の「洗濯」「乾燥」だけでは足りず、定期的な「殺菌」が必要です。ただそのためには適切な「次亜塩素酸ナトリウム」の使用や「煮洗い」などの手間暇が求められます。

しかし雑巾1枚に対してそこまでの作業ができるかというと、あまり現実的ではないのでは……?

雑巾を必要とするような掃除の場面では、市販の使い捨て掃除シートのようなものを汎用させることができます。または古タオル、古着などの捨てるべき布ものを切って使って使い捨てるなどの方法もあります。このように、常に「使い捨て」を主眼に置いたやり方を採ったほうが、効率の良い「掃除」ができるのではないでしょうか。
 

「スポンジ」も使い捨てがおすすめ

スポンジは、そもそも消耗品

スポンジは、そもそも消耗品

実は雑巾にも増して雑菌、細菌に塗れているのが、家庭のキッチンなどで使用されている「スポンジ」の類です。

スポンジから検出される細菌数は雑巾のそれとは桁違いであるため、「定期的に廃棄・取替」することが推奨されています。なぜかというと、熱湯や消毒剤などによる殺菌消毒行為による効果があまり見られす、また下手をすると厄介な「耐性菌」をも生じさせかねないからです。

そもそも、食品による潤沢な汚れ(栄養)や洗剤、水分に満ちた存在であるスポンジとは、そもそもが「消耗品」であり、長く使い続ける想定の商品ではない、というのも大きな理由です。

とはいえ、親の世代などスポンジが貴重品だった頃からの、長らくの習慣で「使い捨て」には強い抵抗を感じる向きもあるでしょう。そういう感覚ももっともですので、少しずつ「消耗品」だという考えに慣らしていくようにしたいところです。

もしもこれまで、なんとなく3カ月、キッチン用スポンジを使い続けていたならば、それを2カ月に交換頻度を早めてみる。交換が2カ月毎だったなら1カ月にしてみる、というように。

家庭の雑費の予算的に厳しいと感じる場合には、スポンジそのものの単価を下げたり、より乾燥しやすく衛生的な「網たわし」などに替えるというのも一手です。

最後に。掃除というのは言わずもがな「汚いところを綺麗にする」ような作業です。そんな「汚いもの」にダイレクトに触れる存在こそが、掃除アイテムなわけです。掃除をしたことによって汚くなった掃除アイテムの「ケア」(掃除アイテム自体を綺麗に、次回も使えるように整えること)が、掃除アイテム以外のそれに比べ厄介になりがちなのは、まさしく当然なのです。

掃除に熟達した、掃除力が上がった、余裕を持てたあかつきには、そんな掃除アイテムの「ケア」も、きっと無理なくできるようになることでしょう。ただ、まだ「掃除をするだけでも大変!」な状態であるならば、過剰に「使い捨て」への罪悪感を抱いたり、忌避することはないのです。今回のようなご提案も、ぜひ柔軟に取り入れてみてください。

※1 ライオン株式会社リビングケア研究所

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