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不動産営業が「略語」を多用するときには?

不動産業界の中ではたくさんの略語や隠語などが使われています。しかし、これらはお客様との会話で使わないことが原則。もし、営業担当者が略語などを多用するときにはどのように考えるべきでしょうか。

執筆者:平野 雅之


あるとき東京都心の某カレー屋さんで食事をしたのですが、「インド風チキンカレー」を頼んだところ、お店の人は「はい、インチキ1丁!」と大きな声でオーダーを通していました。何もそのような略し方をしなくても……。

そういえば不動産業界でも略語は多いものです。

サブロク、ヨンパチ、ゴットー、シキエン、センツー、イッセン、ニセン、キンショウ、ケンカク、ケンズミ、タクゾー、ゲンチョウ、ブッチョウ、ブッカク、センジュウ、ジューセツ、バイケー、チンケー、チンマン、コトゼイ、それ以外にもたくさんあるでしょう。

略語のほかにも隠語や業界用語が数多くあり、ときには隠語が略された「タンボ」のような言葉もあります。また、業界全体ではなく一部の業者仲間や地域だけで通用するような隠語もいくつかありそうです。

不動産の営業担当者は普段、同業者との間では略語や隠語を使っていても、お客様との会話や説明では使わないことが大原則です。

「住宅の品質確保の促進等に関する法律」を「品確法(ひんかくほう)」と略すなど、ある程度まで定着した「略称」もあるためすべての略語がいけないとはいえませんが、少なくともお客様がすぐに理解できないような略語などを使うべきではないでしょう。

これらをうっかり使ってしまうのは、業界に入りたての新人営業に多いかもしれませんが、ベテランの営業担当者でも略語などを平気で使う人がたまに居るようです。

さすがにお客様に対して隠語は使わないでしょうが、ついつい略語などを使ってしまうのはお客様を軽視しているのか、頭の中の切り替えができないのか、いずれにしてもお客様にきちんと向き合っていないのだろうと考えられます。

もし仲介業者の担当者が略語などを多用して説明するようなら、別の担当者に代えてもらうか、依頼先の仲介業者そのものを変更することも検討するべきでしょう。

略語や専門用語などに限らず、不動産の営業担当者との会話で分からないことがあったら、その場でどんどんと聞くようにして下さい。分からないままやり過ごして誤解の原因になるよりは、しつこいぐらいに聞いていただいたほうが、営業担当者のためにもなるハズです。


>> 平野雅之の不動産ミニコラム INDEX

(この記事は2006年10月公開の「不動産百考 vol.4」をもとに再構成したものです)


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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