生活利便性に優れた都市部の、コンパクトな敷地に狭小の一戸建てを建てる。マンションや郊外の一戸建てとは違う住宅購入の選択肢であり、比較的若い年代を中心に支持されています。

今回は、最寄り駅が新宿駅に程近い杉並区内の25坪の敷地に住友林業の注文住宅を建てたTさんにインタビュー。家づくりのプロセスや満足度をうかがいました。
 

都市部のマンション、建売住宅、注文住宅のトータルコスト(ライフサイクルコスト=LCC)はほぼ同じ?

――まずは家を買おうと決めた経緯を教えてください。

Tさん:賃貸マンションに住んでいたのですが、10万円を越える家賃を払い続けることがばかばかしくなったのがきっかけです。また、年齢が30代半ばに差し掛かり、将来の資産形成が気になり始めたことも要因でした。

――最初から現在の「都市型一戸建て」に絞っていたのでしょうか。

Tさん:もともと自由度の高い注文住宅への憧れはありましたが、予算的にはマンションのほうが手ごろでは、という先入観がありました。また、夫婦共働きで子どもがいないため、とりあえずは利便性優先にして、今の住まいがある都市部の駅近マンションから探し始めたんです。でも思っていた以上に新築マンション相場が上がっていたため、一戸建ても視野に入れることにしました。
杉並区内、新宿駅も程近い25坪の敷地に建つTさん宅

杉並区内、新宿駅も程近い25坪の敷地に建つTさん宅。建ぺい率50%/容積率100%で建物面積も25坪。狭めだが庭スペースがあってハーブを育てられる。車好きなTさんにとってはカースペースが目の前に設置出来たのがありがたいそうだ。外装は、ショールームでサンプルを見比べて、時間を経るごとに味わいが変化していく自然素材を用いた吹き付けやタイルを選択


――Tさんが探したエリアでは、マンションも一戸建ても価格的にはさほど変わらなかったと?

Tさん:ええ。価格が高いだけでなく、私が希望する条件のマンションでは、試算してみると管理費や修繕積立金、駐車場代などに30年で約1,000万円が必要で、そういった維持費を含めると一戸建てのほうが安くなるのでは、との印象をもちました。そこで、まずは一戸建ての中でも価格の手ごろな建売住宅を探し始めました。ただ、物件を見学していく中で、建売住宅の多くは、売り出し価格は手ごろでも築年数が経つにつれて建物のメンテナンス費用がかさみそうだと感じるようになりました。

一方、信頼できるメーカーによる注文住宅は価格が高めな分、高耐久で保証もしっかりしているため、メンテナンス費用がおさえられることが分かりました。

住まいは長い付き合いになる物ですから、買う時の金額だけでなく、その維持管理など長期にわたって必要な費用である「ライフサイクルコスト(LCC)」を考える必要があります。

――結果、Tさんがターゲットにしていた都市部エリアでは、マンション、建売住宅、注文住宅の長期的なコストはほぼ同じレベルにあると分かったわけですね。

Tさん:はい。であれば、当初の希望で、自分の理想を叶えやすい注文住宅にしようと決めました。
 

漠然とした暮らしのイメージが、建築士によって最適な設計プランに

建築士と相談

建築士と一緒に白紙の状態から設計を考えられるのは注文住宅ならではの魅力

――そして選んだメーカーが住友林業だったいうことですね。最初の打ち合わせではどのようなイメージを伝えたのでしょうか。

Tさん:いや、それが当初は間取りや外観デザインなど、具体的なイメージはもっていなかったんです。もっとも、住友林業の建築士も当初は具体的な間取りやデザインなどのヒアリングはせず「どういうモノ・コトが好きか」「どんな暮らし方が理想か」といった、漠然とした質問が中心でした。

――そういったやり取りから、徐々にカタチになっていったわけですね。

Tさん:はい。私たちがもっていた漠然とした新居での暮らしに対するイメージを建築士が聞き出し、我が家の最適解を設計プランにして見せてくれました。それで初めて「そうか、僕らはこういう家が欲しかったんだ!」という気づきを得ることができたんです。

そもそも、私たちはそれまで賃貸マンションに住んでいて一戸建てについてあまり分かっていなかったのだから、具体的なイメージは持ちにくい。ならば、生活の価値観や好み、趣味嗜好からヒアリングを始めれば家づくりのプランが希望から逸れにくくなります。ゼロからつくっていく注文住宅の醍醐味だと思いました。
 

当初プランの中途変更もOK!計算された生活動線で暮らしやすい

――できあがった家の間取りやこだわった場所などを教えてください。

Tさん:2階に18畳のLDK、洋室4.5畳、1階に主寝室6.7畳と水まわりがある、2階建ての2LDKです。当初2階の洋室は2室でしたが、家の中で最も長い時間を過ごす場所であるリビングを広くしたかったので、洋室を1室削り、空いたスペースをリビングに充てました。

リビングは木質感のあふれる居心地のいい空間にしたいと考えていたのですが、住友林業の場合、LDKの無垢床材が標準仕様になっていたのもよかったですね。建具や造作家具の風合いも大変良く、非常に満足のいく空間が出来ました。毎日、家に帰って来るたびに床に寝そべり、木の温もりに癒されています。
LDK

LDK。樹種にはナチュラルな風合いのある「くり」を選択


――狭小住宅では3階建てが一般的ですが、2階建てを選んだのですね。

Tさん:建物の高さ制限など条件もありましたが、何より、年齢を経てから3階建てだと階段移動が大変そうですし、私と妻の二人なら2階建てでも十分かなと思いました。また、子どもは1人くらいと考えているので、この間取りなら問題はありません。スムーズな生活動線なので家の中で動きやすく狭さを感じさせませんし、掃除もしやすいから常にキレイを保っていられます。
玄関

玄関にEC(エントランスクローク。写真奥)を設け、コート類をかけたりキャリーバッグを置くスペースを確保


――他に注文住宅ならではのポイントは。

Tさん:当初のプランではトイレは2階のみでしたが、1階の主寝室から近い場所にもあったほうが便利だと考え、壁を後退して追加しました。

また、これは工事現場立ち合いで分かったのですが、2階のLDKの開放感を高くするため天井高を高くし、その分1階の天井高を抑えたところ、私の身長(185cm)では階段を上るときにかなり圧迫感があったんですね。そこで階段上の天井を上げてもらいました。こうしたフレキシブルな対応は注文住宅の中でも、ミリ単位の対応が可能な木造住宅だからこそだと感じました。
トイレ

1階の壁を後退させてトイレを新たに設置。トイレの上には階段が通っているため傾斜がついているが支障はない

階段上の天井

工事現場立ち合いで気が付き、階段上の天井の高さを上げてもらった

 

都市部の注文住宅は、土地探しから~入居までの目安は約1年

――都市部に注文住宅を建てようと考えている人に向けて、注意点をあげるとすると。

Tさん:基本的に注文住宅は竣工までに時間がかかるもの。私の場合、土地購入を決めてから入居までに9ヵ月を要しました。土地探しから始めるなら、余裕をもって1年程度の期間を考慮したほうがいいかもしれません。

また、土地にはいろいろな法規制があり、私が家を建てたような狭小地や変形地には特に縛りが多く、それまで抱いていた家づくりのイメージを変更せざるを得ない場合もあります。その意味でも、細かい調整が可能な木造の注文住宅は都市部の家づくりに合っていると思います。最近の木造は耐火性能も高いので、都市部でも問題なく建てられますし。

それと当然ながら、お金の話は非常に大切です。家づくりには様々な費用が発生します。住宅展示場でよく見かける「資金相談会」などのイベントを活用して、初期段階からしっかり意識しておくことが大切だと思います。

「生活利便性に優れた都市部に、自由度が高く、こだわりを叶えやすい木造注文住宅を建てる」。非現実的に聞こえる家づくりが、実は手の届く選択肢であることがお分かりいただけたでしょうか。Tさんのお話に沿った、暮らしやすさを考えた注文住宅の建築例は住友林業の実例ギャラリーから検索することできます。家づくりのヒントにしてはいかがでしょうか。
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