キャンピングカーは冬旅にこそ活躍!防寒対策もばっちり

キャンピングカーで冬に車中泊

こんな積雪の中だってへっちゃら!

食べ物が美味しい。冬空や雪景色が綺麗。そしてウインタースポーツ!
冬こそキャンピングカーが大活躍だ。
「車の中、寒くない?」
「あんな大きな車で、雪道運転とか、考えられない」

そんな声が聞こえてきそうだがだが、キャンピングカー愛好家には「冬こそ!」という人も珍しくない。

冬の運転に必要なこと。キャンピングカーの断熱性能や防寒装備について、きちんと理解して用意すれば、夏とは違った楽しみが待っているのだ!
   

キャンピングカーは工夫を凝らした断熱がされている

通常、乗用車はほとんど断熱されていない。夏の炎天下、車内の温度がとんでもない高温になることはご存知だろう。深夜のスキー場でエンジンをかけて夜明かししたことのある人なら、暖房をかけていても底冷えした経験がおありだろう。

ではなぜ、乗用車は断熱しないのか。それは、走行中はエンジンの回転で発電し、冷暖房が潤沢に使えるからだ。ところがキャンピングカーはそうはいかない。エンジンが止まっていても快適に過ごせる必要があり、そのために断熱が大切なのだ。

キャンピングカーの主な断熱方法は、
・外板と内壁の間にグラスウールなどの断熱材を詰めたり、特殊な断熱塗料を塗布したり
・居室部分の窓を二重窓にする
など様々な手法が使われている。
断熱材

天井にも壁にもぎっしりと断熱材が入れられている

どこがどう、断熱されているかは車による。三方(左右両側とリア)の壁面断熱、天井(屋根)断熱、床面断熱。すべてに断熱が施されている車もあれば、壁面だけ、などの車もある。どの程度の断熱なのかも、商品やビルダーによってさまざまだ。「冬も遊びたい」「真夏の暑さをしのぎたい」という人なら、どこをどの程度断熱しているかは、ぜひチェックしておきたい。
 

フロント/左右のガラスは断熱材で防寒対策を

しかし、せっかく断熱してあっても、運転席前面と左右のガラス、バンコンではリアガラスなども普通のガラスだ。冬場のキャンプに備えるなら、これらのガラス面にはアイズ社のマルチシェードなど市販の断熱シェードを用意しよう。各車種の窓の形に合わせた専用設計になっていて吸盤で簡単に取り付けられるスグレモノ。キルティング生地で断熱でき、目隠しにもなって一石二鳥だ。キャンピングカーのパーツ専門店や、車を購入したディーラー・ビルダーに聞いてみよう。

キャンピングカーの暖房。冬の必需品「FFヒーター」

キャンピングカーは「動く家」。だから冬になれば暖房が必要だ。キャンピングカーに付けたい装備不動の人気No.1が「FFヒーター」。車内の空気を汚すことなく、安心して使うことのできる燃焼式の暖房器具だ。

燃料は基本的に車の燃料タンクから配管されていて、別途暖房用の燃料を用意する必要もない。車の燃料を使わない場合はプロパンガス燃料の物もある。電源はサブバッテリーを利用するので、アイドリングストップしていてOK。その能力は外気温が氷点下10度になるスキー場でも、車内はTシャツで過ごせるほど。
FFヒーター

これがFFヒーター。食パン2斤ほどのサイズだが強力!

FFヒーターを装備したら、一酸化炭素中毒にならないために警報器を

燃焼系の暖房で注意が必要なのは一酸化炭素中毒だ。FFヒーターが正常に働いていれば、閉め切った車内で使っても一酸化炭素中毒の心配はない。が、積雪でFFヒーターの排気口が塞がれてしまった場合など、排気が車内に逆流して中毒を起こす恐れはある。FFヒーターを装備したら、排気口の位置はきちんと把握しておき、積雪や建物の壁などが障害にならないように気を付けたい。

実は暖房以外にも、一酸化炭素中毒のリスクはある。ごくまれなケースだが、深夜のサービスエリアなどで仮眠中、すぐ隣に大型トラックが普通乗用車が停まったりするのはよくあること。

そうした車にはサブバッテリーがないので、特に真夏・真冬はエンジンをかけっぱなしにして(エアコンを使いながら)休憩する場合が多い。その車の排気ガスが室内に侵入してくることもある。

こうしたリスクを少しでも回避するために、一酸化炭素警報器は必ず備えておこう。乾電池式で簡単に設置できる物が、Amazonなどの通販サイトでも簡単に入手できる。一酸化炭素は空気よりも軽いので、車内のなるべく高い場所に設置しよう。

キャンピングカーの足元対策。雪山に行かなくても冬用タイヤ!

雪道運転は、確かに気を遣う。特に積雪の少ない都市部の人間にとっては、恐怖でしかない、という場合も。だが、しかるべき備えをして慎重に運転すれば、楽しい冬の旅が味わえる。
雪道

スタッドレスタイヤがあれば雪道も安心

キャンピングカーは乗用車と比べて重量があるので、タイヤチェーンだけでは不安。そこでスタッドレスタイヤを装備したい。念のため、スタッドレスタイヤに装着できるサイズのタイヤチェーンも用意しておけば万全だ。

ほとんどのキャンピングカーは「貨物車」がベースになっている。車が大きい事に加えて、架装されているために車重が大きい。たとえ同じサイズのタイヤでも、乗用車用では能力不足なのだ。タイヤの表記(サイズ、耐荷重が明記されている)をよく見て、サマータイヤと同等以上の耐荷重性能を持ったタイヤを装着しなければならない。チェーンも同様で、車重に見合った強度の物を選びたい。タイヤショップなど、プロとよく相談するのが良いだろう。

もうひとつ、忘れてならないのがトレーラーをお持ちの方。トレーラーでもスタッドレスは必須だ。ただ後ろを引っ張っているだけと思うかもしれないが、雪道でトレーラーを適切に制御するには、ヘッド車と同等の冬用タイヤが必要になる。こちらもビルダーによく相談するのがおすすめだ。

冬も遊びにはいくけれど、雪山には行かないからスタッドレスは不要、という人もいるかもしれない。が、やはり冬も遊びたいなら、できれば真冬だけでも履き替えよう。水たまりが凍るかもしれない。突然の雪に見舞われるかもしれない。凍結の可能性を考えて備えておくのが、安全のための第一歩だ。

保管場所の確保や履き替えの手間を嫌って、冬以外でもスタッドレスタイヤを履きっぱなしにする人もいるが、これはお勧めできない。「滑らないタイヤなんだから、夏だっていいでしょ?」と思うかもしれないが、
・走行音がうるさい
・制動距離が長くなる(特に雨天では顕著)
・燃費が悪い
・摩耗が進む
といったトラブルが。氷雪路以外でのスタッドレスタイヤの性能は、サマータイヤに劣るのだ。
 

軽油には「冬用」がある。雪が降る寒冷地のガソリンスタンドで販売

キャンピングカーに限らず、ディーゼルエンジンの車に乗っている人が気を付けたいのが、軽油の凍結だ。「凍る」というのは正確な表現ではないが、軽油に含まれるパラフィン分は、低温になると固まる性質があって、パイプやフィルターを詰まらせてしまうのだ。

東北地方など寒冷地で販売される軽油は、あらかじめ固まらないように成分調整されている。そこで「冬旅」で気を付けたいのは、給油のタイミング。都市部で満タンにしたまま寒冷地に入ると、固まってしまう恐れがある。ほどほどの量で出発して寒冷地で給油すれば、凍結を防ぐことができるのだ。具体的に説明すると、軽油には「特1号」から「特3号」まであり、数字が大きいほど低温対応。給油する際にスタッフに確認すれば安心だ。なお、ガソリンにはその心配はないので、こういった配慮は不要だ。


いかがだろうか? 冬用タイヤなどお金のかかる装備もあるが、事故を起こしてからかかる費用に比べたら各段に安く済む。なにより、しっかり装備して出かければ、夏には味わえない冬遊びが満喫できる、キャンピングカー。温泉巡りもよし、グルメ旅もよし。雪深いゲレンデの駐車場で、鍋をつつきながら長い夜を過ごすのも格別だ。そんなコアな体験に、ぜひ挑戦してみてはいかがだろうか。

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