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脳を「負債」にしない!お金持ち脳になる考え方

同じものを見ても、同じ状況に直面しても、「自分にはムリ」という人と、「やってみよう」と考える人がいます。同じ人間なのに、180度異なるこの考え方の違いはいったい何なのでしょうか?

午堂 登紀雄

執筆者:午堂 登紀雄

ニューリッチへの道ガイド

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お金持ち体質は「どうすればできるか?」できる方法を探す

アメリカ合衆国第16代大統領のエイブラハム・リンカーンが、このような言葉を残しています。

「あなたができると思おうと、できないと思おうと、どちらも正しい」
含蓄があるとともに、ちょっと突き放したような冷徹さも感じます。できるかどうかわからなくても、できると思えば「どうすればできるか?」とできる方法を探すでしょう。
 
同じものを見ても、同じ状況に直面しても、「自分にはムリ」という人と、「やってみよう」と考える人がいる

同じものを見ても、同じ状況に直面しても、「自分にはムリ」という人と、「やってみよう」と考える人がいる


しかしできないと思えば、思考はそこで終了。それ以上そのことを深堀りして考えることはありません。かくして、できると思う人は行動し、何かを掴む。けれども、できないと思う人は何もしないから得るものも何もない……。

同じものを見ても、同じ状況に直面しても、「自分にはムリ」という人と、「やってみよう」と考える人がいる。同じ人間なのに、180度異なるこの考え方の違いはいったい何なのか。この考え方の違いを分かつひとつの要因に、「挑戦した経験の多さ」があるのではないかと私は考えています。

たとえば「こうすればこうなる」「この場合、こんなことが起こる可能性がある」「そうなったら、こう対処すればいい」とわかるのは、未知の経験に挑戦したことがあるからです。

その蓄積は、経験したことを応用できる範囲を広げてくれます。経験値が高ければ高いほど、起こりうる事態が事前に想定できるから、リスクを想定し、リスクへの対処方法が準備できる。心の準備もできる。それはさらに行動する勇気につながる。

このとき、人間の脳は資産となって、その人の人生を引き上げてくれます。反対に経験が少なければ、未知のことに対し、リターンよりもリスクが大きく見えて不安になります。そして「自分にはムリ」「やっても無駄」という言い訳をして行動をあきらめる。このとき、人間の脳は負債となってその人の人生の足を引っ張ります。

だからもし今の状態に不満があるとか、「自分にはムリ」というのが口癖になっているとしたら、脳が負債となり、自分の行動を自分で制限している可能性があります。だからこれからは資産脳へと転換させる必要がある。それが挑戦することによる「経験値の獲得」です。
 

経験を経験で終わらせず、論理的に検証する習慣を持つ

ただし、「成功体験に縛られるな」と言われることがあるように、逆に経験が足を引っ張ることもあります。あるいは失敗体験に打ちのめされ、それがトラウマとなって再チャレンジできないこともあるでしょう。

経験が強い思い込みになったり、その方法や考えにしがみついたりすると、やはり脳が負債となってしまいます。

「以前はこの方法でうまくいったから」「この方法はダメだったから」「自分はこの方法が得意だから」「苦手だから」「伝統的な方法だから」「こういうものだ」と旧来の経験にしがみつくと、別の方法が受け入れられない。新しい方法、もっと効果のある方法が採用できなくなる。

こういう状況から脱却するには、自分の成功や失敗の要因を、なるべく客観的に、そして論理的に検証する必要があります。 

たとえば「うまくいった(いかなかった)要因は何か」「どういう環境が後押ししてくれたのか(足を引っ張ったか)」「自分のどういう判断や行動の何がプラスに(マイナスに)働いたのか」「偶然の要素と必然の要素は何だったか」を抽出し、「成功の再現性をもたらす方法(再び同じような失敗を避ける方法)は何か」などと、知恵や教訓に変換していくことです。

そうすれば、どういう場面でなら過去の方法が使え、どういう場面でなら修正すれば使えるか、あるいは使えないか、ということがわかります。


参考文献)「33歳で資産3億つくった僕が43歳であえて貯金ゼロにした理由~使うほど集まってくるお金の法則~」(日本経済新聞出版社)
 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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