JALグループ「JAC」が運航する本州で最短の路線

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伊丹空港から但馬空港に向けて出発する前の「サーブ340B」は、バスから徒歩での搭乗。


全国に就航ネットワークを持つJAL(日本航空)グループの1つ、日本エアコミューター(JAC)は、鹿児島空港を拠点に、奄美群島などの離島をはじめ、福岡や大阪(伊丹)、出雲、隠岐、松山などに就航する地域に密着した航空会社です。特に、離島や地方の路線は“生活の足”として欠かせません。

今回の記事では、JACが運航する本州最短の路線「伊丹―但馬」についてご紹介します。また、1日2往復のみの「コウノトリ但馬空港」だからこその取り組みである運賃助成制度、「JGC」修行としての人気についても解説します。


但馬空港へ40分 小型機「サーブ」に乗って空の旅

兵庫県北部にあるコウノトリ但馬空港へは、大阪(伊丹)空港発着。伊丹空港では、飛行機までバスに乗って向かいます。使用機材はスウェーデン製の36人乗り「サーブ340B」。バスから降り、歩いて搭乗口まで向かうのですが、飛行機が間近なので小型機とはいえなかなか迫力があります。

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伊丹空港を離陸した後、大阪や神戸などの景色が機窓から見えることも。翼の左あたりに見えるのは甲子園球場。


サーブの特徴が表れるのは、プロペラを勢いよく回す振動をほぼ直に感じながら離陸したり、飛行したりするとき。上空では、他のジェット機などよりも飛行する高度が低いので、まるで「遊覧飛行」のような感覚で機窓からの景色を楽しむことができます。天気が良ければ、飛行経路によっては大阪や神戸、六甲山、天橋立などがよく見えますよ。

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伊丹-但馬ではキャンディのサービスがあります。JACオリジナルパッケージに注目。


所要時間は40分。あっという間に着きます。それでも、特徴あるプロペラ機でもあり、「飛行機で旅をした」という気分をしっかり味わうことができます。


但馬路線に2018年度から新型「ATR」が導入予定

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日本エアコミューターでは新型の「ATR42-600」を但馬路線にも2018年度から導入する予定です。


JACでは、日本の空で20年にわたって活躍してきたサーブに代わり、新たに「ATR42-600」(ATR)の導入を進めています。1号機を2017年1月に受領して4月から定期運航を開始、その後順次、サーブとの入れ替えとなります。但馬路線への導入は2018年度中と予定されています。

ATRは、サーブよりやや大型となる48席で、機内が静かで個々のスペースも広く、特にシート上の物入れに機内持ち込み手荷物のスーツケースが入るほど大きいなど、とても快適です。


空港の愛称が「コウノトリ」の理由と「たじまる」

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兵庫県北部の豊岡市にあるコウノトリ但馬空港。大阪(伊丹)へ1日2往復が運航されています。

但馬空港は、兵庫県北部の豊岡市にあります。開港したのは1994年5月。「コウノトリ但馬空港」という愛称で親しまれており、「たじまる」というマスコットキャラクターもいます。

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但馬空港のターミナル内にある「コウノトリ」のブロンズ製オブジェ。

なぜ「コウノトリ」なのかというと、豊岡市を含む但馬地域が国の特別天然記念物「コウノトリ」最後の生息地だからです。

1999年にオープンした「兵庫県立コウノトリの郷公園」では、コウノトリの保護増殖、野生復帰が行われています。特に、2005年から07年にかけ、人工飼育のコウノトリの自然放鳥と産卵、雛の巣立ちが話題になりました。“子宝に恵まれる”ということでも縁起がいいとされます。

豊岡市にある「兵庫県立コウノトリの郷公園」では、コウノトリの放鳥、幼鳥の巣立ちなどが見学でき、観光客に人気です。

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但馬空港のターミナル横に国産旅客機として活躍した「YS-11」が展示され、いつでも外から見られます(内部見学は一部のイベント時のみ)

但馬空港から、豊岡市内や城崎温泉行きのバスが運航便と接続するほか、レンタカーの利用も可能。観光スポットも充実しており、城崎温泉や竹田城跡はもちろん、そばで有名な出石、但馬牛やカニなどの絶品グルメも味わえます。

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但馬空港のマスコットキャラクター「たじまる」。イベント時は着ぐるみも登場します。


JAL上級会員になるための「JGC修行」でも人気の路線

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日本エアコミューターではJALとは別に独自の機内誌「JAC NOW」や就航地に関するキャンペーンなどを実施しています。


伊丹-但馬は、但馬地域での生活の足であり、観光客にも人気のある路線です。さらに、JALの上級会員になるため、マイラーの“JGC修行”でも知られています。

(参考) 但馬情報特急 – 但馬修行 

その理由の1つが、上級会員になる1つの目安とされる「JALグローバルクラブ(JGC)」に入会できる基準が、1月から12月までの搭乗回数50回であることに関係しています。国内でもっと短い路線はあるものの、関西圏および首都圏などからアクセスしやすい伊丹空港を発着する伊丹-但馬が、搭乗回数を稼ぐのに効率が良いからです。

【関連記事】
JALの上級会員(ステータス)になる方法とは? 


但馬在住や在勤だと「運賃助成」がある

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全国の空港で人気のランウェイタオルの「但馬空港」版が空港内などで数量限定発売中


但馬在住や勤務、また但馬に出張する人向けに、但馬空港の周辺市町からの「運賃助成」が受けられます。対象の市町は、但馬地域の豊岡市、養父市、朝来市、香美町、新温泉町。それぞれ市町で助成の対象が異なります。

(参考)コウノトリ但馬空港HP「運賃助成」 

例えば、但馬-伊丹では、特割8100円のところ、運賃助成後は4100円となります。鉄道と比較すると、豊岡-大阪の運賃4940円より安くなり、しかも鉄道だと所要3時間かかるところ、飛行機ではたった40分なので、時間が短縮できます。

運賃助成の利用方法は、但馬地域の各市町の指定旅行代理店で航空券を予約購入し、購入時に備え付けの「事前申請書」を提出すれば助成適用額で購入できます。また、インターネット等、但馬各市町の指定代理店以外で航空券を予約購入した場合は、搭乗後に該当する各市町の申請窓口へ申請すれば、申請書に記載した口座に、後日助成金が振り込まれます。

もし、飛行機が欠航になっても、但馬発でJR新大阪駅および伊丹空港までのバス(3000円)が空港から運行されるほか、伊丹発が欠航だとJR宝塚駅までの乗り合いタクシー(500円)が利用できるなどの代替交通サービスが利用できます。

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20年にわたって日本の空で活躍してきたプロペラ機「サーブ340B」。但馬へは運賃助成のほか、JALの早割や特割、レンタカーとセットになったお得なツアーもおすすめ。


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【関連サイト】
コウノトリ但馬空港 
但馬情報特急 
JAL 日本航空

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