古都の息吹が感じられる「Chocolaterie CALVA 北鎌倉 門前」
2017年12月12日、緑深いJR北鎌倉駅より徒歩1分、円覚寺の隣という好立地に「Chocolaterie CALVA 北鎌倉 門前」がオープンしました。大船駅近くにある地元からも愛される「ブーランジュリー パティスリーCALVA(カルヴァ)」のオーナーパティシエ田中二朗さんによるチョコレート専門店です。
北鎌倉駅西口を出て左に向かい、鎌倉街道沿いを建長寺方面へ向かって歩いてすぐ、円覚寺の池を通り過ぎた左手にお店があります。もともと料亭だった「門前」の跡地の建物で、店名の由来は文豪川端康成が名付けたと云われ、円覚寺の門前であることに由来しています。
古都の風景になじむ和を基調にした店構えがあらわれ、暖簾のかかる格子戸をあけると美しいボンボンショコラが並ぶショーケースに出会えます。
壁には、アンティークのチョコレートの型が飾られ、木調の落ち着いた雰囲気です。現在はテイクアウトのみ。いずれカフェスペースも設けたいとのこと。
また店舗奥には大船のカルヴァの上階にあったChez Kentaro(シェ ケンタロウ)も12月16日に移転オープンします。
34種類のボンボンショコラはオリジナリティあふれるフレーバーが揃います。すべて上掛けタイプ。季節や素材との出会い、また新しい味を開発次第、ボンボンショコラの種類は変わっていきます。
シェフのおすすめをいくつか味わったのでご紹介します。
和の素材を生かしたショコラ
「金柑」宮崎でオーヴェルジュをしている知人の畑でとれたフレッシュな金柑を煮詰め、パート・ド・フリュイに仕上げ、果汁はガナッシュに加えています。金柑のもつ爽やかな香りが口いっぱいに広がり、果肉感も感じられ果皮がもつ軽やかな苦みとショコラとの相性がたまらない味わい。
※パート・ド・フリュイとガナッシュの2層構造
「黒糖」
ミネラル分を感じる黒糖の風味とビターなカカオの風味が合わさると、インパクトのある力強い味わいに。
他にも山椒、ほうじ茶、抹茶など和の素材を生かしたショコラが揃います。
2つの異なる味わいを重ねたショコラ
「ミントフレーズ」フレッシュなスペアミントをアンフュゼして香りを移した滑らかなガナッシュに、フレッシュな苺とピューレで仕上げたパート・ド・フリュイとのハーモニーが絶妙!
イチゴの甘酸っぱい香りに、ミントの青々しいフレッシュ感がプラスされ、より爽やかに苺の風味を立ち上げます。デザートのような素晴らしい組み合わせ。
※パート・ド・フリュイとガナッシュの2層構造
「紫蘇ライチ」
爽やかな香りの紫蘇の和らかなジュレに、ライチが華やかに香るガナッシュの組み合わせ。二つが合わさると、どこか花のような香りが広がるのが不思議。
※ジュレとガナッシュの2層構造
他にもラムバナーヌ、ラムポンム、ダージリンキウイ、キャラメルカカウェット(キャラメル+ピーナッツ)などの気になる組み合わせがあります。
オーガニックハーブティーやスパイスを使ったショコラ
「ウコン」ホワイトチョコレートベースのガナッシュにウコンを練りこむことで、目にも鮮やかな黄色のガナッシュが断面から現れます。ウコンの粒感も感じられ、思いがけずショコラとの相性もよく斬新な味わい。
「レモングラス」
スタッフの方々も口々に「美味しいんですー」とため息交じりに称賛するボンボンショコラ。ホワイトチョコレートベースにレモングラスをそのまま練りこんだ薄いグリーンのガナッシュは、レモングラスの青々とした爽やかな香りが口の中で持続します。
オーガニックで食べられるハーブを使用していることが特徴で、ガナッシュにそのまま練りこんだ新鮮な味わい。ハイビスカスやカモミール、ジンジャーもその一つです。
また田中シェフの一押しが「スモーク」。
生クリームを特殊な方法でスモークすることで、スモーキーな味わいが立ち上り、最後にスモークソルトがアクセントになった逸品。ミルクチョコレートのマイルドなくちどけが、一気に大人の味わいに変化する通向けのボンボンショコラです。
格調高い木箱も魅力
格調高い木箱の金色の刻印や、ショップカードのロゴは、チョコレートの結晶やボンボンショコラをイメージした正方形が連なったデザイン。ボンボンショコラは一粒ずつ購入してもよいですし、木箱の大きさ(3個入り、6個入り、15個入り、30個入り)を選んで、お好きなフレーバーをセレクトすることができます。「気軽に一粒から食べてもらいたい」と田中シェフ。
※ショコラ各種 250円/1個
和と洋を一度に味わえる発見のあるガトー3種
「テリーヌショコラ」64%のショコラノワールをこだわりの製法でくちどけを追求するために小麦粉を使用せず、コンベクションオーブンで蒸し焼きにして仕上げた、しっとりとした焼きショコラです。
テリーヌのような滑らかさもありながら、空気を含んだ軽やかな食感は誰からも愛される味わいです。
「栗きんとんショコラ」
茨城産の栗のペーストと特別な製法で仕上げた自家製白餡と合わせた栗きんとんに、カカオ分40%のミルクチョコレートガナッシュを二層に重ねたもの。
ホックリとした栗の風味を生かしつつ、優しいミルクチョコレートが味わいを一つにまとめています。
「ようかんショコラ」
実は餡子好きという田中シェフ。「でも練り羊羹も水ようかんも好きではない」という田中シェフが追及して作り上げた羊羹は、小豆の味わいを生かした上品な甘みで、サラリとしたくちどけです。
そしてクリオロ種のカカオを使用した、乳脂肪は一切使用せず水だけで仕上げたスッと切れのある味わいのガナッシュが組み合わさった、他にはない味わいです。羊羹とショコラが合わさると「とっても甘いかも?」というイメージを完全に覆す、すっきりとした味わいと上品な甘さにシェフの腕を感じます。
どれも和と洋を一度に味わえる、発見のある逸品揃いです。今後はテイクアウトメニューも考案されるそうで、目の離せない新店です。
田中二朗シェフのショコラへの想い
パティシエだった父の背中を見つつ、パティシエ、そしてショコラティエとして成長し続ける田中二朗シェフ。日本人だからこそできる、そして鎌倉のこの地だからこそできる、ショコラづくりを目指されています。「自分自身をチョコレートで表現すると、自然とこの形になった」と田中シェフ。日本人として、そして地元鎌倉の誇りをもち、自分にしかできないショコラトリーを作りたいという熱い想いから、歴史ある古都北鎌倉に相応しいお店が誕生しました。今後の展開も楽しみにしています!
プロフィール
1979年 神奈川生まれ
1998年 東京プリンスホテル入社
2001年 川村英樹氏に誘われ吉祥寺「パティスリーアテスウェイ」にオープニングスタッフとして5年半勤務
2007年 渡仏 パリ郊外VANCRESSON(ヴォークレッソン)で修行を始めその後ノルマンディー地方ROUAN(ルーアン)にあるPatisserie chocolaterie JULIEN 「パティスリーショコラトリージュリアン」にて初の外国人スタッフとしてシェフジュリアン氏に認められる。帰国後店舗準備期間「葉山音羽の森」に勤務。
2009年 地元大船に「Patisserie CALVA」をオープン
【コンクール受賞暦】
2000年 内海杯ジュニアコンクール金賞
2005年 内海杯国際コンクール日本予選銀賞
WPTC2010年国内予選飴細工部門ファイナリスト
WPTC2012年国内予選飴細工部門ファイナリスト
WPTC2014年国内予選優勝
WPTC日本代表チームキャプテン飴細工担当
2016年 THE STAR OF CHOCOLAイタリア開催 日本代表
2016年8月 PASTRY LIVE the Showpiece Championshipアメリカ アトランタ開催 日本代表
2016年 PASTRY LIVE the Showpiece Championshipアメリカ アトランタ開催 川村英樹 田中二朗ペア 優勝
2017年 ワールド チョコレート マスターズ2018 国内予選 準優勝
SHOP DATA
Chocolaterie CALVA 北鎌倉 門前(ショコラトリー カルヴァ 北鎌倉 門前)〒247-0062 神奈川県鎌倉市山ノ内407
0467-38-6259
10:00-18:00
火・水定休日
JR北鎌倉駅より徒歩1分
http://chocolaterie.calva.jp/
※価格は全て税別で表記