自動車保険

自動車保険の節約術 運転者限定と年齢条件設定のコツ(2ページ目)

ご相談いただいたお客様の自動車保険の契約内容を見ると、車を運転するのは自分と配偶者だけなのに運転者の範囲を「本人・配偶者限定」にしていない、あるいは運転する本人と家族の年齢より低い年齢まで補償対象に含めたままにしているなど、運転者限定や年齢条件の設定を変更した方がよいケースも少なくありません。運転者限定と年齢条件を適切に設定して、保険料を抑えるコツを解説します。

執筆者:平野 雅章

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保険料を抑える運転者の範囲と年齢条件の選択

それでは、運転者限定と年齢条件の設定を変えると、保険料はどのくらい変わるのでしょうか。Bさん(40歳)がトヨタのプリウス(型式ZVW51)を購入し、ダイレクト自動車保険S社の標準的なプランで加入すると想定し、運転者限定と年齢条件の設定を変えて保険料を試算した結果を下の表2にまとめました。
※保険料はダイレクト自動車保険S社のホームページで、2017年1月18日に表2の条件で見積りを行った結果を記載しています

(表2)保険料はダイレクト自動車保険S社のホームページで、2017年1月18日に表2の条件で見積りを行った結果を記載しています


これを見てわかるのは、次の点です。
  • 運転者限定による保険料の割引は全体的にそれほど大きくない
  • 運転者限定の中では「家族限定」と「本人・配偶者限定」の保険料差がやや大きい
  • 年齢条件による保険料の割引は運転者限定に比べると非常に大きい
例えば両親や兄弟姉妹など同居している親族がいる場合は、その人たちを補償に含めるかどうか、つまり運転者限定の「家族限定」と「本人・配偶者限定」の選択がポイントになります。また、子どもが免許を持つようになったとき、それまで運転者限定を「本人・配偶者限定」にしていた人は「家族限定」に変更し、同居であれば子どもが21歳になるまでは年齢条件を「年齢を問わず補償」にしますが、年齢条件を変えることの影響が非常に大きく、保険料はそれまでに比べ大幅に上昇します。

なお、上述のBさんの保険料の試算条件は以下の表3の通りです。
(表3)保険料の試算条件

(表3)保険料の試算条件

1日単位で加入できる自動車保険の併用も検討

子どもが免許を持つようになったときの選択肢として、1日単位で加入できる自動車保険を併用するという方法もあります。このタイプの保険は、いくつかの保険会社が提供しており、スマートフォンなどから気軽に加入できるのも特徴です。保険料は1日500円からの商品もあります。契約している自動車保険の運転者限定と年齢条件は変えず、このタイプの保険を子どもが運転する日だけ利用することにより、利用の日数によりますがトータルで保険料をかなり抑えられる可能性があります。上述のAさんの妹も、Aさんの自動車保険に影響を与えないよう、このタイプの保険利用を検討してもいいでしょう。
 

運転者限定と年齢条件はメンテナンスが重要

運転者条件と年齢条件は、家族の年齢や同居・別居、子の未婚・既婚といった状況の変化により、適切な設定が変わります。これから自動車保険に加入する人は、自分や運転する家族の状況にあった運転者限定・年齢条件を選び、ムダな保険料を払わないようにしたいものです。

既に加入している人は保険料を抑えるのはもちろん、補償されないという事態を避けるために、今の自分や運転する家族の状況が設定している運転者限定・年齢条件に合っているか、継続的に見直していく必要があることを頭に入れておきましょう。
※本件ガイドが提供する記事は、特定の保険商品の募集を目的としたものではありません。また、掲載される情報の著作権は株式会社オールアバウトが有し、各国の著作権法、各種条約およびその他の法律で保護されています。
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