3位「決断ってほどでも無いですが…自然にイクメンしてました」
厚生労働省が今年5月に発表した、昨年度の男性の育児休業取得率は3.16%。2020年度までに13%を達成するという目標にはまだ遠いが、調査を始めた1996年度以来、過去最高の取得率となった。
政府や企業の働きかけで、男性の子育てに対する意識も変わってきている。オールアバウトが11月上旬、子どもを持つ20代から50代までの既婚男性(首都圏在住・会社員)419人に実施したインターネットリサーチでは、半数が「イクメン」という言葉を好意的に捉えていることがわかった。年齢別では、20代67%、30代51%、40代49%、50代36%の順となり、若い世代ほど「イクメン」という言葉を好意的に受け止めていた。
一方、「イクメン」という言葉に違和感を感じる人も23%いたが、その理由(複数回答)として最も多かったのが、「安易に属性分けをしているから」で61%。次いで「男性の育児は当たり前だから」が37%となり、これらの回答が、「響きがダサイから」(20%)や「自身が育児をあまりしないから」(5%)を大きく上回ったことからも、育児は夫婦で取り組むのが当たり前という意識の男性が増えたことがわかる。この意識は若い世代で強い傾向があるようで、「男性の育児は当たり前だから」と答えた人は若い世代に多く、20代60%、30代44%、40代33%、50代24%の順となっている。
ガイドの解説コメント
「マネジメント」ガイド 大塚 万紀子
数年前から「イクメン」といった言葉に代表されるように男性の育児参画への注目が集まっていますが、イクメンという言葉が浸透した一方、「イクメンと呼ばないでほしい」という議論も出てきました。父親が子育てをすることは特別なことではなく、育児にかかわるのは自然なことなのに、わざわざ「イクメン」と称され、ことさらに持ち上げられることに抵抗感を感じる男性も増えてきているようです。こうした議論は、男女ともに子育てにかかわることが当たり前だ、という社会に向かって進む過程として非常に重要です。
キャリア部門1位にある「働き方改革」が進むことにより、育児や家事などに時間を使うことができる人も増えてきています。仕事も私生活も充実させていくライフスタイルが一層浸透していくことに期待です。