住まいの寿命に関わり、印象も左右する外壁(装)材

外壁(装)材は、住まいの印象を左右し、周辺の街並みにも影響を与えるもの。もちろん、風雨や雪、火災、紫外線などから建物を守り、住まいの寿命にも関わる重要な建材なので、耐候性や耐水性、耐火性、耐久性など、充分に配慮して選ぶことが大切です。

一般的な戸建住宅に用いられる主な外壁(装)材は、サイディング、モルタル・塗壁、タイル、ALCなど。現在、多く用いられているのはサイディングでしょう。タイルは、重厚感や性能面などから魅力のある素材ですが、イニシャルコストは、他の素材に比べて高めになりがち。選ぶ際には、優先順位を考慮し、ランニングコストも含めて検討することが大切でしょう。

2種類の形状をミックスしたレンガ調タイルは特徴的な水平基調を印象付けるデザイン。クラシカルな壁面に仕上がる。[HALALLシリーズ メルヴィオ アルデア]undefinedLIXILundefined http://www.lixil.co.jp/

2種類の形状をミックスしたレンガ調タイルは特徴的な水平基調を印象付けるデザイン。クラシカルな壁面に仕上がる。[HALALLシリーズ メルヴィオ アルデア] LIXIL
 

色落ちや劣化の心配も少ない

タイルは、粘土を主原料に各種の鉱物を混ぜて板状に成形し、焼成した素材。外壁だけではなく、床や内装にも用いられるおなじみの建材です。

焼き方や吸水率の違いなどで、磁器質、せっ器質、陶器質に分けられますが、外装材に主に用いられるのは、水分を吸収しにくい磁器質やせっ器質。耐候性や耐久性、耐火・耐熱性、防水性などに優れているのが特徴です。また、汚れがつきにくく、色落ちや劣化の心配も少ないため、メンテナンスが容易なのも魅力でしょう。

風化した表情が自然に溶け込む穏やかな住宅に調和する。タイルを引っ掛けて張る乾式施工により短期施工と確かな仕上がりが実現。[ベルニューズundefinedデゼルトundefinedブリックタイプ]undefined LIXIL

風化した表情が自然に溶け込む穏やかな住宅に調和する。タイルを引っ掛けて張る乾式施工により短期施工と確かな仕上がりが実現。[ベルニューズ デゼルト ブリックタイプ]  LIXIL


湿式工法と乾式工法。普及しているのは乾式工法

外装タイルの施工方法には、湿式工法と乾式工法があります。以前は湿式工法が主流でしたが、最近では、下地材に専用の金具やボンドなどで引っ掛けたり、 留め付ける乾式工法が普及しています。施工が容易で工期の短縮が図れること、剥離や落下の心配がないのが特徴。また、既存の壁の上に貼り付けることができたり、軽量化すること で躯体への負担を軽減するなどしたリフォーム向けの商品もみられます。

汚れがつきにくいなど、性能を高めた商品も多くみられる

タイルは、汚れが付きにくい素材ですが、より機能性を高めた、セルフクリーニング機能を持つ商品もあります。たとえば、「ナノ親水」を利用して、外壁の表面に薄い水の膜をつくって、汚れを付きにくく落ちやすくするもの。電子レベルのテクノロジーを応用して、タイルに付着する汚れを防ぐ商品もみられます。

住宅外装壁向けの弾性接着剤張り工法「はるかべ工法」用タイル。外壁のアクセントにもなるボーダー形状が特徴。undefined[HALPLUSシリーズ 細波]undefined LIXIL

住宅外装壁向けの弾性接着剤張り工法「はるかべ工法」用タイル。外壁のアクセントにもなるボーダー形状が特徴。 [HALPLUSシリーズ 細波]  LIXIL


ナチュラルな素材感を持つデザインなど豊富に揃う

外装タイルには、色や柄など豊富な商品バリエーションが揃っています。サイズは、一般的な二丁掛タイプ(60×227ミリ)や細長いボーダーなど。色味は、ホワイト、ベージュ、ブラウン、グレー系などオーソドックスなタイプが多くみられますが、濃淡をつけたり、アンティーク調の仕上げとしたものも。また、表面に粗い模様を施したり、岩のような凸凹を付けるなど、陰影を感じることができるタイプも増えてきました。

素材のデザインや色味を選ぶ際には、カタログや小さな見本サンプルだけでなく、できる限りショールー ムやモデルハウスなどで、実物を確認すること。また、タイルの性能を重視するのか、デザイン性を重視するのか、優先順位を明確にして、選ぶことも大切でしょう。

タイル+サイディング、タイル+塗り壁などコーディネートしても

都市型の疎水汚れ対策に効果を発揮する加工と優れた耐候性と美観性の長期的な保持が可能。石の質感や土の素材感など、高級のある質感と、ゆとりを感じさせるワイドサイズが特徴。[マイスターセレクション レディエンス]undefined LIXIL

都市型の疎水汚れ対策に効果を発揮する加工と優れた耐候性と美観性の長期的な保持が可能。石の質感や土の素材感など、高級のある質感と、ゆとりを感じさせるワイドサイズが特徴。[マイスターセレクション レディエンス]  LIXIL

タイルを用いる場合、外壁全体に同じタイルをプランニングするだけでなく、色を変えたり、素材感の異なるタイプを取り入れても。また、1階部分にタイルを用いて2階部分にはサイディングや塗り壁としたり、玄関まわりだけポイントとしてタイルを用いる、という方法もあるでしょう。

もちろん、屋根の形状や色、窓やベランダなどの配置なども配慮してプランニングを。周辺の建物や街路樹など、街並みに馴染むような素材、色柄を選ぶことも大切です。

地域特性などに配慮して。補修やメンテナンス費用なども考慮して選ぶ

外壁(装)材は、建築するエリア・地域特性(法的な問題はもちろん、寒冷地や沿岸地域、幹線道路沿いなどの環境も含め)、構造や予算などに大きく関係する建材なので、早めに設計担当者と相談することが基本です。

また、タイル素材は高い耐久性を持つ素材ですが、条件によって、汚れやカビが発生するケースもみられますし、接着の状態や目地など、補修が必要な場合も。他の外壁材と同様に、定期的な点検方法など、事前に確認することも大切です。メンテナンスのスケジュール、費用なども含め、長期的な視野を持って選ぶことが重要でしょう。


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