柚子だけじゃない!フルーツ温泉

菖蒲湯に柚子湯。古来より日本人は、季節の変わり目に植物や果物を湯に入れて温浴を楽しんできました。他にも薬草やバラの花を入れる風呂も多くありますね。今回おすすめするのはフルーツ温泉。冬に旬を迎えるフルーツを浮かべた温泉が楽しめる宿を2軒。良い香りに包まれながら冷えた体をジックリと温めてくださいね。

りんご風呂「大鰐温泉 界 津軽」

1軒目の宿は、青森県は津軽にある大鰐(おおわに)温泉の「界 津軽」。大鰐温泉は、約800年の歴史をもつ湯治場で、奥羽本線が開業してからは弘前の奥座敷として賑わってきました。 

大鰐とっいっても、ワニがいるわけではありません。古くは「大阿傘(おおあに)」とも書き、アイヌ語で「アネ」は森林のある谷間を意味するアイヌ語の「アネ」が地名になった説と、山岳信仰のあった阿闍羅山に建立された「大安国(おおあに)寺」にちなんだ説もあるそう。

いまでは平川沿いに旅館や民宿が軒を連ねる静かな温泉街です。アクセスは、新青森駅から特急つがるに乗り換え、雪の平野を南へ走ること約30分。「界 津軽」は、そんな温泉街の高台に建つ全40室の温泉旅館。遠くには青森県の最高峰である岩木山を望むことができます。
界津軽

津軽の伝統工芸「こぎん」模様の障子がしつらえられた「ご当地部屋~津軽こぎんの間~」

あま~い香り!赤いリンゴに頬よせて

館内の温泉は男女別の大浴場。床には青森名産のヒバが敷き詰められ、湯船は樹齢2千年の古代檜。その重厚な湯船の中に、リンゴ達は気持ち良さそうにプカプカと浮いています。

湯船に入ると、温められたリンゴからフンワリと甘い香りが。手に取って頬ずりしたくなる可愛いリンゴです。温泉の泉質は、ナトリウム・カルシウム・塩化物・硫酸塩泉。肌さわりは滑らかで飽きのこない泉質なので、雪化粧した庭園を見ながら長湯をするにはピッタリです。

リンゴは、宿を囲む町の農家さんが丹精込めて栽培したリンゴを仕入れています。種類は赤色の「サンふじ」や緑色の「王林」など日毎に異なりますので、その香りの違いを感じながら入浴するのも楽しいですね。
界津軽

リンゴが浮かぶ「界 津軽」の大浴場

夕食までリンゴ。りんご釜に詰められるのはマグロの最高峰とされる大間のマグロ。青森の冬の味覚を一堂に堪能することができます。

夕食の後は、津軽三味線の演奏会をロビーでどうぞ。「叩き」を主とする迫力の生音に心が揺さぶられ、雪の中で聞くからこそ余計に旅情がかき立てられますよ。
界津軽

夕食に出されるリンゴ釜に入った大間のマグロ


界 津軽
■住所 〒038-0211青森県津軽郡大鰐町字上牡丹森36-1 
■電話 0570-073-011(界 予約センター 9:00~20:00)
※「界 津軽」のりんご湯と津軽三味線の演奏は、12月~2月。