HYBRID FX サニーイエローメタリック セーフティパッケージ

軽自動車でTOPクラスの居住空間、燃費、自動ブレーキを備えてきた(HYBRID FX サニーイエローメタリック セーフティパッケージ)


昨年は新型車が1車種しか発表されないなど盛り上がりに欠ける軽自動車ながら、このジャンルの注目&人気車であるワゴンRのフルモデルチェンジをキッカケとして活性化する可能性が出てきた。スズキにとってもドル箱であると同時に、最重要車種のため失敗は許されない。果たしてどんなクルマか?

結論を先に書くと「使い勝手や実用性能については素晴らしい! ただ安全装備の関係上、買うならワゴンRのスティングレーを選ぶべきだと思う」。

軽自動車でTOPクラスの居住空間、燃費、自動ブレーキ

説明しよう。まず驚くのは室内の広さ感だ。軽自動車で最も厳しい制約を受けているのが、室内幅。隣に座る人との“距離”からして近い。

新型ワゴンR・インテリア

室内幅は1355mm。白ナンバー車のマーチが1370mmなのを考えると、軽としては素晴らしい広さだ


ボディの幅に1480mmという規格がある上、側面衝突時の安全性を考えると「ドアとシートの間隔」をある程度確保しなければならないためである。そんなことから先代ワゴンRの室内幅は1295mmしかない。ちなみに白ナンバー車で最もコンパクトな日産マーチで1370mm。

新型ワゴンRのシートに座ると明らかに「広いですね!」。スペックを見たら驚くべきことに1355mmとクラスTOP! マーチに肉薄してしまった。居住空間は圧倒的と言ってよいほど広くなり、もはや白ナンバー車の必要性を感じないほど。もちろんリアシートだって余裕タップリだ。

実用燃費も確実に上がった。スズキは国交省が決めた方法でなく、国際的な基準で燃費を計測するという「数字に問題無けれど別の方法」により申請していたことが判明。厳しく指導された。そのため新型ワゴンRの認定時に控えめな燃費を提示した模様。カタログ数値はほとんど同じながら、実際の燃費が良くなった感じ。

簡易型ハイブリッドモデル(普通のワゴンRの約10万円高)は東京都内でも20km/L前後走ってくれる。流れの良い郊外路なら25km/L近くまで伸びると思う。10年前の軽自動車と比べたら50%向上といった感じ。これだけ走ってくれれば多少ガソリン価格が上がっても気にならないだろう。

スズキの軽自動車初採用となるデュアルセンサーブレーキサポート

スズキの軽自動車初採用となるデュアルセンサーブレーキサポート


8万9千円(消費税抜き。キーレスエントリーを含む)の自動ブレーキ性能も軽自動車でTOPクラスになっている。停止している車両に対し50km/hノーブレーキで接近して自動停止。歩行者も30km/hまでなら検知し自動ブレーキを掛けてくれるという上級車並の能力を持たせてきた。

乗った感じも上々。軽量化されているためターボ無しで十分な動力性能を確保出来ており、乗り心地だって納得出来るレベル。127万3320円の自動ブレーキ付きの『FX』というグレードで何の不満もなし! 軽自動車で迷ったら、ワゴンRのFXを選んでおけば快適で燃費も良くて安全だ。

……と思ったら、問題点を見つけた。

サイドの安全面が確保された「スティングレー ハイブリッドT」がおすすめ

スティングレーHYBRID T ブレイブカーキパール

スティングレーHYBRID T ブレイブカーキパール


側面衝突時の安全を確保するためのサイド&カーテンエアバッグがオプションですら設定されていない。来年から横滑りして電信柱に衝突するという試験モードを取り入れるけれど、車幅が狭い軽自動車は26km/hで衝突すると命の危険が出てくる。

ワゴンRも、今のままだと26km/hの衝突で死亡する可能性大。サイド&カーテンエアバッグがあれば、この速度だとケガすらしないで済むだろう。ということでワゴンRを買うのならサイド&カーテンエアバッグが標準装備される最上級の『スティングレー ハイブリッドT』というモデルしかなかろう。

ちなみに価格は165万8880円。これ以外のワゴンRは安全性を考えれば推奨しにくい。参考までに書いておくと、2018年6月15日以後に認可される自動車は、安全性確保のため、サイド&カーテンエアバッグが全モデルに装備されると思う。購入時は熟慮して欲しい。

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