あなたはポイント病にかかっていませんか
現代の奇病のひとつに「ポイント病」があります。いろんな買い物をすると、いろんなポイントがつくのですが、ポイントを気にするあまり、ムダづかいや割高な買い物をしてしまう人がいます。これはまさに病気です。そして、「私はそんなムダな買い物はしていませんよ」という人ほど、ポイント病にかかっているかもしれません。今回のマネーハックでは、ポイント病のよくある症例を紹介してみましょう。もちろん、その治し方も考えてみます。本当はいらないものをポイント目当てに買うムダ
「今日はポイント10倍デー」とか、「月末までにあと2つ買い物をすれば来月はポイントアップです」といったメッセージに引かれてついつい買い物してしまうような人はポイント病にかかりかけです。本当に必要な買い物を10倍ポイントデーで買い物するなら、これは賢い買い物です。しかし、ポイントを確保するために何か買うものがないかネット検索し始めたら、これは本末転倒です。毎月必ずポイントをゲットするための買い物を探しているようなら、これは要注意です。「必要なものを買う」買い物と、「ポイントを手に入れるため買う」買い物は違います。買い物の主従関係をはき違えないようにしてください。
というかそもそも最安値ではない
そもそも最安値ではないのに、ポイントに目がくらんで買い物をしてしまうのもポイント病の怖いところです。このとき「いやいや、ポイントを考慮すればこっちのほうが実質的には安いから、最安値!」と言い張る人がいますが、これも気をつけておくべきです。まず期間限定ポイントであったり、ショップが限定されているポイントであれば、それは利用の制限がある分、「実質的にはお得」に歯止めがかかった状態です。普通に最安値で買うケースと数%くらいしか違わないなら、単純に最安値を選んだほうがいいかもしれません。5000円以上も本来の値段より高いのに、「ポイントで実質最安値」みたいなことばかりこだわらないようにしておきましょう。
利用せず失効するポイントは完全にムダ
どんなポイントも失効してしまっては完全にムダになってしまうのは当たり前のことです。家電量販店のポイントカードやTポイントカードなどはおそらく期限切れより、次の買い物による期限延長のほうが早いと思いますから、あまり心配いりません。ただし、期間限定のポイント付与を行うことはネットショップなどでしばしばあります(Yahoo!ショッピング用のTポイントが期間限定で付与されるなど)。これは期限を意識しつつ、本当に欲しいものを早めに見つけておくことが大切です。特に気をつけたいのは、特定のお店だけで使えるポイントカード、発行日から1年で失効してしまうようなカードです。紙のポイントカードは、貯めるならちゃんと10ポイント貯め(たいてい10ポイントでごほうびになる)、期限内に特典をゲットしておきましょう。
ポイントよりクレカの利息のほうが高くつくという超ムダ
せっかくポイントをもらえたにもかかわらず、それ以上の割高の買い物を選択する人がいます。「分割払い」や「リボ払い」でクレジットカードの支払いをしてしまう場合です。クレジットカードの支払いは「一括払い」の場合、ポイントはもらえるにもかかわらず利息は1円も払わずにすみます。しかし、分割払いやリボ払いは返済が終わるまでのあいだずっと利息を払う、割高の買い物をすることになります。これではどんなポイントも利息に負けてしまいます。10万円のリボ払いをして(年14%と仮定)、カード会社から0.5%のポイントを、ショッピングサイトから10%のポイントを得たとします。ポイントは10500円になりますが、月1万円のリボ返済を終わらせるとき総利息は6880円にもなっているのです。
これではクレカのポイント(500円相当)はまったく意味がありません。また現金払いでももらえる10%ポイントもその3分の2は消えてしまったことになります。どんな高いポイントも分割払いやリボ払いをすればほとんど無意味になってしまうことは覚えておきましょう。カードを使うときは「一括払い」のみで、一括で買えない場合は買うべきではないのです。
ポイント病には気をつけよう
ここまでポイント病の恐ろしさを語ってきましたが、それでもポイント病は比較的治癒がしやすい病気です。対策が分かればポイント病の悪化を抑えるどころか、全快はすぐ見込めるからです。そしてポイント病から回復した人は、今までのバカらしい買い物をやめて、「本当に必要なものを、かつポイントもゲットして買う」ということができるようになるはずです。くれぐれも、ポイント病にはご用心!【関連記事】