名所・旧跡

栂池自然園・天空のハイキングでカラフルな紅葉を満喫

北アルプスの山々が間近に迫る白馬周辺は山岳リゾートの宝庫。その中で栂池(つがいけ)高原の上にある栂池自然園では、平均標高が1900メートルと高いことから、里よりも早く美しい紅葉・黄葉を楽しむことができます。高山ならではの素晴らしい風景と共にカラフルな紅葉を楽しめる栂池自然園の見どころと、アクセス・駐車場情報などをご紹介します。

村田 博之

執筆者:村田 博之

名所・旧跡ガイド

北アルプスの大自然の中にある栂池自然園で、紅葉散策を楽しみませんか?

栂池自然園の紅葉・黄葉(1)

ナナカマドの赤、ダケカンバの黄色に青空と白い雲、草の緑とカラフルな風景が楽しめる秋の栂池自然園(2013年10月6日撮影)

北アルプスの山々が間近に迫る白馬(はくば)地区は、自然を豊かに感じられる山岳リゾートが集まり、春から秋は登山客やハイキング、冬はウインタースポーツを楽しむ人たちで賑わいます。

そんな白馬地区を代表する山岳リゾートの一つ、栂池(つがいけ)高原にある栂池自然園では、北アルプスの山々を近くに感じながら高山植物を見ることができ、秋は里よりも早く紅葉や黄葉を愛でることができます。

今回は紅葉をより早く愛でることができる栂池自然園の見どころとアクセス方法などをご紹介します。

<目次>
  1. ゴンドラとロープウェイで行く天空のハイキングスポット、栂池自然園
  2. 麓よりも早く色づく、そしてカラフルな紅葉・黄葉を満喫!
  3. 間近に感じる雲と紅葉の雰囲気も楽しみましょう
  4. 栂池自然園へのアクセス
 

ゴンドラとロープウェイで行く天空のハイキングスポット、栂池自然園

栂池自然園の紅葉・黄葉(2)

平均標高1900メートルの高層湿原の中を散策できる栂池自然園。秋は紅葉・黄葉が楽しめます(2013年10月6日撮影)

栂池自然園Yahoo! 地図情報)は、長野県の北西部、小谷(おたり)村にあり、北アルプスの白馬岳(しろうまだけ)を中心とした白馬連峰の山々を間近に見ながら、雄大な自然の中を散策することができる施設です。

栂池自然園の平均標高はおよそ1900メートルで、富士山(3776メートル)の半分くらいの高さに位置しています。栂池自然園の周囲には日本国内でも有数の規模を誇る高層湿原が広がっており、散策路を歩きながら、春から秋まで様々な高山植物の姿を見ることができます。
栂池ゴンドラリフト「イヴ」

栂池高原駅から栂の森駅まで登る栂池ゴンドラリフト「イヴ」(2013年10月6日撮影)

栂池自然園へは、栂池高原駅から「栂池パノラマウェイ」と名付けられた栂池ゴンドラリフト「イヴ」と栂池ロープウェイを乗り継いで行きます。
栂池高原で行われているパラグライダー

栂池ゴンドラリフト「イヴ」からの眺め。パラグライダーが飛んでいるシーンを見ることもできます(2013年10月6日撮影)

栂池ゴンドラリフトからは、栂池高原を見下ろしたり、周囲の山々のパノラマが望めます。またタイミングが良いと気持ちよく空を飛ぶパラグライダーを楽しんでいる人たちを見ることもできますよ。
栂池ロープウェイ

栂大門駅から自然園駅を結ぶ栂池ロープウェイ(2013年10月6日撮影)

栂池高原駅(標高831メートル)からゴンドラリフト「イヴ」で20分かけて栂の森駅(標高1582メートル)へ。5分ほど歩いて栂大門駅(標高1560メートル)から栂池ロープウェイで自然園駅(標高1828メートル)まで5分乗車し、1000メートルほどの標高差を一気に登ることができました。
栂池自然園への道案内

ロープウェイ 自然園駅にある栂池自然園の道案内(2013年10月6日撮影)

自然園駅からは周囲の色づいた木々を見つつ10分ほど上り坂を歩くと、栂池自然園の入口に到着します。ゴンドラリフトやロープウェイの待ち時間もありますので、栂池高原駅から栂池自然園までは、1時間~1時間半程度の時間を見ておくと良いでしょう。
 

麓よりも早く色づく、そしてカラフルな紅葉・黄葉を満喫!

栂池自然園の紅葉・黄葉(3)

栂池自然園では、赤く色づくナナカマド、黄色に色づくダケカンバが彩る中を散策できます(2013年10月6日撮影)

秋の栂池自然園の楽しみは、標高差のおかげで麓より早く色づく紅葉・黄葉です。
栂池自然園の紅葉・黄葉(4)

黄色に染まる山に向かって散策路が伸びていきます。所々に赤も加わるカラフルな風景です(2013年10月6日撮影)

その年の気候にもよりますが、例年9月下旬から10月上旬に見頃を迎えます。赤く色づく木はナナカマド、黄色く色づく木はダケカンバです。
栂池自然園の紅葉・黄葉(5)

別の散策路の方向を望む。どこを見回しても黄色と赤が目に入ります(2013年10月6日撮影)

栂池自然園に入ると道が2つに分かれますが、所々で合流することができるようになっています。散策路の周囲で赤や黄色に染まった木々が織りなす風景を楽しむことができますので、好みの風景を探しながら歩くと良いでしょう。
栂池自然園の紅葉・黄葉(6)

黄色、赤、緑に加えて、天気に恵まれると青空が参加して、さらにカラフルな風景ができあがります!(2013年10月6日撮影)

天気に恵まれると青空が加わり、さらにカラフルな風景を満喫することができます。
栂池自然園の紅葉・黄葉(7)

散策路の周囲だけでなく、少し離れた山まで美しい色に染まります(2013年10月6日撮影)

散策路の向こうには、麓から見上げていた北アルプス・白馬連峰の山々が間近に見えますが、その山も黄色や赤で彩られます。山の近くまで来ないと見られない秋限定の絶景と言えるでしょう。
栂池自然園の紅葉・黄葉(8)

ワタスゲ湿原付近から見る栂池自然園の紅葉・黄葉。入口からここまで片道40分ほどかかります(2013年10月6日撮影)

なお栂池自然園の散策路は、奥に進むに連れて標高が高くなります。ワタスゲ湿原の先、浮島湿原方面へはきつい坂道もありますので、歩きやすい靴で行きましょう。

また一番奥まで歩いて一周すると合計5.5kmの長いハイキングコースとなり、3時間半以上の時間が必要です。当日下山する場合は、下りのロープウェイの最終時間に間に合わせる必要がありますが、ワタスゲ湿原で折り返すと1時間半程度に短縮できますので、持ち時間を考えながら回る範囲を調整すると良いでしょう。
 

間近に感じる雲と紅葉の雰囲気も楽しみましょう

栂池自然園の紅葉・黄葉(9)

山の天気は変わりやすい。標高の高い栂池自然園では、あっという間にガスに覆われることがあります(2013年10月6日撮影)

昔から「山の天気は変わりやすい」と言いますが、標高の高い栂池自然園でも同じことが言えます。天候に寄っては急にガスがかかることもありますし、すぐに晴れてくることもあります。

そんなときに楽しみたいのが雲のある風景。標高が高い所にいることで、雲が近く感じられます。紅葉と雲、青空と目まぐるしく変わる自然の雰囲気を体感してみて下さい。ただし天候が荒れ模様の時は案内に従ってすぐに下山するのが鉄則ですね。


麓より早く紅葉を愛でることができる栂池自然園をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。周囲には仁科三湖など自然あふれるスポットも点在していますので、ゆっくり時間を取って高原の秋を楽しんでみて下さい。
 

栂池自然園へのアクセス

栂池ゴンドラリフト「イヴ」・栂池高原駅

栂池自然園への入口となる栂池ゴンドラリフト「イヴ」の栂池高原駅

地図:Yahoo! 地図情報
アクセス:
<鉄道>
北陸新幹線 長野駅より、アルピコ交通バス 特急 白馬乗鞍行きに乗車し、栂池高原バス停下車。
もしくはJR大糸線 白馬駅からアルピコ交通バス、南小谷駅から小谷村村営バスで栂池高原バス停下車。
栂池高原駅からは、栂池ゴンドラリフト「イヴ」で栂の森駅まで20分、5分ほど歩いた栂大門駅から栂池ロープウェイで自然園駅まで5分、自然園駅から栂池自然園までは上り坂を徒歩10分。

<高速バス>
バスタ新宿から、白馬を結ぶ高速バス(京王バス、アルピコ交通バスの共同運行、昼4~5往復(通年)、夜1往復(季節運行))で白馬八方バスターミナル下車。アルピコ交通バスに乗り換えて栂池高原バス停下車。

<車>
長野自動車道 安曇野インターチェンジより、国道147号線または県道経由で大町へ。国道148号線に進み、栂池高原への案内に従う。
ゴンドラリフト乗り場周辺に駐車場が点在しています。

【関連サイト】 「紅葉の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで紅葉の名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。
「甲信越の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで甲信越地方の名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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