中小企業診断士の平均年収はどれぐらい?

イメージ画像

中小企業診断士はいくら稼いでいるの?

中小企業診断士資格を目指している方や資格取得を検討されている方がもっとも知りたいことは「実際のところ、稼げるの?」ということではないでしょうか。

目指すところが、企業勤めをしながら中小企業診断士として活動する企業内診断士であっても、個人や法人として開業している独立診断士であっても、年収の目安はある程度知っておきたいところです。

中小企業診断士の年収については諸説あり、
  • 一般的な平均年収と言われる420万円より100万程度多い500~550万
  • 企業内診断士は、大企業勤めや管理職が多いため700万程度
  • 独立して1000万~3000万以上稼いでいる人も少なくはないため1000万前後
などと言われています。
現実的には、中小企業診断士有資格者全員にアンケートを取ることなどは不可能ですから、いずれも推測にすぎません。

そこで、公開されている統計データを根拠として、その実態を紐解いていきます。


「独立診断士・本業がコンサルタントや副業有の企業内診断士」の場合、半数が年収500万超

統計資料

データでみる中小企業診断士より


上の資料は、平成17年度(2005年)に中小企業診断協会が会員に実施したアンケート結果を公表した「データでみる中小企業診断士」のうち年収に関するものです。

調査対象者8,376名のうち、4,649名の回答により集計されたもので回答率も55.5%と半数を超えており、ある程度信頼できるデータであると言えます。

質問事項は、「業務全体の日数が100日以上の方のコンサルタント業務の年収」とあり、独立診断士に加えて、本業がコンサルティングであったり、副業で100日以上中小企業診断士の資格を活用した業務を行なっている企業内診断士に限定したものとなっています。
(注:大企業や有名企業勤務者など、元々高年収でありながら中小企業診断士として活動していない層は除外される)

ここから読み取れる傾向としては、

  1. 年収のボリュームゾーンは「501~800万円以内」であり、500万円以内の累積構成比は40.76%である
  2. 年収1,000万円以内の累積構成比は73.65%であり、26.35%(全体の1/4以上)が1,000万円を超えている
ということです。

つまり、半数以上は年収500万円を超えて稼いでおり、年収1,000万円超の高収入を得ている割合も一般的なデータと比較するとかなり多い、ということです。


最新版では「以前よりも高年収」という結果に

先にご紹介した調査の最新版は、「データでみる中小企業診断士2016年版」ですが、調査対象9,457名に対して回答数が1,992名(回答率21.1%)と少ないことから、実態とかけ離れた調査結果になっている可能性も否定できません。

回答者が、積極的に中小企業診断士として活動し、高い年収を得ている人に偏っていることが類推できるからです。

統計資料

データでみる中小企業診断士2016年版より


こちらの調査では、
  • 最も構成割合の高いランクは「501~800万円以内」で19.9%
  • 次に「1,001~1,500万円以内」で18.8%
  • 「1,001万円以上」の割合が38.0%と3分の1以上を占めている
  • 「300万円以内」の構成比が8.9%と全体の1/10すら下回っている
ということが読み取れます。

共通点としては、最も構成割合の高い層は「501~800万円以内」と変わらず、構成比もほぼ横ばいということが挙げられます。

大きく異なる点は、1,000万円超の高収入の層が増えている一方で、300万円以内の層も2005年の25.02%から大幅に減少しており、これまでの調査に比べると年収の平均も大幅に増えているということです。

実際に、私の周囲を見回してみても、登録から数年程度でありながらバリバリ稼いでいる独立診断士や、会社員でありながら積極的に公的機関などに営業をかけて副業で少なくない額を稼いでいる企業内診断士が何人もいます。

とはいえ、最新版の結果は回答率の低さゆえ、あくまで参考値として留めておいた方がよさそうです。


年収別に分析する中小企業診断士像とは

ここでは、
  • 300万円以内の層(Cランク)
  • 500~700万円程度の層(Bランク)
  • 1,000万円超の層(Aランク)
に分けて、属性や中小企業診断士としての活動内容などを考察します。

Cランクとして想定されるのは
  • 開業したてで、ネットワークを築けていない独立診断士
  • 年金受給者で、ボランティアに近い形で企業の顧問を務めたり、公的機関業務など安価な案件を中心に活動したりしている独立診断士
  • 扶養の範囲内で働く子育て中の主婦
などが挙げられます。

独立したてであっても、コミュニケーションをしっかりとったり約束事を守ったりするなど社会人の基本ができていることが大前提ではありますが、仕事さえ選ばなければ食いっぱぐれることはない業界なので、Cランクに属する独立診断士はかなり少ないものと思われます。


年収500万~700万のボリュームゾーン

次に、Bランクとして想定されるのは
  • 積極的に副業に取り組んでいる企業内診断士
  • 個人で開業しながら、自分のペースで無理なく稼働している独立診断士
  • コンサルティング会社や金融機関に勤める企業内診断士
  • 節税面も考慮し役員報酬を抑えながら、法人の代表をしている独立診断士(個人開業並行パターンが多い)
などが挙げられます。

私の感覚では、アンケートの結果どおり、Bランクの層が最も多いという印象です。


1,000万以上の高年収を稼ぐ中小企業診断士


中小企業診断士業界では決して少なくないAランクは、
  • 法人化して従業員を雇いながら積極的に事業拡大をしている実務家診断士
  • 個人・法人問わず、クライアントをたくさん抱えている独立診断士
  • 休日返上であらゆる仕事を積極的にこなしている独立診断士
  • 大手コンサルティング会社に勤める企業内診断士
  • 会社員として元々高年収でありながら、副業でも積極的に活動している企業内診断士
などの方々が、私の周りには存在します。

独立診断士がAランクを目指すとなると、公的機関に依存したビジネスモデルでは厳しく、自ら民間企業のクライアントを複数抱えることや、他の事業で収益化を図っていくことが不可欠です。

年収を決めるのは自分自身

中小企業診断士という資格をとって私自身が実感したことは「いくら稼げるか?」という思考を持つのではなく、「いくら稼ぐのか?」を自分自身で決めればいいということです。

私自身も資格取得後に独立し、今では会社をもち、中小企業診断士という資格を活かしながら様々な活動をしてきたからこそ言えることですが、仕事自体はたくさんあります。

自ら仕事を創ることもできます。

結婚・出産・転居とライフステージが目まぐるしく変化していき、今現在も育児の真っ最中ですが、それでも既存の仕事のみならず、新しい仕事がどんどん入ってくるのです。

それは、私自身が働くこと、稼ぐことを諦めずに活動してきたからだと思っています。

中小企業診断士資格が、すぐさま年収アップに繋がるわけではありませんが、自分自身が稼ぐ年収を決めさえすれば、そのために必要な行動をとることで、いつかはそこにたどり着くことができるのではないでしょうか。


 【関連記事】
■中小企業診断士資格の基本情報
転職、独立に有利!いま、注目の中小企業診断士とは?
中小企業診断士とMBA、経営を学ぶ両者は何が違う?
税理士・社労士・行政書士との違い
■中小企業診断士試験の情報
中小企業診断士試験の難易度、合格してわかるその実態
■1次試験対策・勉強法
中小企業診断士1次試験:難易度を踏まえた対策は?
2次試験対策・勉強法
中小企業診断士2次試験の筆記と口述:難易度と対策は
■合格後の独立・起業

稼げる中小企業診断士が必ずしている「5つ」のこと


中小企業診断士サイトトップ


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。