現代人が恋愛できない理由
もしかして、愛着障害かも?
「愛着障害」という心の病気があります。これは、子供時代に親(主に母親)との関係がうまくいかず、満たされなかったことで、大人になってからも、様々な場面で症状が出てしまう病です。
例えば、虐待、育児放棄のほか、逆に過保護や過干渉によって心理的支配をされて育てられた場合(精神的な虐待)にもなりやすい病です。
では、なぜ残念な親に育てられると、心の病気になってしまうことが多いのでしょうか?
それは、人にとって「(親と)愛着を持つこと」が、安心感や健康の土台になっているからだそうです。
「愛着障害」なんて病名がついてしまうと、多くの人が自分とは無関係のことに思いがちですが、実は、愛着障害の症状に当てはまる人は意外と多いものです。
例えば、恋愛において、下記のような傾向はありませんか?
・人と深く関係を築くことができない(人に甘えられない)。
・パートナーからメールの返事がすぐに来ないと不安になる。
・必要以上にパートナーを束縛してしまう。
・パートナーに依存し過ぎで、いつもフラれてしまう。
こういったことが当てはまる人は、どこか愛着障害なところがあるのかも知れません。
実は、スティーブ・ジョブズ、A・ヘミングウェイ、夏目漱石、太宰治、三島由紀夫……といった人たちも、深刻な愛着障害を抱えていたと言われています。
上記のような傾向がある人が、少なからずいるところから見ても、愛着障害は身近な病です。つまり、本人の自覚あるなしに関わらず、程度の差こそあれ、“隠れ・愛着障害”の人は意外と多くいるのかもしれません。
「愛着障害」は、“現代の恋愛におけるキーワード”といっても過言ではないのです。
ただ、ここまで読んで、「自分は愛着障害なのだ」と絶望する必要はありません。愛着障害は、治らない病気というわけではないからです。それについて、次のページで紹介します。