日経『取得したい資格ランキング』1位!自主的に目指す人が多い

中小企業診断士

中小企業診断士の魅力を解説

仕事が忙しい働きざかりのビジネスパーソンの中には、今後のキャリアアップを目的として資格取得を目指す方が、多くいらっしゃいます。そんな方々から、近年人気の資格が、経営コンサルタントの国家資格である中小企業診断士です。

『仕事で使える資格は何か~資格ランキング2016』
(日経HRと日本経済新聞社がビジネスパーソンに対して共同実施したアンケート結果)によれば『取得したい資格ランキング(総合)』で堂々の1位に輝いています。
また『自主的に取得した資格ランキング』でも、1位の常連に名を連ねているぐらい、注目度が高い資格なのです。

中小企業診断士とはどんな資格・どんな仕事か?

中小企業診断士は、経済産業大臣登録の経営コンサルタントの国家資格です。国内における中小企業(個人事業主含む)の割合は、99.7%と大半を占めており、経済活性化の担い手である中小企業の経営を支援することが、中小企業診断士に期待されている役割です。

具体的には、損益計算書・貸借対照表等の財務諸表を使った数値面での分析のみならず、その他の社内資料の参照や経営者をはじめとする関係者からのヒアリング、業界の動向などの外部環境を踏まえて、企業が置かれている現状を分析します。そのうえで、問題点や課題を抽出し、企業の今後の方向性を助言する、というのが大まかな流れです。

企業内勤務者が7割以上!現業に役立てるほかに副業のニーズも

中小企業診断士の属性を2つに大別すると、独立開業している「独立診断士」と企業勤めをしている「企業内診断士」に分かれます。

現在、全有資格者のうち7~8割程度を「企業内診断士」が占めているといわれています。これは「現在の仕事に活かしたい」「活動の幅を広げたい」といった動機から、資格取得を目指す方が多いことの表れでしょう。

特に、近年は、大企業・中小企業問わず、会社員の副業・兼業規定が緩和される傾向にあることから、独立前提ではなく、副業や週末起業を目指す人からの注目度も高いのです。

転職・独立開業も視野に

転職を視野に入れて中小企業診断士の資格取得を目指す場合、主に2つのケースがあります。

1つめは、同業他社への転職で有利となることを目的とするケースです。この場合、主に年収や役職など待遇面でより上を目指す方が多いようです。

もう1つは、コンサルティング会社や研修会社、商工会議所・商工会といった公的機関などの異業種への転職を目的とするケースです。この場合、これまでのキャリアにプラスして、どの業界にも通じるような経営知識やスキルを身につけることを目的に資格取得の学習を始める方が大半です。

もちろん、経営コンサルタントとしての独立開業を念頭において、学習をスタートする方もいらっしゃいますが、実際には、診断士の世界に飛び込んでから将来的な可能性を見出し、独立開業するケースの方が多いようです。

幅広い業種・職種の人材が揃っている

経営全般についての知識やスキルを学ぶ資格である中小企業診断士は、幅広い業種・職種・年齢層のビジネスパーソンから支持されています。

製造・建設業から、卸・小売業、金融・IT・サービス業まで、どんな業種であっても、「経営」は共通テーマです。

また、他士業とは違って、営業、企画・マーケティング、製造、経理、人事、販売など様々な職種の経験者が揃っているのも、中小企業診断士の特徴の一つです。

中小企業診断士、受験生の年齢層は?

近年は、30~40代がボリュームゾーンです。一方で就活を有利にしたいと考える10代の学生から定年退職後のセカンドキャリア・サードキャリアを充実させようとする60代以上の年金受給者まで、幅広く存在しています。
 

ハイスペック人材が多く、人脈の階層レベルが上がる

企業内診断士の中には、資格の名称から得られるイメージとは反対に、大企業・有名企業に勤務される方が驚くほど多いという事実があります。

もちろん、中小企業の経営者や役員といった要職を務める方も少なくないことから中小企業診断士のネットワークを通じて、本業の取引や連携につながるケースもあります。

幅広い業種・職種を背景としたハイスペックな人材に囲まれた交友関係が築けるようになって周囲から大いなる刺激を受け、自ら継続的な自己研鑽に励もうとする方が多いのも診断士業界の特徴の一つです。

中小企業診断士に限った話ではありませんが、資格は取得したところがスタート地点です。そこから、さらなる知識やスキルを積み重ねることで、一定の成果を上げることができるようになるのです。

他士業に比べたメリットは「仕事の奪い合いが少ない」こと

中小企業診断士は「名称独占資格」といわれ、資格がないと名称は名乗れないものの、資格がないと行えない独占業務がありません。このことは、「業務独占資格」(資格がないと業務自体は行えない)である税理士・社会保険労務士・行政書士などと比較したときにデメリットとして捉える方もいますが、私はメリット的側面が大きいと考えています。

つまり、中小企業診断士の業務範囲はあらかじめ決められていないため、それぞれの専門分野や得意分野に特化して、活動しやすいからです。

例えば、私はネイリストとして美容業界の現場で働いていたことから、美容業を中心としたサービス業専門のコンサルタントとして活動をしています。一方で、製造業など他業界のことはさっぱりわかりません。仮に、私の元に自動車部品メーカーのコンサルティングの依頼がきたら、迷わず製造業に詳しい知人を紹介するでしょう(現実にはそうしたことは滅多になりませんが……)。

このように、あらゆる業界のあらゆる職種の方々で構成されている「中小企業診断士ネットワーク」においては、それぞれの専門分野が異なるので、仕事の奪い合いがほとんどなく、自然と棲み分けができるのです。

したがって、業界内でも仕事を紹介し合うケースが多く、これは業務独占資格である他士業ではあまり見られない特徴です。そして、この点こそ中小企業診断士資格取得の大きなメリットなのです。

 

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