白金の丘に建つ免震構造地上27階建て全172邸のタワーレジデンス。竹中工務店の保養施設跡地 緑を承継し庭園を整備
タワーマンションの魅力を考える上でまず挙がるのは、専有部から広がるここならではのオンリーワンの眺望でしょう。そういう意味では、どこにあるかと同様に何が見えるかは、タワーマンションの価値を左右する大きな要素です。港区白金二丁目アドレスに誕生する「ザ・パークハウス 白金二丁目タワー」(三菱地所レジデンス 野村不動産:設計・施工 竹中工務店)は、その立地ならではの眺望から注目を集めているプロジェクトです。
開発地は、港区白金二丁目。江戸時代は武家屋敷が界隈にあり、明治以降は実業家の邸宅へと受け継がれました。さらに、その跡地はシェラトン都ホテル東京(旧藤山愛一郎邸)、八芳園(旧久原房之介邸)、旧服部金太郎邸として今に受け継がれています。当該地は、竹中工務店所有の施設「白金竹友クラブ」の跡地。今も残る既存樹を庭園として残して計画されます。
建物は、免震構造採用の地上27階建て全172邸。高低差のある敷地形状を活かし、2層吹抜けのエントランスホールの奥に大階段が構え、さらに進むとせせらぎと水盤のある庭園が表れます。この庭園は、プライベートラウンジやテラスからの借景にもなり、散歩道も用意されています。
こうした共用部とともに魅力的なのが建物のデザイン性。ドイツ製の型枠によって趣ある石調コンクリートの外装材を用い、格子とガラスデザインに組み込まれ、タワー建築に従来なかった岩肌調の陰影を重厚感を演出しています。
南北の眺望を愉しむ56.23平米~185.28平米の多彩なプラン。25階~27階をプレミアムフロアに
住戸プランは、専有面積56.23平米~185.28平米の1LDK~3LDKタイプとバリエーションが豊富で、南北に緑があるロケーションを活かした住戸配置に。天井高も十分確保し、窓先の景色を堪能できるプランニングに仕上げています。
25階~27階をプレミアムフロアとし、より開放感のあるつくりに。上質で特別な空間になっています。
連窓サッシの窓先には、都心の高層建物と周辺の緑が広がり、この場所ならではの時間を楽しむことが出来そうです。
この「ザ・パークハウス 白金二丁目タワー」に注目が集まっている要因に、都心エリアでのフラッグシップとなるようなタワーマンションの供給が落ち着いてきていることも挙げられます。
近年、良好な住環境を維持するため高さ制限を検討する自治体が目立ってきており、港区では平成27年3月に絶対高さ制限を定める高度地区の導入を決定。同年10月1日から適用開始になっています。
業務・商業など多様な都市機能を持つ街づくりを進める東部地域の多くが除外されている一方で、南麻布・西麻布といった西部地域の多くが適用され、地域ごとに高さの指定値が定められています(17m~最高60m)。適用された地域は、少なくとも20階を超えるマンションは建設しにくくなるので、タワーマンションの供給できる場所も今後限定されるとともに地域によっては供給が減りそうです。
本年は、東京湾岸エリアを中心にタワーマンションの供給が活発化しそうですが、その部屋から「何が見えるのか」に注目してみるのも大切なことだと思います。