今度のゼルダはオープンワールド
ニンテンドースイッチと同時発売。一緒に予約した人も多いでしょう
しかも、今回のゼルダはなんとオープンワールドになっています。オープンワールドとなればなおさら、あっちへフラフラ、こっちへフラフラと、たっぷり時間をかけて遊びたいですから、場所を選ばず遊べるスイッチはとても役に立ちそうです。
と、ガイドは喜んでいるわけですが、みなさん、オープンワールドのゲームって遊んだことがありますでしょうか? 海外のゲームでは少なくないスタイルなんですが、日本のゲームではそんなにメジャーではないかもしれません。最近の有名タイトルではFINAL FANTASY XVがオープンワールドでしたね。
今回、そもそもオープンワールドってどんなゲームなのかというご紹介と、オープンワールドになるとゼルダはどうなっていくのか、というお話をしてみたいと思います。
オープンワールドってなあに?
海外では、Falloutシリーズなど、オープンワールドのスタイルをもちいた有名タイトルがいくつもあります
オープンワールドのゲームでは、どこに進むかをプレイヤーにゆだねて世界を自由に旅していくことができるようにしたゲームのことを言います。どこにでも行けるようにするということは、行った先で何かが起こるということでもあり、オープンワールドのスタイルをとるゲームは、プレイヤーが自由に旅をするという前提にゲームを設計します。
本編のストーリーの進行度とは無関係にクエストが発生したり、プレイヤーキャラクターの強さに見合わない強力な敵といきなり出会ってしまうことも想定されていたり。オープンワールドにはオープンワールドに必要な仕組みがあり、ただ広い世界を自由に旅できるだけではあまり意味がありません。
さて、じゃあゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドはオープンワールドになると何が変わるのでしょうか? 2017年1月14日、15日に東京ビッグサイトで開催された「Nintendo Switch 体験会 2017」ではゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドの試遊台が設置されました。そしてそこで遊べる内容は、20分程度のものではありましたが、オープンワールドになるとゼルダがどうなるのか、その片鱗を感じさせてくれるものでした。
崖を登って真後ろへ
見渡す限りの絶景、その全てに行くことができます
さて、目の前は断崖絶壁、右をみるとなだらかな坂になっていて、いかにもこちらへどうぞと誘導しています。実際、坂を下っていくとおじいさんがたき火をしていて、斧が手に入ったりするんですが、ここはせっかくのオープンワールドですから、あらぬ方向に行ってみることにしました。
後ろを見ると、切り立った絶壁が高くそびえたっています。いつもならそこで諦めるところですが、今回のリンクは道具を使わずに最初から色んな所に登ることができます。そこらへんにある木にも登れます。崖にも登れます。だから、後ろの崖が気になる、どうなっているか登ってみたい、と思えば登れるんですね。自由に探索がしやすくなっているわけです。登る時はがんばりゲージというスタミナを表現するゲージがあり、それが無くなるとおっこちてしまいます。
案の定、崖は登り切ることができ、さらに進むと、どうやら雪山があるようです。広がっている雪景色は見るからに寒そうで、宝箱で見つけた古びたパンツに古びたシャツで大丈夫なのかと心配すると、案の定、リンクがもうガタガタと震えているではありませんか。
火を探しているうちに楽しくなってしまう
敵を倒すにも色んな方法がありそうです
すると、実は色んな方法がありました。まずはたき火。前述しましたが、スタート地点の丘から道なりに下るとおじいさんがたき火をしています。たき火にその辺で拾った枝をかざせば枝に火がついて持っていけます。おじいさんの居る場所には、松明もありますから、この松明に火をつけることもできます。さらにおじいさんから斧をもらって近くの木を切り倒せば木材に。これも燃やして使えそうです。周囲にいたチュチュというスライムのような敵を倒すとチュチュゼリーというアイテムが手に入りまして、これをたき火にくべると火種ができました。
そろそろ火の探索は十分なんですが、近くを歩いていると、ボコブリンという敵がたき火を囲んで肉を焼き、いい雰囲気で団らんしているのを見かけます。「火だ火だ! 火があるぞ」と、何か当初の目的よりも色んな火を集めるのが楽しくなってしまっていたガイドは、楽しい宴にこっそり近づき、その辺にある木を斧で切り倒すと、ボコブリン達にドーン!
大慌ての中にそのまま斧で切り込んでいくと、ボコブリン達はなんと槍のように長い木の棒を掴んで、たき火で火をつけ、攻撃してきます。おお…なんて素敵な得物でしょう! とガイドも真似して槍を拾って火をつけて戦います。楽しい! 大立ち回りの末、ボコブリン達をボコボコにして、お肉もゲット、いい気分です。
キャンプファイヤーでもやってやろうかという気分で雪山に向かうと、その道中で草に実がなっているのを見つけます。とってみるとポカポカ草の実というアイテムで、どうやらこれを食べても寒さを凌げるみたいです。
オープンエアー
ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドはWiiUでも遊べます。スイッチを購入しない人もWii Uをお持ちならぜひ!(イラスト 橋本モチチ)
ゼルダの伝説というと、緻密な構成で作られていて、何気なく置いてあるものにも意味があったりして、それが謎解きに繋がっているゲームでした。例えば、それこそたき火やかがり火でもあれば、その火を使って何かダンジョンのギミックを動かすようなことがあるに違いない、とプレイヤーは考えます。
ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドにおいても、ダンジョンに関しては従来のゼルダのような謎解きが待っていると言われていますが、オープンワールドの世界は、色んな場所がシームレスにつながります。その広い世界の中で、プレイヤーは自分で行きたいと思った場所に行くことができますし、その時に立ちはだかる困難を、実に多様な選択肢の中から、想像力を働かせて解決することができるようです。
1本の木がそこに生えていれば、なっているリンゴをとれるかもしれませんし、上に登ってあたりを見回すこともできます、切り倒して敵を攻撃したり、丸太橋にして崖をわたったり、木材にすることだってできます。広い場所と、そこにあるものがいろんな形で結びついて、色んな意味を持ち、それらが全てプレイヤーの可能性を広げていきます。
ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドは、「ゼルダの当たりまえを見直す」というコンセプトで作られています。また、この記事では便宜上オープンワールドという言葉でご紹介してきましたが、公式にはオープンワールドではなく「オープンエア―」と名付けています。
オープンエア―という言葉の解釈は難しいのですが、単に広大なだけの世界ではなく、そこで繰り広げられる冒険と融合し、プレイヤーができる様々なことが全て楽しいゲーム体験と繋がっている、そういう世界を目指すものとして独自の名前がつけられているようです。サブタイトルの「ブレス オブ ザ ワイルド」で、日本語訳すると「野生の息吹」となります。神々のトライフォース、時のオカリナ、ムジュラの仮面、トワイライトプリンセス、スカイウォードソードなど、過去のサブタイトルは重要なアイテムや人物がサブタイトルになっていましたが、今回は、世界そのものを表現するようなサブタイトルになっています。
寒いから火を探して暖まろうというだけでも、様々な方法があり、できそうだなということを試してみることが本当に面白く夢中になります。発売日には、オープンエア―と称される世界が、さらなる可能性を携えて、プレイヤーの想像力を受け止めてくれることを、期待して待ちたいと思います。
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