看板にゃんこがお出迎えしてくれる、路地裏の隠れ家的喫茶店「喫茶 岸」
看板猫が2匹もいる!と知ったら行かずにはいられない動物好きのガイド。場所は尾山神社の神門に続く階段傍の路地裏の一角にある岸さん。童話に出てきそうなメルヘンチックな建物が目印です。実はこのお店も先の禁煙室と深い関わりがあり、何と禁煙室の内装を担当したのが現店主の蚊爪さん(初代店主が岸さんだったので店名が「岸」なのです)のお兄さん。もちろん、岸の内装も手掛けています。
カウンターのみの小ぢんまりしたお店なので、メニューもドリンク・フード合わせて13種類とシンプルですが、ドリンクはカップの縁近くまで注がれたたっぷりサイズにお菓子が付いてきます。市販のものですが、こういうささやかな心遣いが嬉しいですね。
そして肝心の看板にゃんこ2匹ですが、あやめちゃん(♂・7ヶ月)は一瞬顔を見せてくれたもののすぐに散歩に出かけてしまい、チロちゃん(♀・13歳)はお昼寝中で会うことができず……。残念。
やはり生き物なのでこちらの期待通りにはいきませんが、猫好きは足を運んでみてくださいね。
■喫茶 岸
住所:〒920-0918 金沢市尾山町12-15
TEL:なし
営業時間:10:00~21:00
定休日:日曜日
マスターのコーヒー談義に耳を傾けながら最高の1杯に舌鼓「懐古洞さかえ」
最後にご紹介する懐古洞さかえは喫茶 岸のすぐ近く、同じ尾山神社傍にある100年以上続く骨董品店兼喫茶店で、ローレンスのマダムに負けず劣らず個性的なマスターが切り盛りされています。とにかくコーヒーに並々ならぬ情熱とこだわりを持ち、これまで多くの喫茶店やカフェを巡ってきましたが、こちらのマスター以上と言えるのは桂珈琲店の坂口さんくらいでしょうか。
まず店内に1歩足を踏み入れると、問答無用でカウンター席へ案内されます。目の前には10年以上探し続けてようやく手に入れたマスターご自慢の大正時代に造られた両輪のコーヒーミル。マスターによると両輪だと豆が細かく均一に挽けるのだとか。
そのミルを使って挽いた豆をペーパードリップで丁寧に淹れ、ティースプーン1杯分の砂糖を加えるのがさかえ流。あえてかき混ぜないことで飲み終わるときに仄かな甘味が口に残るようになっています。
マスターがその日の気温や湿度に合わせて調整して淹れるコーヒーは、酸味と苦味のバランスが絶妙でクセがなく本当に飲みやすいので、ブラックが苦手な人でも挑戦してみてほしい究極の1杯です。
■懐古洞さかえ
住所:〒920-0918 金沢市尾山町2-43
TEL:076-231-4653
営業時間:月~金8:00~17:00 / 土&日9:00~14:00 or 15:00
定休日:第1・第3土曜日
昭和の薫り漂うノスタルジックな雰囲気や歴史を感じさせる調度品だけでなく、オーナーの気さくな人柄と楽しいお喋りも純喫茶の魅力。ぜひ時間を取って、昔ながらの喫茶店でしか味わえない非日常の世界にじっくりと浸ってくださいね。