サイディングの色を選ぶときに気を付けたいポイント

一般的な住宅の外装に多く用いられているサイディング(窯業系・金属系)は、各メーカーから豊富な商品バリエーションが揃っています。プランニングの際には、何色を選べばいいのか、どんな柄が適するのか、悩む方も多いのではないでしょうか。ここででは、満足いく色や柄を選ぶためのポイントをみていきます。
 

Point1 外観デザインや周辺環境との調和を考慮する

サイディングに限らず、外装材選びの基本は、周辺の建物や街路樹といた自然環境などとの調和を考慮すること。街並みに馴染む、違和感のない色やデザインを選ぶことが大切でしょう。 もちろん、外観デザインとのコーディネートも重要です。外観の形状、洋風や和風、モダンやナチュラルといったイメージに合わせて選択を。屋根材や窓サッシの色などと、トータルに検討することがポイントです。

建物躯体の形状に合わせてサイディングを縦に張り分け、印象的な外観に。 [セット・イメージ]undefinedYKK APundefined http://www.ykkap.co.jp/

建物躯体の形状に合わせてサイディングを縦に張り分け、印象的な外観に。 [セット・イメージ] YKK AP 

Point2  色や柄は大きなサンプルで確認を

外装材の色や柄選びで注意したいのは、カタログや小さなサンプルだけでは判断しないこと。小さなサンプルの色と実際に施工された色では、印象が異なることもあるからです。小さいサンプルでは暗めで落ち着きを感じる色でも、大きな外壁面となると華やかで明るく見えてしまうこともありますし、柄の場合も、小さなサンプルと大きな面ではイメージが異なるケースもみられます。

イメージ通りの色を選ぶためには、ショールームなどで、できる限り大きめのサンプルで確認したり、実際に使用されている施工例を見るなどして、検討すること。また、同じ色でも、南側と北側に施工するのでは、見え方は異なりますし、晴れの日と曇天では、印象も変わってくることも理解しておきたいポイントです。

Point3 カタログの施工例、ホームページのシミュレーションを活用して

最近の建材メーカーのカタログは、商品単体だけでなく、施工例を多く掲載しているのが特徴です。イメージごとのバリエーションや選び方のアドバイス、コーディネート例なども充実しているので、参考にするといいでしょう。

また、各メーカーのホームページでは、イラストなどを用いて、さまざまな色を比較できるシミュレーションを用意しているところもみられます。好みの色を選び、それぞれの雰囲気を確認することができるので、積極的に活用することをおすすめします。

細いブリックがスタイリッシュな極細石積柄。ところどころで分割させたブリックの複雑な段差が繊細な陰影を生み出す。 [Danサイディング iD塗装品「ペリッドラインSF」の施工例(色:SWファブリックグレーUF+、ヨコ張り)]undefined旭トステム外装undefinedhttp://www.asahitostem.co.jp/

細いブリックがスタイリッシュな極細石積柄。ところどころで分割させたブリックの複雑な段差が繊細な陰影を生み出す。 [Danサイディング iD塗装品「ペリッドラインSF」の施工例(色:SWファブリックグレーUF+、ヨコ張り)] 旭トステム外装

Point4 人気色はどんな外観にも馴染むホワイト系やアイボリー系

外壁材の人気の色合いは、ホワイト系やベージュ系。ホワイトやベージュは無難な色と思われがちですが、どのような外観デザインにも馴染むものですし、素材感のある柄を選べば、陰影も生まれ、立体感のある外観を実現できるでしょう。

これらをベースに、アクセントとして、濃いめのグレーやブラウンを取り入れるというプランも多くみられます。玄関まわりやベランダ部分などにアクセント色として取り入れれば、個性的に仕上げることも可能でしょう。

Point5 すっきりとまとまる全面張り

サイディングは張り方によって印象は大きく異なるものです。取り入れる色柄にもよりますが、一般的に、同じ色柄を全面に用いるとすっきりとした印象になるものです。モダンでシンプルなデザインに仕上げたい場合、もしくは、建物本の形状が複雑であったり、窓の数が多い場合などは、全面張りとすることで、落ち着きのある外観となるでしょう。

土の素材を再現したやわらかな色合い、時の経過を思わせる やさしい色調が特徴。和のスタイルの外観にも馴染む。[金属サイディング はる・一番undefinedデザインシリーズ16undefined長石柄IIundefined長石ブラウン]undefinedケイミューundefinedhttp://www.kmew.co.jp/

土の素材を再現したやわらかな色合い、時の経過を思わせる やさしい色調が特徴。和のスタイルの外観にも馴染む。[金属サイディング はる・一番 デザインシリーズ16 長石柄II 長石ブラウン] ケイミュー


Point6 張り分け(色分け)やアクセント使いで印象的に

最近では、ふたつの種類(色柄)を用いて張り分けるケースも多くみられます。たとえば、1階と2階といった水平方向で張り分けたり、玄関ホールの吹き抜け部分など垂直方向に張り分ける方法も。バルコニー部分や正面部分だけに、異なる色柄を用いるプランも考えられます。

水平方向に張り分ける場合は、上よりも下の部分を濃い色とすると安定感が生まれ、上部にアクセントとなる色を用いると軽快な雰囲気に。垂直方向に部分的に取り入れれば、縦方向が強調され、のびやかな印象を得られるでしょう。

Point7 多色使いの場合は、色合いやトーンを合わせる

2色以上を張り分ける場合の色選びには注意が必要です。基本的な考え方としては、同系の色(例:グレー系の濃淡でまとめる)を選ぶ、もしくは、同じトーンの色(例:淡いピンクと淡いベージュを組み合わせる)などとすれば、比較的まとまりやすく、安定感も生まれるでしょう。

選ぶ色合いや張る面積にもよりますが、ホワイトとベージュなど、ふたつの色が近く、淡い組み合わせの場合は穏やかな雰囲気が生まれ、ベージュとダークブラウンなど濃淡のある組み合わせは強さを感じるものです。
落ち着きのあるダークな色合いと広がりを感じさせる明るい色合いを組み合わせ、立体感のある外観に。[セット・イメージ]undefinedYKK APundefined http://www.ykkap.co.jp/

落ち着きのあるダークな色合いと広がりを感じさせる明るい色合いを組み合わせ、立体感のある外観に。[セット・イメージ] YKK AP

Point8 自然な雰囲気を演出する石目や木目柄

サイディングを取り入れる場合は、色と同時に柄選びも重要です。各メーカーの商品には、石目柄やタイル、レンガ柄、木目柄やボーダー柄、無地調のプレーン柄などさまざまなタイプが揃っているので、住まいの全体のイメージに合わせて選ぶことができるでしょう。

たとえば、自然の石や木などを模したデザインを取り入れれば、ナチュラルな雰囲気に、直線的なボーダー柄やキューブ柄など人工的なデザインであれば、モダンな外観を生み出すことができるでしょう。また、同じ柄でも、縦に張ったり横に張ったりすることで、イメージは大きく変わるもの。柄を選ぶ際には、張る方向も含めて検討することも大切です。

Point9 細かめの柄は馴染みやすい。大柄のタイプはポイントとしても

一般的な規模の住宅の場合、全面に貼るのであれば、大柄のタイプよりは小さく細かい柄の方が主張しすぎず、馴染みやすいでしょう。小さい柄でも、彫りの深いタイプであれば、雰囲気のある表情も生まれます。

張り分けたり、アクセントとして部分的に用いる場合は、柄の大きさにメリハリをつけても。たとえば、1階部分には大きめの石目調やタイル調を選び、2階部分にはプレーンなタイプを組み合わせれば、落ち着きのある雰囲気も生まれるものです。アクセントとして用いる場合は、面積や場所にもよりますが、存在感のある個性的な石積柄やレンガ柄などを選んでもいいでしょう。

重厚な濃色の石積柄は、外観を引き締め高級感を演出。[ガーディナルシリーズAT-WALL18VZシリーズサイディング iD塗装品「ペリッドラインSF」の施工例(色:SWファブリックグレーUF+、ヨコ張り)]旭トステム外装undefinedhttp://www.asahitostem.co.jp/

重厚な濃色の石積柄は、外観を引き締め高級感を演出。[ガーディナルシリーズAT-WALL18VZシリーズサイディング iD塗装品「ペリッドラインSF」の施工例(色:SWファブリックグレーUF+、ヨコ張り)]  旭トステム外装

Point10 色柄の取り入れ方で北欧や南欧のスタイルにも

サイディングの取り入れ方によっては、北欧風や南欧風などさまざまな外観デザインを実現することもできるでしょう。たとえば、1階部分は石積柄、2階部分は木目柄を組み合わせることで、北欧風のスタイルに。白のレンガ調とオレンジなどのタイル調を組み合わせれば、南欧風なスタイルにも。また、レンガ調や石積調を全面に用いれば英国風のデザインとなりますし、明るい木目調を選べば北米スタイルに。横の櫛引柄を用いれば和風なイメージを生み出すこともできるでしょう。

サイディングの色や柄の選び方によって、外観のイメージは大きく変わるものです。検討する際には、必ず実際の建材見本を確認し、できれば施工する敷地で、太陽光の下で、色や柄を比較すること。新築の場合であれば、建物本体に付随するサイディングは、比較的早くに決めなければならない建材のひとつです。スケジュールに余裕を持って検討することが大切なポイントです。


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