子育て/育児ストレス解消法

赤ちゃんに集まる「かわいそうオバサマ」をかわすテク

赤ちゃんに集まる「かわいそうオバサマ」をかわすテクを紹介します。「赤ちゃんに靴下をはかせないとかわいそう」など、善意のかたまりで新米母親にアドバイスをくれるアラ還世代の先輩母たち。ありがたいのだけれど、イライラすることも。敬意あるかわし方は?

斎藤 貴美子

執筆者:斎藤 貴美子

子育てガイド

<目次>

赤ちゃんに靴下をはかせないとかわいそう……声をかけてくるオバサマ

赤ちゃんに靴下をはかせないとかわいそうと言うオバサマ

赤ちゃんを連れていると色々な人が声をかけてきます

赤ちゃんを連れていると「かわいいわねぇ」と声をかけられることが多いですよね!赤ちゃんはいるだけで、老若男女をほっこりさせる力があってすごいなぁと感じるのですが、特に引力を発揮するターゲットが60歳前後のオバサマ方に対して。30年ほど前に育児を経験された、いわば先輩ママさんたちです。

「本当にかわいいわね~」→「今が一番かわいいときね~」→「でもママは大変なのよね~」→「がんばってね~」という、歯切れのよい起承転結で声をかけていただくと、こちらも元気と勇気が湧いてくるのですが、時々対応に困ってしまう時はありませんか?

それは私の場合、「これじゃあ、赤ちゃんがかわいそう」と言ってあれやこれやの指示を出したり、勝手に実行にうつす通称「かわいそうオバサマ」でした。
 

「かわいそうオバサマ」のあるあるコメント

赤ちゃんのためを思っていることは伝わってくるのだけれど……

赤ちゃんのためを思っていることは伝わってくるのだけれど……

彼女たちからよく聞くコメントとしては
  • 「靴下をはかせないとかわいそう!風邪をひくわよ~脚から冷えるんだから。最近のお母さんは知らないのね」
  • 「ほら、肌が見えてるじゃない!上着のボタンをしっかりしめないと、寒くてかわいそうよ」
  • 「お帽子をかぶらないと寒い(暑いわよ)。かわいそうじゃない」などなど。
筆者が実際に遭遇したヘビーなところだと
  • 「保育園に入れるなんてかわいそう。3歳まで母親のもとで育てないと、のちのち非行に走るわよ」と言われたことも……。
これらの言動は親切心から出ていると知っているし、人としてもママとしても先輩であるなので、こちらも敬意をもって接したい……しかし、産後まもない不安定な心身の状態だと「もう、ほっといてよ!」と一喝したくなる場面もあるのです。
 

こちらの意図を説明しても徒労に終わることもシバシバ

新米ママの心の中を表現するとこんな感じに

新米ママの心の中を表現するとこんな感じに

私の場合、実母の指示出しがひどかったので「うるさーい!」と言いながら、最初は「赤ちゃんはかわいそうではない」根拠を逐一話していました。

例えば「素足の理由は、足はラジエーターで体温調節機能があるから、むやみやたらに靴下を履かせなくていいらしいよ」などといった具合に。

しかし、悲しいかな人間のサガで一度学習して成功体験を得てしまうと、己の考えを上書きしにくいようです。

実母は、「靴下をはかせたから風邪をひかせなかった」という記憶が自信となって永久保存的にロックされたのか、全く聞く耳持ちませんでした。

同じく前述のオバサマたちに、いくらこちらが「足で体温調節していて」なんて説明をしても徒労でしょう。
 

本心は違っても「アリガトウゴザイマス」を絞り出す

喜怒哀楽の表情を分かりやすく出さない顔

喜怒哀楽の表情を分かりやすく出さない顔

そこで新米ママの対応としておすすめしたいのが、とりあえず「ありがとうございます」と言うことです。
 
  • 表情
    心に余裕があったら女優になってあしらう笑顔で、なかったら能面の顔で。これはノンバーバルコミュニケーションというらしいのですが、言葉よりも態度(能面顔)のほうが、「それ以上のアドバイスはご無用!」との本心が伝わるそうです。そりゃそうですね。  
     
  • 言った後の行動
    軽く会釈をして足早に過ぎ去る。電車内などで離れられない場合は目をそらす。私も昔、疲れた顔で実践したら、オバサマは「まあ(不満!)」という反応でしたが……こちらの気持ちがしっかり伝わっていたようで、それ以上アドバイスされることはありませんでした。
 

要注意!こんな対応は気を付けて

  • 「そうなんですか~?」と笑顔で相づちをうつ
    こちらはかわしているつもりでも「もっと聞きたいです」と受け取られることも。すると、その方の育児感、ひいては昔の自分の子育て話と娘と孫の話まで発展することがあるので注意。案外楽しく学ぶところもあるので、聞きたければそれでよし!
     
  • 無視する。けんか腰に「はい、分かってます」と言う
    双方ともイライラする結果になります。波風がたち「最近の若い人は」と吹聴されて二次被害にあうかもしれません。
     
  • よく聞いていたら、宗教の勧誘の場合
    これは筆者の実体験ですが、ベビーカーを押して道を歩いていると、自転車に乗ったオバサマがすーっと私に横づけし、「育児、大変だね!おっぱい出てるの?」と突然声をかけてきて、べらべら5分ほど自分の育児観をしゃべり、自転車を押しながらずっとついてきたことがあります。結論は「私、〇〇教なんだけど、セミナーに遊びに来る?」という具合。 

    そこでオートマティックに「アリガトウゴザイマス」と言ってしまうと受領・承諾の意味になってしまうので、興味がないときはご注意を。
    (娘の夜泣きが続いて疲れ切っていた時だから救ってくれようとしたのかもしれませんが、母乳かもわからないのに、いきなりおっぱい出てる?はないですね……)
     

かわいそうオバサマにならないために気を付けるべきこと

やられてうれしかったことだけをやれるアラシックスでありたい

やられてうれしかったことだけをやれるアラシックスでありたい

と、ここまで新米ママの立場になって、敬うべき先輩ママたちに苦言を呈してきましたが、あと2~30年たてば私たちも立派なオバサマ。その頃は、「赤ちゃんがかわいそう。○○すべきよ」なんて時代錯誤なアドバイスを送ってしまっているかもしれません。

そうならないためには、乳児の育児事情を常にアップデートするか、新時代のママたちを信頼して、余計なアドバイスはせずにエールを送るだけの存在になることを心がけましょう。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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