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ついに登場したAI(人口知能)投資信託。どんなもの?

AIブームです。AIとは人工知能のことで、今は第3次ブームの真只中。ディープラーニングという技術により、前2回のブームに比べて飛躍的にその能力が進化しています。これを運用に取り入れようというのが、AI運用モデルを活用した投資信託です。

鈴木 雅光

執筆者:鈴木 雅光

投資信託ガイド

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ビッグデータを活用してAIが銘柄を選別

AI投信が登場

AI投信が登場

アストマックス投信投資顧問は、株式会社Magne-Max Capital Managementが開発した人工知能運用モデルと、ヤフー株式会社のビッグデータを活用した公募型投資信託、「Y jamプラス!」という公募型投資信託を設定・運用することになりました。

募集開始日は11月28日で、当初は、ふくおかフィナンシャルグループの福岡銀行、熊本銀行、親和銀行、ふくおか証券を通じて募集・販売が行われ、今後、徐々に販路を広げていく予定です。運用開始日は12月20日です。

この運用モデルの特徴は、市場のゆがみを探索し、将来のスター銘柄を発掘するところにあります。将来のスター銘柄とは、アナリスト評価の変更や、株主還元策の発表といったイベントによって投資家の注目度が高まり、今後の株価の上昇が高い確度で期待できる銘柄のことです。

これをビッグデータの解析によって発掘するわけですが、その際には、月間で700億ページビューを持つポータルサイト、ヤフージャパンが保有しているビッグデータおよび高性能なコンピューター環境が活用されます。主要投資対象は、国内外の金融商品取引所に上場されている株式です。

運用管理費用がアクティブ型にしては割安な水準

これまで投資信託の運用といえば、ファンドマネジャーと呼ばれる運用のプロフェッショナルが、アナリストのリサーチで上がってきた企業情報を吟味し、自らも企業訪問を繰り返したうえで、投資先を選定するという流れでしたが、「Y jamプラス!」は、こうした銘柄選定のための材料をビッグデータ解析で行い、AIを実装した運用モデルが銘柄を選定します。

評価できる点は、比較的、運用管理費用が割安に抑えられていることです。購入時の手数料は、基準価額に3.24%を上限として販売金融機関が決めることになっており、上限で決まると割高感がありますが、運用管理費用が年0.9936%というのは、アクティブ型ファンドの一般的な料率と比べると、割安な水準になります。

果たして、人間の頭脳と人工知能のどちらが勝っているのか、非常に興味深いところですが、この原稿を書いている現時点では、まだ設定されておらず、したがって運用パフォーマンスがどうなるのかは、分かりません。AIを用いて銘柄を選ぶという仕組みは非常に興味深いところですが、AIがどこまできちんとワークするのかを見届けてから、ファンドの購入を検討しても遅くはないでしょう。

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