中小企業診断士とMBAは、なぜ比較される?

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中小企業診断士とMBAは、なにがどう違うの?

社会人がスキルアップを目指して学習を始めようとする時、さまざまな国家資格などを比較して検討することも多いでしょう。

「経営全般の知識を学びたい」という目的で探したときに、候補として挙がるのが、中小企業診断士MBA(Master of Business Administration=経営学修士)の2つです。

両方とも、あらゆる経営知識を体系的に学べるという共通点があるからです。

もっとも、中小企業診断士経営知識を浅く広く習得するのに対し、MBA経営戦略や意思決定などマネジメントに関連した学習領域に重点が置かれているため、特定の領域を掘り下げて学習していくという違いがあります。


中小企業診断士は資格、MBAは学位

中小企業診断士国が認定する経営コンサルタント(国家資格)ですが、MBAはビジネススクール(経営学大学院)を修了すると与えられる経営学修士(学位)です。

経営に関する知識全般を学ぶことから、経営戦略、マーケティング、人的資源管理、アカウンティング、ファイナンス、オペレーションマネジメント、経済学、ビジネス法務などを学びます。ただし、MBAは学位なので、ビジネススクールごとにカリキュラムや難易度が異なります。


欧米を中心とした有名大学をはじめとする様々な教育機関では、ビジネススクールに設置されたコースとしてMBA課程を開講しています。

MBAコースには、大学受験でいう偏差値のような基準として、国際認証機関の認証があります。MBAコースの格付け機関である国際認証機関は世界的に有名な組織が3つあり、これらの認証を多く受けているMBAコースほど権威があるといえます。

日本においても、大学やその他の社会人向け教育機関において、MBAコースを開講していますが、国際認証機関に認証されているビジネススクールはわずかです。

学歴重視の考えによれば、大学受験と同じように「どこのMBAコースを選択するか」が重要な要素になります。

一方で、中小企業診断士は国家資格であるため、登録している者はすべて、経営コンサルタントとして一定の要件を満たしていると見なされます。


中小企業診断士は誰でも受けられる、MBAは社会人経験が必要

中小企業診断士の1次試験は、誰でも受験できるため、受験者層が幅広いのが特徴の1つです。

MBAの受験資格は、世界的な暗黙のルールとして「社会人経験3年(5年以上を推奨)」というボーダーラインが存在します。その意味は、社会人経験を有する人材である方が、MBA教育による恩恵を受けやすいということです。

学位であるMBAは、修士論文もあるため、学問としての掘り下げも必要です。実態としては、MBAの受講者層は20~30代が中心です。

 

中小企業診断士は経営コンサルタント、MBAは経営幹部の養成プログラム

中小企業診断士は、経営コンサルタントとしての幅広い知識が求められており、1次試験は7科目(経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・政策)で構成されています。

1次試験合格者のみが受験資格を得ることができる2次試験は、中小企業が抱える課題を解決する事例問題が出題されるため、知識に加えて論理的思考力や分析力が必要になります。

1次試験後に養成課程に進むケースもありますが、その場合は診断実習を繰り返し受講することにより、実践的なスキルが身につきます。この点はMBAに近いと言え、養成課程コースの中には、同時にMBAの取得を目指すものもあります。

MBAは、経営幹部にとっての企業経営に必要な知識やスキルを習得できますが、学校ごとにカリキュラムが異なり、それぞれの特色を持っているため、講義やケーススタディ・ケースメソッドの内容はそれぞれです。
中小企業診断士と異なり、比較的大企業を事例としたケースが多いようです。


取得に要する期間は?

ここでは、国内ビジネススクールのMBAコースと比較します。

MBAコースの取得期間は、1~2年程度です。

中小企業診断士は試験であるため、その学習期間には個人差がありますが、概ね1~3年かけて取得される方が、ボリュームゾーンとなっています。中には、半年程度の短期間学習で合格する方も、いらっしゃいます。

資格学校のカリキュラムで学習するのか、独学なのかといった学習スタイルによっても、合格に要する期間は異なります。


取得費用には大きな差がある

国内MBAコースの修了に要する費用は、200万~400万円程度が目安となります。国公立は比較的安く、私立の方が高い授業料となっています。

中小企業診断士の取得費用は、学習期間によって個人差はありますが、仮に、資格学校の通学講座で1年間学習して合格した場合に要する費用は、以下の通りです。
  • 学費(30万円程度)
  • 受験料(1次試験:13,000円、2次試験:17,200円)
  • 実務補習(15万円程度)
合計 50万円以内

独学の場合は、学費は教材費や模試の受験料程度に収めることができるため10万円以内で済み、トータル30万円以内が目安となります。

一般的には、中小企業診断士取得に要する費用は、2次試験を受験せず養成課程に進む場合を除けば、MBA取得に比べてかなり低くなるでしょう。

診断士とMBA比較表

多面的に比較検討してみましょう



 

 




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