心理学的に見た、ほめのポイントとほめる際のコツとは?

どんな子にもほめポイントがある!

どんな子にもほめポイントがある!

「子供はほめて育てましょう」
「ほめることっていいですよ」
と言われても、

「うちの子、悪さばかりしていて、本当にほめるところがない」
「何をやらせてもパッとしないから、ほめようがない」
と感じているママもいらっしゃると思います。

しかし、「うちの子、ほめるところが1つもない」と思っているご家庭ほど、実は、ほめポイントの宝庫! ここでは、心理学的に見た「ほめのポイント」やその見つけ方、そして、ほめる際に気をつけたい点についてお伝えしていきます。


心理学的に見た「ほめポイント」とは?

一般的に、ほめポイントというと、どういうところを思い浮かべますか?

「何かを達成したとき」
「できなかったことが、できるようになったとき」

など、成果の瞬間に私たちは目が行きがちです。実際、上で例に挙げたママも、「パッとしたところ」を探していますね。しかし、心理学的に見た「ほめポイント」は、少し違います。

たしかに、勉強や運動で結果を残し、輝いている瞬間というのは、パパやママにとっても嬉しいもの。だから存分に喜び、たくさんほめてあげていいのですが、もっともっと地味な部分にも、ほめポイントはたくさんあります。

むしろ、その目立たないほめポイントの方が、その子の行動を劇的に変える力を持っていることがよくあります。ただ、地味で目立たないために、スルーされがちなので、親がそれを見つけ出す習慣をつけることが大切です。


もっと「ほめ」をしつけの場面で活用すべき

最近の心理学の研究により、同じことをやるのにも、「ダメだダメだ」とダメ出しされて学ぶよりも、「オッ、そこいいね~」とほんのわずかな前進でもほめてあげた方が、改善の効果が高いことが分かってきています。これは、勉強や運動などの成績の場面のみならず、しつけの部分でもそう。

  • 食事中は、ちゃんとイスに座っていてほしい
  • お友達をすぐに叩いたり、喧嘩をするのはやめてほしい
など、親として子供に教えていきたいしつけの部分で、ほめが活きてくるのです。


叱られやすい子ほど、ほめて伸びる部分が大きい

「え、でも座っていられないんですよ。どこをほめるんですか?」

食事中にイスに座っていられない子でも、さすがに10秒、1分、3分という単位で考えれば、「ちゃんと座っている瞬間」があるでしょう。その瞬間を「当たり前」と思わずに、「おりこうだね、ちゃんと座れているね」とほめポイントに変えていきます。

お友達とすぐにケンカをしてしまう子も同じ。公園で会った途端に、取っ組み合いのケンカは勃発しません。はじめは仲良く遊んでいたのに、最後はケンカになってしまったというパターンが多いはずです。そのはじめの仲良く遊んでいる状態を「当たり前」と思わずに、「お友達と仲良く遊ぶのが上手だね」と声に出してほめていくのです。

これで見ると分かりますが、叱られやすい子ほど、ほめて伸びる部分が大きいと言うことなんです。ただ、ほめポイントが見えにくいだけ。「ほめポイント」は、いくらでも掘り出せるのです。


ほめるときは、すぐにほめるのが成功の秘訣

著書「子育て心理学のプロが教える 輝くママの習慣」でも触れましたが、ほめるときは、すぐにほめることで効果が上がります。効果とは、「次も同じような行動を取ろう」という気持ちにさせる効果です。気づいたらすぐにほめる「すぐほめ」が、行動の変化を起こしやすくするのです。

心理学では、この変化のプロセスをシェイピングと言います。理想の形に少しでも近づくために、理想に近い行動を取っている最中にほめて、またほめて……、を繰り返し、行動を少しずつシェイプ(変形)させていくのです。


ほめを活用したしつけは、子供の心を肯定する働きも

食事中にイスから立った瞬間に、「ほら、また立った!」「どうして毎回毎回同じことで怒られるの!」と叱られ続けるのと、まだイスに座っている最中に、「おりこうだね、ちゃんと座れているね」とほめてもらえるのでは、次へのモチベーションが変わるのは明らかです。

しつけの結果、マスターする行動は同じでも、そのプロセスが、ほめベースで進んだか、叱りベースで進んだかによって、その子の自己肯定感や自己効力感のレベルにも差ができてしまいます。

「ほめるところが1つもない」とという子ほど、伸び代(のびしろ)がたくさんあります。その伸び代に、ほめを活用することで、子供の心を肯定しながらしつけをすることができます。理想形にはまだまだ程遠くても、理想形の片りんを見つけてすかさずほめることで、一歩ずつ前に進んでいってください。


■参考図書

 



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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。