中小企業診断士試験…合格する人の勉強法には共通点があった

中小企業診断士試験を突破する勉強方法は?

中小企業診断士試験に合格するためのポイントは?


中小企業診断士試験、最近の試験動向です。

一次試験の受験者数のピークは平成22年度の17,901人で、平成27年度を底にしてまた増加に転じています。

一般的に、好景気の時には企業の求人が増加し、資格取得を目指す人は減少する傾向にありますが、好景気の時期に増加していることからも、中小企業診断士資格の人気ぶりが伺えます(もっとも、好景気を実感している方は少ないかもしれませんが……)。

あるいは、“働き方改革”の影響で、副業を視野に入れて中小企業診断士受験を選択するケースもあるようです。

日々の業務で忙しい中、中小企業診断士試験に合格することは決して簡単なことではありません。

しかしながら、残業や出張なども頻繁にある不規則な生活の方や、仕事と育児をこなしながら資格取得に励む方でも、比較的短期間の学習で合格する方がいます。

そして、そのような人たちの勉強法や学習スケジュールには、共通点があるのです。
   

【中小企業診断士の勉強法1】必要な勉強時間の目安を把握している

中小企業診断士合格までの勉強時間はどれぐらい必要?では、合格に必要な勉強時間には個人差があることをお伝えしました。

短期間で合格する人は、「自分が合格するためには何時間以上の勉強時間が必要なのか」を把握したうえで、その勉強時間を捻出すべく日常生活を送るように意識して過ごしています。

もちろん、多くの勉強時間を割けばいいということではありませんが、ある程度の“勉強量”は確保しなくてはなりません。

それにも関わらず、「時間ができた時に勉強する」という姿勢で勉強に取り組んでいる方は、圧倒的にこの“勉強量”が足りていません。

「お給料が余ったら貯金しよう」と思っていても、結局ほとんど使ってしまう人と同じことです。

合格するためには、あらかじめ勉強時間の目標設定をして、その時間を捻出するという取り組みが必要です。
 

【中小企業診断士の勉強法2】経験や実務知識を持ち出さない

中小企業診断士試験は、経営に必要な知識を学び、その知識をコンサルティングの現場で活用するためのスキルを習得して、初めて合格できる試験です。

ここで学ぶ経営知識は、あくまで理論であり、ビジネスパーソンが日々の業務で培ってきた知識や経験と合致するとは、限りません。

ところが、たまにその理論を否定して、自分自身の知識や経験の正当性を主張しようとする方がいらっしゃいます。

「今の時代にこの理論を正しいとするのはいかがなものかと」
「実際の生産現場ではこっちが正しい」
「最新の手法は違うものだ」
といった類のものです。

ですが、本試験において、これらの主張はすべて1点にもなりません。

このように、頑固だったり思い込みが激しかったりする方は、とても苦労することになります。

合格する人は、とにかく素直です。

自分自身が持っている知識や経験はそれとして、真摯に中小企業診断士としての知識を学ぶ姿勢が問われるのです。
 

【中小企業診断士の勉強法3】インプットとアウトプットの両立

中小企業診断士試験に合格する人の勉強法の共通点とは?

中小企業診断士試験に合格する人の共通点

以前、ある受験生が勉強している様子を3時間程度見る機会がありました。

その受験生は、1次試験科目のテキストを数十分読み込み、別の科目に切り替えてまた同じことをする、という勉強を繰り返していました。

その様子を見ていた私は、こう思いました。

「時間がもったいない!」

テキストを読む学習は基本知識を学ぶ「インプット学習」ですが、中小企業診断士試験は、テキストを丸暗記しても合格できる試験ではありません。

基本知識を使って応用的な問題を解く必要があり、そのためには読解力などのスキルも身につけなくてはなりません。

テキスト読みなどの労力を伴わない勉強では、試験問題を解くための対応力が身につかないのです。

前述の受験生は、2年連続で1次試験の科目合格にも至りませんでした。


合格する上で欠かせないのは、基本知識に繰り返し触れながら、並行して頻出論点を中心に問題を解き、足りない知識を追加的にインプットしていく「サイクル学習」です。

テキストを読んで知識をインプットすることも必要ですが、ただダラダラと読むのではなく、論点を絞って集中して読み、時間を空けずに知識が身についているかを問題を解きながら確認していくやり方が、もっとも効率的です。

とはいえ、問題を解く「アウトプット学習」に偏りすぎて、基礎知識が不足したまま過去問ばかり解いた結果、応用が効かずに合格できないというケースもあるので、「インプット」と「アウトプット」のバランスのよい学習を心がけましょう。
 

【中小企業診断士の勉強法4】逆算式スケジューリングで学習している

「積み上げ式」の学習とは、目の前のタスクをただひたすらこなすことで、レベルアップを図っていこうとするやり方です。

合格レベルと現状(現時点での実力)のギャップを明確に把握しておらず、あらゆる知識を頭に積め込み、問題をこなし、もがいているようなイメージです。

ゴール設定は、もちろん「中小企業診断士試験合格」ではありますが、これだけでは漠然としています。

合格する人は、合格まであと何点取る必要があり、そのためにはどこを学習すればよいのかを意識した「逆算式」スケジュールで学習しています。

例えば、今の自分自身の弱点を見極めたうえで「財務・会計であと10点(2~3マーク)取るために、まずは経営分析の問題を完璧に取れるようにする」とか、「経営法務であと5点(1~2マーク)得点するために、知財の応用論点の知識を押さえよう」といったやり方です。

逆算式だと、やるべきタスクが絞られるため、学習スケジュールの精度が必然的に高まります。


私自身、積み上げ式から逆算式に切り替えることで、1次試験を1回で合格することができました。

1次試験の約1カ月前に受験した模試では合格基準となる総得点420点からは大きくかけ離れた360点台だった私ですが、残り1カ月で挽回すべく逆算式のスケジューリングに切り替えて、本試験では438点まで伸ばすことができたのです。

中小企業診断士試験に合格できるかどうかの分かれ道は、決して頭の良し悪しではなく、合格するための勉強法やスケジューリングのセオリーを理解し実行しているか否かという要素が大きいのです。

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