目に優しいLEDデスクライトを選ぶには

勉強部屋や書斎の照明は必ずと言ってよいほどデスクライト(デスクスタンド器具)が使われます。最近のデスクライトはほとんどがLEDを光源にしたものです。LEDは従来の光源に比べ灯具が薄くできるため、器具デザインもシャープで無駄がありません。

要約用

フレキシブルアームが付いているデスクライト


デスクライトの中でも、フレキシブルアーム付き(以下アーム式デスクライト)は広く使われています。これらは光源の高さや位置がある程度自由に変えられるため、目を使う作業(視作業)の内容に合わせて適度の明るさを机上面に作ることができます。

アーム式デスクライトには机の上に置くか机の天板に挟んで固定するタイプがありますが、机上面に設置することで作業の邪魔になる場合、同様の機能を持つアーム式床置き器具(フロアライト)もあります。

いずれにしてもデザインや性能別に考えると器種は豊富でどれを選んだらよいか迷うところですね。そこで、目に優しいデスクライトを選ぶ5つのポイントをご紹介します。

【1】十分な明るさと光の広がりが得られる

視作業する人の年齢・仕事の質・作業時間などによって、求められる明るさが異なります。

一般に作業時間が短い場合はさほど明るい照度は必要ないと言われますが、短時間と言っても、あまり明るくない照明の蓄積はいずれ目の負担となって影響を受けます。

そこでデスクライトの灯具の高さは目線と同じくらいの約40cmで、下図の照度と光の広がりが得られることが望ましいとされます。

机上面照度

図1. 机上面照度、A形相当の明るさと光の広がり


LEDデスクライトのカタログなどに、「A形相当」「AA形相当」などと記載がされていることがありますが、これはJIS規格で定められた明るさの目安です。簡単な視作業であればA形相当でよく、それは器具中心から30cmで300lx以上、50cmで150lx以上のものです(図1)。

細かな作業の場合は器具中心から30cmで500lx以上、50cmで250lx以上のJIS基準AA形相当の照度と光の広がりが求められます。これらの照度データも、メーカによってカタログなどに掲載されていることがあります。なお、A・AA形相当以外のデスクスタンドは一般形に属します。

A形相当の明るさを得るには器具のデザインにもよりますが、大体白熱電球60W相当のLEDデスクライト(約6~8W)を選ぶとよいです。

デスクライトは光の広がりも重要で、作業面部分とその周辺の照度比は3:1が理想です。したがって、器具の直下が明るすぎる器具は周辺が暗くなり、このような照明下での長時間作業は目を酷使します。

写真1は明るい部分と周辺の暗い部分の比率は約7:1でした。この場合は部屋全般の照度を少し高めて机上面の明暗コントラストを和らげる必要があります。

1:10

写真1. 照度比が約7:1(イメージ)


【2】まぶし過ぎない

どんなに明るくとも、器具内の光源が見えてまぶしかったりすれば、それは良い照明とは言えません。

アーム式デスクライトの多くは灯具の角度調整も可能なので、目に直接ランプの光が入らないようにします。またパソコン作業であればディスプレイに器具の光りが映り込むと、画面が見づらくなり目に悪いので注意する必要があります(写真2)。

映り込み

写真2. ディスプレイに映り込む光源.


【3】マルチシャドウが生じない

LEDのスタンドライトの中にはLEDチップが多く見える多粒タイプがあります。

そのような器具は作業中に手暗がりが生じる恐れがあり、その影はマルチシャドウ(多重影)と言って眼精疲労を起こしやすい光になります(写真3)。

このような場合も、お部屋全般の明るさを加えることで影を和らげる必要があります。

マルチシャドウ

写真3.手のマルチシャドウの例


最近のLEDデスクライトには導光板を使用した面光源や拡散レンズで光を拡散したタイプがあります。これらは影が生じにくく目に優しいと言えるので長時間の視作業におすすめです(写真4)。

拡散レンズ

写真4. 拡散レンズの例


【4】光色が変えられる

LEDの特長は従来光源に比べ調光・調色が行いやすいことです。最近のデスクライトは、そのような機能を備えたものもあります。

特に調色は温かい色味の光からやや青白い涼しい感じの光に変えられるものです。光色が眼精疲労と直接関係するわけではありませんが、長時間持続して作業することが良くないので、例えば1~2時間仕事に集中したら10分ほど休憩して目を休めることが目にとっても精神にも良いです。

そこで仕事中は白い光で集中し、休憩時間には照度を落として電球色の光にすることで気分転換になります。

また日中の作業は白い光で集中し、夜の作業は就寝前1~2時間前までにして、それまでは温かい光で過ごせば、良い睡眠のための準備になります。

【5】演色性の良い光を選ぶ

演色性は物の色の見え方を表す光源の性質です。「平均演色評価数」という数値が高いほど、自然な色に見えるということになります。

特に微妙な色の違いを見分ける作業がある場合、演色性の悪い光源は目が疲れます。その場合は平均演色評価数Ra90以上の光源で明るくする必要があります。

また色に関する特殊な作業でなくてもRa80以上は望ましいです。最近の器具はほとんどがRa80以上になっているので心配ありませんが、念のためチェックをしておきましょう。


いくらデスクライトの性能が良くても部屋を真っ暗にして使用したら、机上面と部屋全般との明暗コントラストが目にとって良くありません。

目は明るいところと暗いところでは瞳孔の大きさが変わります。そのため瞳孔の大きさを調整する筋力が過度に働き、眼精疲労の原因を作ります。特に長時間の視作業にはデスクライトだけではなく部屋の明るさも忘れずに考えておきましょう。このような照明をタスクアンビエント照明と言っています(写真5)。

タスクアンドアンビエント

写真5. 左:タスアンビエント照明、右:タスクライトのみ



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