ぽっちゃり男性の夏コーデ
ぽっちゃり男性の夏コーデ
今回は、着やせ術のエッセンスと言えるいくつかの “錯視”と、コーディネートで実践する際に便利なアイテムを厳選して紹介します。
※“錯視” とは 「視覚における錯覚。形・大きさ・長さ・色・方向などが、ある条件や要因のために実際とは違ったものとして知覚されること」(出典:『デジタル大辞泉』)
<目次>
体型が引き締まって見える「バイカラー錯視」
“バイカラー” とは “2つの色” という意味。そして、まったく同じ四角であっても2色のレイアウトによって印象が違って見えるというのが「バイカラー効果」です。横に2分割した場合より、縦に3分割した時の方が細長く見える錯覚は上のイラストで明白ではないでしょうか。ワントーン (単色) の四角を色で分割しただけでも小さく見える効果があるので、それも広い意味での “バイカラー錯視” に含めたいというのが個人的な見解です。
バイカラー錯視を取り入れるなら「無地のシャツ」が有効
実際のスタイリングで「バイカラー錯視」を活用するなら、無地のシャツが打ってつけです。ボタンを留めず、はおる感覚でシャツを重ねるのがポイント。カーディガンなどのはおりものでも同様の効果が得られます。カラーのコントラストをはっきりさせて効果を高めるために、Tシャツはホワイトなどの明るい色、シャツなどのはおりものはネイビーなどのダークカラーを選ぶのがおすすめです。
体の縦ラインが強調される「ストライプ効果」
着やせの効果があるとして広く知られているストライプ柄ですが、一般的に言われているのは縦方向のラインが縦長感を強調するという程度。もちろん、その効果もあるのですが、ここで言う「ストライプ効果」は、さらなら上乗せがあります。ストライプ柄を平面ではなく、人間の体と同じ立体で考えるのがポイントで、円柱だとはっきりと認識できます。縦縞模樣のピッチ幅が外側に向かうほど細かく見えるため、外側の輪郭が実際よりも内側に見える効果が大きいのです。
ストライプ効果を取り入れるなら「ストライプ柄のシャツ」が絶対
柄がハッキリとしていて、ストライプの間隔が細いほど効果は高くなります。男性用のアイテムで言えば、ストライプ柄のシャツが代表格。ストライプ柄のパンツなどでも良いですし、人気のセットアップなどで取り入れるという手もあります。選択肢はいろいろありますが、これからの暑い時期なら爽やかさも感じられるブルー×ホワイトのシャツがイチ押しです。爽快な好印象と着やせ効果が同時に得られるので、活用しない手はありません。
体型を細く錯覚させる「知覚的補完」
人間の知覚システムは、見えない部分を自動的に補完するようにできています。実際には存在しないのに「主観的輪郭」を描いてしまうのです。その代表例としては、1955年にイタリアの心理学者であるガエタノ・カニッツァが提唱した「カニッツァの三角形」が有名です。上のイラストは「カニッツァの三角形」ではなく、着こなしに応用しやすい「知覚的補完」を表したものです。実際はひし型なのに、中央の太い部分を隠すことで、上下の細い部分が全体に続くように映ります。
知覚的補完を取り入れるなら「アンクル丈パンツ」で足首見せ
着こなしに「知覚的補完」を応用するのは簡単。俗に言う「3首見せ」を実践すれば良いのです。“3首” とは、“首”、“手首”、“足首”のこと。体の細い部分だけを見せることで、ほかの箇所も細いと錯覚させることができます。3首すべてではなく、いずれかを見せるだけでも効果は抜群。今から夏に向けては、アンクル丈 (九分丈) パンツで足首を見せるのがおすすめです。足元に抜け感やこなれ感が生まれ、軽快な印象に仕上げることができます。
また着やせという観点で言えば、トップスは半袖よりも長袖の方が効果的。袖先を少しまくって細い手首のみを見せることで、腕全体も細いという「知覚的補完」に導けます。「バイカラー錯視」の箇所で紹介したシャツの着こなし例はまさにお手本です。
いったん覚えてしまえば決して難しくないので、錯視を応用した着やせ術を実践してみてください。
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